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…………………………………… ~宇宙~ 大超獣「グルル……」 宇宙空間での戦闘 襲い掛かる超獣達を次々に撃破した戦士達 しかし度重なる戦闘でそのエネルギーも限界に近付きつつあった ヒカリ『くっ……残りの大型はコイツ一体だと言うのに!』グッ レオ『やめろヒカリ!むやみに突っ込んだところでヤツにトドメをさすことは出来ない!』 飛びだそうとするヒカリを制止する ヒカリ『ならどうしろというのだ!』 レオ『…幸いヤツ自身もかなりの深手を負っている』 レオ『今のヤツの再生能力を上回る一撃を叩きこむしかないだろう』 80『…しかし今、ここにいる者全員がエネルギー不足です…』 タロウ『……』 シュゥウ… ネオス『!!…見てください、ヤツの傷が!』 大超獣「……」 大超獣が全身に負った多くの傷口が、少しづつ音を立てて閉じ始める マックス『もう再生が始まったのか!?』 ゼノン『時間が無い!ここは全員で一斉に…』 タロウ『それは駄目だ!コイツを倒したとしてもやつらの戦力はまだ残っている!』 タロウ『ここで全員のエネルギーを使うのはあまりにも危険だ!』 グレート『……ならどうするのです?』 タロウ『……やむを得ない。ウルトラダイナマイトを……』 シューン しかし、 タロウが決断を下そうとしたその瞬間 二つの真っ赤な光が駆けつける ???1『はいはいはい!その役目、僕達に任せてくださいよ!』 ???2『達って……やっぱり僕もやるのか…』 レオ『!?』 ヒカリ『なんだ!?』 タロウ『君達は?』 突然現れた二人の赤いウルトラマン 呆気に取られる一同をよそに、元気な声が響く ナイス『あ…ちょ、ちょっと通りすがった者でして……』 ゼアス『まぁまぁ説明なんていいでしょ!』 ナイスを引っ張り、大超獣の前に立つゼアス ゼアス『まずあれなんとかしなくちゃ!ね!?』 ナイス『…まぁここまで来ちゃったし』 タロウ『…まったく状況が飲み込めんが…頼めるか?』 ゼアス『任せてくださいって!……いくよ!』グッ ナイス『…よーし!』グッ 未だに状況が飲み込めない一同を完全に無視した二人が前に進み出て、 大超獣に向けて必殺光線の構えを取る シュゥウ… ゼアス『……受けてみろ!』 シュバッ! ゼアス『スペシュシュラ光線!!』 ナイス『ベリーナイス…光線ー!!』 放たれる光線 しかし… ビュン! パワード『ぬおっ!?』 べス『あら』 ゼアスのスペシュシュラ光線は何故か後ろ向きに飛ぶ 一直線に飛んで来たそれを間一髪のところで回避するパワード ゼアス『あ、あれぇ~……?』 ヒカリ『……おい、真面目にやる気が無いのなら…』 ゼアス『いやいやいや!!久しぶりでちょっとコツが……ね?』 とぼけた雰囲気のゼアスを睨み付けるヒカリ ナイス『あれ?光線ってどうやって出すんだっけ?』 レオ『……』 ナイスが腕をクロスさせ、なにも起こらない その様子に呆れる一同 タロウ『…やはり私が!』 ゼアス『だぁ~いじょうぶですって!!よーし今度こそ!!』バッ ゼアス「ハァァアア………」 気合いを入れてもう一度 精神を集中させ、構えを取るゼアス ナイス(おかしいな……なんで?)クイッ バシュッ!! ナイス『あ!出来た!!』 首を傾げた瞬間、ナイスの腕から勢い良く放たれる光線 ゼアス「セアッ!!」 バシュッ!! それと同時に再び放たれたゼアスの光線 その二つが合わさり、動きの止まった大超獣へ一直線に飛ぶ 大超獣「!!!」 ドガァァアアン!! ヒカリ『!!』 レオ『おお……!』 合体光線を受けた大超獣は粉々に吹き飛び、 もう二度と再生することはなかった ゼアス『やったーー!!』 ナイス『ほっ……』 レオ『……一時はどうなる事かと思ったが…』 ヒカリ『ああ、中々の実力を持っているようだ』 予想外の力を見せつけられ、驚きを隠せない一同 タロウ『一働きしてもらったばかりで悪いが…君達が何者なのか説明してくれないか?』 ゼアス『あ、え~っとですね……』 ナイス『僕達は――』 …………………………………… …………………………………… ~見滝原~ 大超獣「ギャァ!!」 ゾフィー『今だ!一気に持ち上げる!!』 マン『まどか!仕上げは君に任せるぞ!』 まどか「は、はいっ!!」グッ 攻撃を受けて倒れ込む大超獣 まどかへ言い放つと同時に大超獣の懐に飛び込む六人 メビウス「セアッ!!」 セブン「デュワッ!」 グンッ 大超獣『!!?』 一気に上空へと運び去られる大超獣 その隙にまどかが最大の技を放つため、魔力を一気に解き放つ まどか(あれだけ特訓したんだ…きっと出来る) まどか(マミさんに教えてもらった武器を変化させる能力……その応用……!) まどか「たぁっ!!」パシュ 宙に舞う魔力を帯びた杖 それは光に包まれたまま形を変えてまどかの左腕に集まり、 手首を中心に弓の形を形成する まどか「よしっ……!」グッ 構えを取り、上空の大超獣を真っ直ぐに見据える その左腕の弓はネクサスの技、アローレイシュトロームに酷似していた まどか「はぁぁあああっ………!!」 シュゥウ… エース『今だ!!』 ジャック「シュアッ!!」 集束するエネルギー それをみた六人は一斉に力を込めて大超獣を投げ飛ばす マン『まどか!!』 まどか「っ……たぁぁああーーーっ!!」 ドシュン!! ドガッ! 大超獣「ガッ!?」 落下する大超獣へと飛んだ弓状の光波はその巨体に直撃し、 貫通、桃色の粒子が飛び散る 大超獣「ガッ…カッ……」 シュウウ… その傷口から広がった光が全身を包み込み、 大超獣は地上へ落下する前に完全に消滅した まどか「………ふうぅ」ペタン 全身の力が抜け、その場にへたり込むまどか ズシン マン『よくやったな。まどか』 まどか「!…えへへ…」 大超獣の消滅と同時に地上に降り立つ六人 マンの言葉にまどかは顔を少し赤らめて、小さく笑う まどか「でも…これで終わりなんですか?」 セブン『どうだろうな…まだ敵の黒幕を叩いていないからなんとも…』 エース『ヤプール……』 ゴゴゴゴ…… メビウス「!?」 ゾフィー『どうやら上手くやったようだな』 ジャック『あれは!?』 一同の遥か上空 暗く曇った空の中に浮かび上がる一際大きな黒い塊 インキュベーターの母艦が姿をその現す セブン『ここまで落ちてきていたのか…』 ゾフィー(我々の肉眼で確認できるという事は既にダメージを受けているという事か……) まどか「あの中に…ヤプール達が?」 マン『そうだろうな。ヤツをなんとかしなければ次々に超獣が送り込まれてくるだろう』 シュゥン ゾフィー『…どうやらさっそくお出ましの様だ』 エース『!!……まだこれ程の数が…』 ズズンッ 超獣「グゥウゥ……」 まどか「あぁっ…!?」 地上にいる一同と遥か上空に浮かぶ母艦 その間に阻むように大量の超獣が空間を破り、出現する その数は今まで撃破してきた数をさらに上回っていた まどか「そんな……まだこんなに…!?」 メビウス『これじゃきりが無い!!』 まどかの表情がさらなる絶望に歪む セブン『くっ……こいつらの相手をしていてはいつまでたってもヤツの所へ辿り着けん!』 ジャック『…来ます!!』 ゴォッ 超獣「グギャアアアア!!」 まどか「くぅっ…!」グッ まどかが弓を握り直し、立ち上がる 一同が休む間もなく、おぞましい数の超獣達が容赦なく襲い掛って来る しかし… ドガガガガッ! 超獣「グギャッ!?」 まどか「えっ!?」 辺りに巻き起こる爆発 超獣達は怯み、その動きを止める ネクサス「ハァッ!!」 ティガ「ジュア!」 ダイナ「ディアァッ!!」 超獣「!?……」 上空に現れた三人のウルトラマン達の一斉攻撃を受け、 数体が爆発四散する セブン『あれは…!』 マン『!! 孤門達、無事だったのか!』 ネクサス『はい!』 ダイナ『全員バッチリ無事だぜ!!』 ティガ『こちらは全て片付きました!あと一息です!』 地上に降り立った三人がマン達に駆け寄る まどか「……ということは」 超獣「グゥウゥ……」 ドガガッ! 超獣「ギァアアッ!!」 まどか「!!……やっぱり…!」 雨の様に降り注ぐ魔力を纏った弾丸 それがの体に当たると同時に連続して爆発が巻き起こり、 まどかの目の前に迫る超獣を撃破する スタッ ほむら「………」 マミ「鹿目さん、無事!?ケガはない?」 まどか「来てくれたんですねマミさん!ほむらちゃん!!」 まどかが振り返った先には銃を担いだ二人の魔法少女 マミとほむらの姿があった ほむら「……まどか」 まどか「ほむらちゃん……」 まどかに駆け寄るほむら ほむら「私、生きてるよ…ちゃんと」グッ まどか「!……へへ……うんっ!わたしも!」 マミ「……ふふ」 まどかの手を握り締め、優しく微笑むほむら その姿を見てマミはくすりと笑う ズシン… 超獣「ガァルル……」 いきり立つ超獣が再開を喜ぶ三人に迫る マミ「! どうやらゆっくり話してる時間は無さそうね!」 ほむら「来たわ!まどか、あなたは私の後ろに……」チャキッ 銃を構え、超獣を見上げるマミ ほむらも同じくディバイトランチャーを握り直しまどかを後ろに退かせようとする しかしほむらの言葉を聞かず、まどかは前に進み出る ほむら「まどか…?」 まどか「ほむらちゃん、大丈夫だよ!わたしももう戦える!これからも一緒に!」 ほむら「!……ええ、そうね」 小さく笑い、肩を並べる三人が超獣を迎え撃つ 超獣「ガァアアア!!」 マミ「来る…!!」グッ マスケット銃を構え、超獣の顔面を狙うマミが引き金を引こうとする その瞬間 ザシュッ!! 超獣「!!!」ズズンッ まどか「わぁっ!?」 マミ「え!?」 ほむら「……どうやらあっちも来たみたいね」 さやか「お待たせ、ちょっと遅くなっちゃった!」 杏子「どうやらアタシ達が最後みたいだな」 背後から斬撃を受けて倒れ込む超獣 舞い上がる土煙の向こうから二人の魔法少女の姿が現れる まどか「さやかちゃんっ!よかったぁ~!」ガバッ さやか「おおっ!?なんか積極的だねまどか…」 さやかの姿が目に入るやいなやすかさず飛び付くまどか 苦笑いを浮かべながらさやかはそれを受け止める マミ「佐倉さんお疲れ様。無茶はしなかったでしょうね?」 杏子「え、えーっとその……まあなんつーか…はははは…」 マミ「もうっ!!あなたはこの前も…」 ほむら「マミ、あなたも人の事言えないわよ」 マミ「えっ…そ、それは…」 杏子「ほーれみろ!お前だってムチャクチャやったんだろ~!」 少し怒った顔で杏子に詰め寄るマミ しかしほむらに指摘され、言葉を詰まらせる ここぞとばかりに意地悪な笑いを浮かべ、杏子はマミを捲し立てる 再開を喜ぶ仲間達の体には所々に小さい傷があった ズシン ガイア『君達の負った傷は仲間を守るために負ったものだ。誇ってもいい』 コスモス『マミさんは君達仲間を心配してくれているんだ。そんなに意地悪しちゃいけないよ杏子ちゃん』 さやかと杏子に続いて地上に降りる二人のウルトラマン 杏子「へいへい………まぁわかってるけどな」 マミ「もう…」 コスモスに言われ少し不満気な態度を取る杏子 しかしその顔は少し照れ臭そうにだった その顔を見て同じくマミも照れ臭そうに視線を泳がせる まどか「あはは……でもこれで…」 ほむら「ええ」 マミ「ようやく」 さやか「全員集合…」 杏子「…ってところだな」 ザッ 五人の魔法少女がそれぞれの武器を構え、並び立つ マン『よし…!』 セブン『ああ!』 ザザザッ マンとセブンがお互いの顔を見合わせ、魔法少女達を背中に庇い並び立つ それに続く様に他のウルトラマン達も少女達を背に庇う様に並ぶ 総勢十名の巨人たちが魔法少女達を背中に庇い、円を作る ゾフィー『ウルトラマン、セブン!ここは…』 マン『ああ、わかっている。それしかない』 セブン『うむ、彼女達ならやってくれるだろう』 円の周囲から少しづつ迫り来る大量の超獣達 それらに構えつつ、話し続ける三人 まどか「ハヤタさん…?」 杏子「おい、なんのつもりだ!今更アタシ達に守られてろって言うのかい!?」 ほむら「私達の手持ちのグリーフシードはそれぞれ一個づつ……」 ほむら「でもここまできて見てるだけというのは御免よ」 さやか「あの黒ずくめのヤツをやっつけないといけないしさ!」 マミ「そうです!私達はまだ…!」 それぞれが険しい表情で一気に不満をぶつける しかし三人はいたって冷静で、少女達を見下ろす マン『これなら大丈夫だな』 セブン『まったく…頼もしいかぎりだな』 ゾフィー『よし……巴マミ!』 ピシュン マミ「えっ!?」ビクッ ゾフィーの指先から放たれたとても小さな光の球 それが頭に入りこんだ瞬間、体を大きく跳ね上がらせるマミ さやか「マミさん!?」 杏子「どうしたマミ!!」 マミ「頭の中に何かが……これは…地図?」 ゾフィー『その通りだ。あの遥か上空に浮かぶやつらの本拠地……そこのな』 空に浮かぶインキュベーターの母艦を指差すゾフィー そしてそれを見上げる一同 さやか「地図?なんでそんな物を?」 ほむら「!……まさか」 セブン『そうだ。お前達五人でやるんだ!』 マン『この事件の黒幕を倒し、五人揃って帰還する……君達に頼みたい』 まどか「!!」 さやか「ウルトラマンの力を借りずにあたし達だけで……か」 杏子「へへ……上等だよ」 武器を握り直し、意気込むさやかと杏子 マミ「この地図、どうして私に?」 ゾフィー『君が一番適任だと思ったからだ』 マミ「!!……」 ティガ『厄介事を請負う……君なら出来る。先輩らしいところを見せてやるんだ!』 マミ「……はい!」 ティガに激励され、決意を固めるマミ ゾフィー『ヤプールは恐らく艦の心臓である機関部、もしくはその周辺にいると思う』 マミ「分かりました!やってみせます!」 ゾフィー『……少し協力者が派手に暴れたからな。艦内に敵が残っているとは考えにくい』 セブン『…?』 杏子「道案内、よろしく頼むぜ~マミ?」 マミ「ふふ……任せなさい!」 さやか「おぉ……頼もしい…」 杏子が再び意地の悪い笑みを浮かべ、マミをからかうが一向に動じない まどか「……」 ほむら「まどか…不安?」 少し表情の暗いまどかを見て、ほむらが顔を覗き込む まどか「うん、ちょっとね……このお守りも光らなくなっちゃったし」 ほむら「…そう」 首から提げた灰色の石をまどかは悲しげに眺める まどか「で、でもみんなもいるし!わたし……」 ギュッ まどか「えっ?ほ、ほむらちゃん?」 まどかの手を掴み、握り締めるほむら その顔にはとても優しい笑みが浮かんでいた ほむら「昨日ね。布団の中であなたとこうした時に気付いたの」 まどか「?」 スッ まどかの手を握る右手に、ソウルジェムの宿った左手を添える ほむら「手を握ってもらうとね……ちょっとだけ勇気が出る」 まどか「!…ほむらちゃん……」 笑みを浮かべたまままどかの顔を見つめるほむら スッ 表情を戻し、 長い黒髪をなびかせながらまどかに背を向け、三人の所へ行くほむら ほむら「それに大丈夫、あなたは私が守るわ」 まどか「……で、でもわたしも――」 ほむら「だからね」 何かを言おうとしたまどかの言葉を遮り、代わりに言い放つ ほむら「あなたも私を守って…ね?」 まどか「!!…うんっ!任せてよ!」 笑顔でほむらの横に並び、少し離れた仲間達の所へ行くまどか それを見守るマンとセブン マン『さて、肝心の突入方法だが』 セブン『やはり数人に援護してもらいつつウルトラ念力で……』 メビウス『はい。僕達が下手に飛び上がれば超獣達に撃ち落とされてしまうでしょうし…』 ゾフィー『それに加えて地上からの攻撃ではあの装甲には傷は付けられん』 ウルトラ戦士達全員で敵の猛攻を防ぎ、 ウルトラ念力で一気に母艦まで飛ばすという作戦 今もなお迫り続けている超獣の大群がいる以上、これが最善の策…… のはずだったがそれに意見する男が一人 ダイナ『俺に良い考えがある!』 まどか「?」 さやか「……なんかやな予感」 意気揚々と言い放ち、魔法少女達のそばに屈みこむダイナ セブン『おい、陣を崩すな!危険だぞ!』 ダイナ『どっちにしろ念力で飛ばすとなりゃあ長いこと陣形は崩れるんだ!』 セブンの言葉にもまるで聞く耳を持たず、ダイナは少女達に右手を差し伸べる ダイナ『みんな!俺の手に乗ってくれ!』 スッ 杏子「なんだかよくわかんねーけど大丈夫なんだろうなぁ?」 マミ「えっと…じゃあちょっと失礼して」 さやか「う~ん……」 まどか「どうする気なんだろうね?」 ほむら「さぁ?……けどこの男の性格上ロクでもない策であることは確かね」 少し躊躇いつつもダイナの手の平に飛び乗る五人 その顔はやや不安気 ダイナ『へっへー!ドーンと任せなさいって!』 シュゥウウ… そんな不安も全く関係なしに立ち上がるダイナ そしてその右腕にエネルギーが集束させてエネルギーボールを作り出す 当然その中には魔法少女達が ほむら「はぁ……」 まどか「う、うそぉ…!」 ダイナの考えを理解したのかやれやれと頭を振るほむら そしてその横にいるまどかの顔が少し引きつる 杏子「げっ!?」 さやか「うわぁやっぱり!!」 マミ「じょ、冗談…ですよね?」 二人に続き、他の三人もダイナの考えを理解し、焦りの色が浮かぶ 超獣「ギャオオオォ!!!」 ズンズンズン! メビウス『!! 兄さん達、来ました!』 メビウス『どうやら念力で少しづつ送っていく暇は無いみたいです…!』 押し寄せる超獣の波 それはもう目と鼻の先まで迫って来ている さやか『帰りは?帰りはどうすればいいの!?』 ゾフィー『協力者が破壊して出来た亀裂が巴マミの脳内地図に記されているはずだ。そこから飛び出せ』 杏子「はぁああ!?飛び出すって…高度何千メートルだよ!?」 マン『……すまん、我々が絶対に受け止める』 ジャック『無茶を頼むがそこだけは安心してほしい』 諦めた様子で話すウルトラ兄弟達 ダイナ『だーい丈夫だって!俺を信用しろよ~!!』 ゾフィー『それよりも内部での戦闘だ』 エース『ヤプールの事だ……なにか奥の手を隠し持っているかもしれんぞ』 マミ「……はい、分かっています」 さやか「か、考えはもう変わらないのね…」 杏子「やれやれ……ま、最後はアタシ達が決めるしかねぇってこった」 それぞれの覚悟を決める魔法少女達 まどか「うぅ……」 先程の決意に満ちた表情は何処へやら ほむらの腕を力一杯に抱きしめるまどか ネクサス『ほむら。時間停止が使えない以上、戦闘の技術で攻めるしかない』 ほむら「分かってるわ孤門。常に移動と周囲の状況を見ること…でしょう?」 ほむら「あなたとの特訓、中々ためになったわ。ありがとう」 ネクサス『うん。そして君には心強い仲間達がいる……それを忘れずにね』 ほむら「……ええ」 コスモス『杏子ちゃん?孤門さんの言葉は君にも言えることだよ』 杏子「分かってるって!……今更一人で突っ張る気もねーよ」 激励の言葉を受けるほむらと杏子 エネルギーボールの中で向き合う魔法少女達 ダイナ『よっし……じゃあいくぜ!!』バッ セブン『失敗したら笑い話にもならんぞ……』 ティガ『頼むよ、元ピッチャー』 魔法少女達の入ったエネルギーボールを右腕に大きく振りかぶり 一同の遥か上空、 高度数千メートルの所に浮かぶ母艦を目掛けて 右腕の光球を豪快に ……投げた ダイナ『届けぇぇえええええーーーーーっ!!!!』 ゴウッ! まどか「きゃぁああーーーーーっ!!!」 さやか「うわぁぁあああああ!!!」 杏子「うぉおおおっ!?」 マミ「くうっ!?」 ほむら「っ……!!!」 ダイナ『よっしゃあ!あれは届くぜ!!』 ザッ 再び定位置に戻り、構えるダイナ エース『ヤプールを倒せばこの超獣達も止まるはずだ!』 マン『頼むぞ…魔法少女達!!』バッ 空の彼方へ一直線で進むエネルギーボールを見送り、 円陣を作ったウルトラ戦士達は 迫り来る超獣達へと向けて必殺光線を放つ …………………………………… ゴォォオオ 杏子「は……ははは!!速い速い!もう笑っちまうね!」 まどか「す、すごい……もう地上があんなに遠く……」 超高速で飛び続ける球体 その中で一同は少し顔を引きつらせながらも問題なく過ごしていた さやか「まどか、大丈夫?この中、結構重力が…」 まどか「あ…う、うん今のところはまだ……」 ほむら「でもあの母艦に今からぶつかるのね……全員が投げ出されたりしないかしら?」 少しづつ距離が縮まりつつある目的の場所を見上げ、ほむらが呟く マミ「大丈夫。ぶつかると同時に私がリボンでみんなを引き寄せる……固まっていれば問題ないでしょ?」 ほむら「なるほど…ね」 さやか「さっすがマミさん!」 ほむらにウィンクして答えるマミ そのマミに笑顔で飛び付くさやか まどか「で、でも大丈夫なんですか?わたし達の今持ってるグリーフシードってそれぞれ一個づつだし……」 さやか「あ……そ、そっか!いきなりマミさんに魔法使わせちゃうのか……」 少しばかり表情を曇らせる二人 しかしマミは笑顔で続ける マミ「…大丈夫よ。それより鹿目さん?あなたは自分の心配をしなさい」 ほむら「ここはマミの言う通りよ、まどか」 まどか「え……」 マミ「どうやらヤツらにとってあなたはかなりのイレギュラー要素を含んでるみたいよ……それこそ地上で戦っているみんなと同じくらいね」 ほむら「ヤツらにとってあなたは私達以上に都合の悪い存在ってこと……この意味が解る?」 まどか「優先的に狙われるかも……ってこと?」 さやか「!!」 険しい表情で向かい合う三人が淡々と話し続ける マミ「その通りよ。そしてあなたは私達よりも実践経験が遥かに少ない……だからあんまり無茶しすぎずに…ね?」 まどか「はい……」 俯き加減で返事をするまどか マミ「……うん、よろしい!じゃあお堅い話はここまで!」 まどか「?」 マミ「大丈夫よ、鹿目さん。私達は一人じゃない、みんなで戦うの」 ほむら「その通りよ」 杏子「そうそう!それに実践経験で言ったらコイツも大したことねーよ!な、さやか!!」 バシバシ さやか「な、なんだとー!あたしはアンタから一本取ったんだぞー!!」 杏子「だぁから実践の話しだっての!」 マミ「ちょ、ちょっとあなた達!?ここ狭いんだから……」 まどか「……ぷっ……あはははは!」 ほむら「……」クスッ さやかの背中を叩きながら話題に乱入する杏子 先程の少し重いムードは完全に消え去り、今は全員が向かい合わせで笑っている マミ「さぁ、そろそろ準備を………」 マミ「……………!!!」 杏子「ん?どうしたマミ?」 リボンを手に取り、上を見上げるマミ しかし突然先程まで笑っていたマミの顔が凍りつく マミ「………ま……ずい……わ」 さやか「え?」 地上と母艦を交互に何度も見るマミ その顔色はみるみる内に青くなる ほむら「………!?」バッ さやか「わっ!?ほ、ほむら?」 まどか「ほむらちゃんどうしたの?」 マミの反応を見て、ただ事ではないと察知したほむらが身を乗り出し、 マミと同じように地上と母艦を交互に見る まどか「?……あれ?これって……」 さやか「!……やばいじゃんか!!」 杏子「!! おいおいマジかよ!?」 そしてほむらに続いて状況を理解する三人 マミ「狙いが………狙いが逸れてる!!」 …………………………………… …………………………………… メビウス『み、見てください!あれ!』 目の前の超獣を吹き飛ばすメビウスが焦りながら空を指差す その先には母艦目掛けて一直線に飛んでいる ……はずの魔法少女達が入ったエネルギーボールが ジャック『狙いが逸れているのか!?』 ダイナ『ち、ちっくしょぉおお!!ここからいっきに追いついて……』 ゾフィー『いや、それでは間に合わん!!』 ドゴッ! 超獣『グギャッ!?』 エース『……ならどうすれば!?』 ゾフィーとエースが協力して超獣を退けつつ言い放つ ゾフィー『こうするんだ!!』 キュイン! マン『あれは……ウルトラサイン?』 ゾフィーによって空へ放たれた光が弾け、 ウルトラの一族の連絡手段である特殊な文字、ウルトラサインが空に輝く セブン『!!』 …………………………………… …………………………………… 風を切り、雲を突き抜けながら進むエネルギーボール その中で焦り、うろたえる五人の魔法少女達 母艦にぶつかるはずの球は既にその横を通り過ぎたにも関わらず、 全く勢いが衰えることがなかった さやか「うわあ!完全に通り過ぎちゃってるじゃんか!!」 まどか「どうするの!?このままじゃ……う、宇宙に飛び出していっちゃったり?」 ほむら「その前に大気圏で消し炭よ……!!」 杏子「冗談じゃねぇぞ!なんかないのかよマミ!?」 マミ「か、考えてるわよ!!けど……けど!」 必死に思考を巡らせる五人 しかしこんな状況でまともな答えなど出るはずもなかった 杏子「…………くそっ!」シュン さやか「ちょ、ちょっと杏子!?」 魔法で槍を作り出し、下向きに構える杏子 まどか「待って杏子ちゃん!何するの!?」 杏子「決まってんだろ!もうこうなった以上内側から割るしかねぇ!」 さやか「なっ!?なに馬鹿なこと言ってんのよ!正気!?」 杏子「このままじゃ全員揃って焼け死ぬぞ!!だったら少しでも可能性のある方に賭ける!」 杏子「ここから出ると同時に魔法で足場を作って一気に飛ぶ!!」 必死に杏子を抑え止めるまどかとさやか 滅茶苦茶な作戦だが杏子の目は覚悟に満ちていた しかしマミの言葉でその決意は揺れる マミ「無理よ!ここ地上何千メートルだと思ってるの!?外に出た途端全員別々に飛ばされるわ!」 ほむら「……でしょうね。それに足場を作ったところでここじゃろくに姿勢制御も出来ない」 杏子「っ……なら……ならどうするって言うんだよ!?」 マミ「そ、それは……」 ほむら「………」 ほむら(何か……何か策があるはず……!こんなところで諦めるわけには…!!) 魔法少女達が中で口論している間にも、 母艦との距離はどんどん開いていく その状況にほむらが唇を噛みしめ、なんとか策を見出そうとした その時 バシッ!! ほむら「ぐっ……!?」 杏子「おおっ!?」 マミ「きゃっ!!」 突然の強烈な衝撃 魔法少女達は球の底に這いつくばり、悲鳴を上げる さやか「え……え?」 まどか「止まっ………た?」 杏子の上に伸しかかった状態の二人が小さく呟く 先程まで焦りながら口論していた三人もぽかんと口を開けたまま動かない マミ「ど、どうなったの?」 ほむら「……とりあえずただ一つ分かる事は」 杏子「助かった……ってことか」 大きくため息をつき、球の中から辺りを見回す一同 凄まじい存在感を放ち続けるインキュベーターの母艦 そしてその遥か下にはうっすらと地上の色が見えた まどか「だけどどうして突然?」 まどかが小さくそう呟いた瞬間、頭の上から呆れたような声が返ってくる ???『片道切符の宇宙旅行たぁ派手なことする奴らもいたもんだな』 ほむら「!?」 咄嗟に上を見上げ、声の主を見つける魔法少女達 その視線の先には鋭い目つきの青いウルトラマン ウルトラマンゼロの姿があった ゼロ『やれやれだな』 さやか「わっ……また新しいウルトラマンだ!」 杏子(?……なーんか見たことある顔のような…) マミ「あ、あの……あなたが受け止めてくださったんですか?」 ゼロ『ん?あー、ちょっと待ってくれ』 キィイン… ゼロ『……おい、隊長さんよ。なんとか間に合ったぜ』 ゼロの姿を呆然と見上げる少女達をよそに、 当の本人は右腕でエネルギーボールを支えながら、空いた左腕を耳に当てて地上のゾフィーへテレパシーを送る 『うむ、ご苦労だったなゼロ』 ゼロ『ああ。一旦レオのジジイと合流するために宇宙へ戻ろうとしたらあんたのサインが見えてな』 『ゼロだと!?』 ゼロ『おおっと……この声は親父か!』 ゼロの脳内に響く声、それは彼の実の父の物であった 『どういう事だ!?なぜお前がこちら側の世界に……』 ゼロ『怒鳴るな怒鳴るな。まあ時間が無いから手短に言うとだな……』 ゼロ『向こうの事件が片付いてしばらくしたらよ、聞き覚えのある声が聞こえてな』 ゼロ『その声がこっちの世界が大変なことになってるって聞いて急いで駆けつけて来たわけだ』 『しかし駆けつけて来たと言っても次元の移動をお前はどうやって……』 ゼロ『声が消えたころにはでかいゲートが開いてたんだよ』 ゼロ『それで今はゲートが閉じないように向こう側の仲間に支えてもらってんのさ』 ゼロ『まあ光の国に着いた頃には親父たちは地球に出発した後だったけどな』 『むぅ……なるほど……やはり今回の一件にはヤプールやインキュベーター以外の何者かが――――』 自身の状況とこの世界に来た経緯をテレパシーでセブンに語る しかしそれはあくまでウルトラ戦士同士でのテレパシー会話なので魔法少女達には聞こえない つまり 今の魔法少女達にとってゼロは突然押し黙った謎の人物にしか見えなかった さやか「なんなんだろこの人……急に現れたと思ったら黙っちゃった」 杏子「おーいどうした?聞こえてるかー?」ブンブン ゼロ『! おお、悪いな』 杏子に手を振りながら呼び掛けられ、ようやくゼロが反応する 杏子「おっ、反応した」 まどか「あの……あなたは一体…」 ゼロ『俺か?俺は……そうだな……』 ゼロ『!……へへ』 おどおどした様子でゼロに尋ねるまどか その問いかけに答えようとしたゼロはまどかに聞こえないくらい小さく笑い、答えた ゼロ『俺ぁご覧の通りただの風来坊よ!』 まどか「?……風来坊さん…ですか?」 さやか「……怪しさ満点じゃん」 『こ、こいつ……』 自分の胸を叩き、得意げにそう言い放つゼロ 彼の頭の中にセブンの気恥ずかしそうな声が響く ゼロ『へへ……怪しさ満点だとよ親父』 『昔のことだ!……次の敵が来た、交信は終わりだ!』 ゼロ『ああ、気をつけろよ』 ゼロ『さぁて!事情は大体把握してる!あそこへ行きたいんだろ?』 ほむら「……この際怪しさなんてどうでもいいわ。あなたの言う通りよ」 マミ「私達は一刻も早くあそこに行ってヤプールを倒さなくては……」 地上との交信を絶ち切り、本題に入る ゼロの問いにマミとほむらは少し躊躇いつつも答える ゼロ『ヤプールか……お前らで本当に大丈夫なのか?』 杏子「なんだとぉ!?」 さやか「それっ!どういう意味!?」 ゼロの何気ない言葉に、 眉を吊り上げ、大声で反論する二人 ほむら「聞き捨てならないわね、今の言葉」 そして静かに反論する者が一人 ゼロ「…?」 ほむら「確かにヤプールは恐ろしい敵よ。初めて会った時に肌でそれを感じた」 ほむら「私は……何も出来なかった」 マミ「暁美さん……」 ヤプールと初めて出会ったあの日 何も出来ず、ただ目の前でまどかが連れ去られるのを見ていることしか出来なかったほむら その時の事を思い出し、 ヤプールに撃たれた胸を押さえ、目を閉じ、唇を噛み締める ほむら「けど…今度は負けない」 ゼロ『!!』 目を力強く見開き、ゼロを見上げるほむら ほむら「どんなに恐ろしい敵だろうとも、どんなに絶望的な状況だとしても……私達は諦めない」 淡々と語るほむら その目に迷いは無い ほむら「そうすれば必ず希望が見えてくる事を知っているから」 ゼロ『………』 ほむらの言葉を黙って聞き続けるゼロ そしてほむらは小さく笑い、振り返る ほむら「……心強い仲間もいるしね」 まどか「……うん!」 マミ「暁美さん……」 杏子「…ま、アタシ達もようやくほむらに心の底から認めてもらえたってことか」 さやか「あたしもバッチリ鍛えたからね!どんどん頼っちゃってよほむら!」 心強い仲間 その言葉を聞いた四人は少し恥ずかしそうに笑顔を浮かべる 今まで誰にも頼らず、一人で戦い続けて来たほむらの口からその言葉が聞けただけで、 ただ純粋に四人は嬉しかった ゼロ(仲間……か) ゼロ『そっか、悪かったな余計なこと言っちまって』 さやか「……まぁほむらが色々言ってくれたし」 杏子「許してやるか!」 先程まで怒っていた二人が胸を張り、腰に手を当て偉そうな態度を取る ゼロ『そりゃどうも……さーてお前らをあそこへ送るわけだが』 まどか「?」 顎に手を当てて、まじまじと少女達の姿を見つめるゼロ 彼の瞳に映る少女達 その体には至る所に傷が目立ち、やや頼りなく映っていた そしてゼロは唐突に左腕のゼロブレスレットを突き出す ゼロ『……母艦をぶっ壊すために溜めてたエネルギーの余りもんだが……お前らを全快にするくらいはあるだろ』 シュィイイン まどか「!……体の傷が!」 さやか「わ!?」 マミ「これは……ソウルジェムの穢れまで…」 ゼロブレスレットに蓄えられたプラズマスパークのエネルギーが魔法少女達に流れ込み、 その体の傷を癒し、穢れを浄化する ゼロ『ま、さっきのお詫びってやつだな』 杏子「サンキュー!あんた良いヤツだな」 ほむら「……助かったわ、ありがとう」 ゼロ『よし、じゃあやるか!』 ピタッ ウルトラ念力で球を宙に固定すし、体に力を込めるゼロ まどか「……あ、あれ?なんか想像してたのと違う…」 さやか「え?ちょ、ちょっと?普通に連れてってくれるんじゃ……」 ゼロ『悪いが俺も急いでんだ。一旦宇宙に戻って仲間を助けなきゃいけねぇ』 さやか「えぇーっ!?」 ほむら「………」スッ まどか「ほ、ほむらちゃん」 マミ「……」グッ 杏子「…まぁしょうがねぇな」 予想外のゼロの行動に さやかは驚きうろたえ、 ほむらはまどかを抱き寄せて衝撃に備えるために球の底に伏せる その隣ではマミはリボンを手に取り、杏子は諦めたような表情を浮かべる ゼロ『そぉおら行ってこい!!』 ドゴォッ! さやか「ま、またこのパターン……!」 まどか「っ……!」 ゼロ『頑張れよー!!』 宙に固定された魔法少女達を乗せた球はゼロに豪快に蹴り飛ばされ 地上から飛んできた時よりもさらに勢い良く飛び ドゴォオオン! 大きな音を立ててインキュベーターの母艦に突っ込む ゼロ『突入成功だな!』グッ 魔法少女達へ激励の言葉を掛けたゼロはその行方を見届け、 球が母艦へ無事突っ込んだところを見るとガッツポーズをして喜びを露わにする ゼロ『よし、急ぐか!』シュン そして宇宙で戦い続ける仲間達の所へと向かうためにゼロは飛ぶ しかし彼には一つの疑問があった ゼロ(しかし天下の大隊長殿も思い切ったことしたもんだ……ほぼ総動員とはな) ゼロ(たしか銀河連邦の決まりでは宇宙警備隊員がここまで大々的に関わった星の人間は………) …………………………………… BACKまどか「…ウルトラマン!」 16 NEXT まどか「…ウルトラマン!」 18
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「あーあ暇だなあ…」 鹿目まどかは暇だった。 自らが魔法少女を救う概念となることで、この世の魔法少女を絶望から救うために日々奔走しなければならない。 ほむらと別れ、自分の使命を全うとしようと決意したときにはそう思っていた。 しかし、現実は違った。 魔法少女が絶望するのはその命が尽きるとき、つまりは死ぬ間際である。 よって、魔法少女を救済しようにも、彼女らが死なない限りはまどかの出番は無いのであった。 魔法少女の数が多ければ、仕事は沢山舞い込んでくるはずなのだが、 今現在では存在している魔法少女の数自体が少ないようである。 「いま存在している魔法少女だけでもエネルギーを集めるのには事足りているからね。」 とはほむらとの会話でのインキュベーターの弁である。 彼らは魔法少女を集めるために、当人のどんな願いでも一つだけ叶えてやることを条件に契約をしている。 しかし、その願い事を叶えるにも、膨大なエネルギーを必要とするため安易に魔法少女をスカウトすることは少なくなっていたのである。 せっかく契約をしたとしても、すぐに死なれてしまってはただでさえ少なくなっている宇宙のエネルギーの無駄遣いになってしまう。 願い事による代償と得られるエネルギーの釣り合いに関してかなりシビアな考えを持つようになったといえよう。 しかし、魔法少女の数が少なければ個々の魔法少女の負担も増える。 それは魔獣を担当する人数が減る分、その分だけ命を落とす可能性も増えるということを意味する。 そんな状況の中で今残っている魔法少女たちは相当の力と強運の持ち主達であることは確かである。 ほむらもその中のひとりであった。 「今日も魔獣が一杯。ほむらちゃん大丈夫かなあ」 普段は地上の様子を天上から見るだけで、ほむら自身の様子はあまり見ないことにしている。 そんなことをしなくてもほむらが元気にやっていることは感じられるし、なによりその姿を見ることは辛かったからだ。 しかし、手で触れる、声をかけるなどのコミュニケーションはまったくできない。 そんな状況に耐えかねたとき、たまに地上へ降りほむらの様子を伺ったりする。 そうすることでこの寂しい気持ちを和らげるのであった。 今回は数ヶ月ぶりの地上訪問であった。 瘴気の濃い場所とほむらの現在いる位置からどこで魔獣と闘うのかということを計算し、 魔獣達とほむらが見渡せるところへ移動していた矢先だった。 「お待ちなさい!魔獣共!」 透き通るような、凛々しい声が響いた。 その声は、まどかにとって予想外の声であり、その声色はひどく懐かしく、聞き覚えのあるものであった。 そして、その声に釣られるようにして次々と声が響き渡る。 「悪は絶対に許さない…ジャッロ=イエロー=マミ!」 「く、食い物粗末にするやつも許さない!ロッソ=レッド=キョーコ!」 「……」 「「三人合わせて!マジカルストレーガ!」」「……」 戦隊モノのテーマが背後で流れているかのような登場の仕方をしたのは三名の少女であった。 そのうちの一人はノリノリで、もう一人は少し恥ずかしながらも少し乗り気だったが、 最後の一人はまったくやる気が無いようだった。 そして、これらの言葉はもちろん魔獣に向かって言い放ったのだが、当の魔獣は何の反応も示さない。 感情自体が無いはずなのだから当たり前のことではある。 その声を発していた三人をみて、まどかは驚愕した。 「マ、マミさん!?そして杏子ちゃんも…なんでほむらちゃんと!?」 覚えている限りではほむらとマミ、ほむらと杏子は仲が良いとは言えない、むしろ険悪な仲だったはずである。 過去に、自分が存在していた世界では険悪だったメンバーがこんなことになっているだなんて。 自分がほむらの周りを見てない間にこんなことが起きていただなんて、とある意味感動していたまどかだった。 しかし、その感動を向けられていた当の本人たちは、魔獣のことを放置しながら先程の掛け声について文句を言い合っていた。 その矛先はもちろんほむらであった。 「暁美さん、あれ程掛け声が大事だということを教えたでしょう?あなたはネーロ=ブラック=ホムラだって言ったじゃない」 「ほむらてめーアタシだって言うの恥ずかしいんだからまじめにやれよ!」 「……」 どうでもいいこと(本人たちにとっては重大なことなんだろうが)で言い争っている姿を見て、 ふと、まどかは自分の身体がひどく疼いていることに気付いた。 人と触れ合うという、以前では何気なくほかの人としていたこと。 自分も昔みたいに皆とあんなふうにやり取りしたい。 傍から見たらどうでもいい、なんてことのないやりとりだけでもしたい。 そのことによる身体の疼きであった。 しかし、どうあってもそれらのことさえできない今の自分が酷く悲しかった。 概念が持つとは思えない感情ではあったが、概念である前にただの中学生であった感情が残っているものだから無理も無かった。 723 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 本日のレス 投稿日:2011/08/28(日) 10 20 59.03 qy1GjTaj0 だが、今の自分はもともと自分が望んだ結果のことであり、それに対して後悔なんてしないと思ったのも事実である。 まどかは、ごちゃごちゃする頭の中を無理やりにでも納得させるしかなかった。 「せめて皆と一緒に、この場にいるように思うくらいなら、いいよね。」 まどかは三人の真似をすることで、この場に自分がいるように錯覚させようとしたのであった。 皆の真似をすることで、皆との一体感を少しでも感じ取りたい。 三人にとっては知ったことではないが、まどかはそれだけでも少しばかりは落ち着けるのであろう。 その考えはまさに中学生そのものといっても良いものであった。 そして、皆の真似とは先程の掛け声、そして斬新なポーズをすること。 ここにきて、まどかの自分のお気に入りノートに書いてきた空想が役に立つ時が来たのであり、 今、この場でその空想を爆発させるときが来た。 深呼吸をしながら身体を落ち着かせ、流れるように身体を動かす。 「この世の絶望は、私が無くす!ローザ=ピンク=まどか!」 ジャキーン!という音と背後に爆発が起きるような、そんなポーズを決めながら先程のマミたちの台詞と同様のものを放つ。 戦隊モノのテーマか、もしくは魔法少女モノのテーマかを頭の中で鳴り響かせながら、全力で行うその行為は、 実際やってみると意外な快感を覚えていた。 724 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 本日のレス 投稿日:2011/08/28(日) 10 24 42.27 qy1GjTaj0 そんな感情を覚えている傍らで、目の前の魔獣達はなにやらどよめいていた。 まどかは気付いてはいなかったが、まどかの気迫が魔獣たちに伝わったのである。 まどかから発せられるオーラ、そして変身ポーズとその掛け声から起きる強大な力は、 魔獣たちを神を目の前にした信者と同様のものにし、完全な無防備状態にしたのであった。 その隙をほむら達は逃さなかった。 「…!今がチャンス!喰らえっ!」 「いいこと?暁美さん。次の戦いの時には絶対に私たちに合わせるのよ?」 先程の掛け声にまだ不満を持っていたのか、マミはほむらに説教をする。 チームワークと息を合わせること、気分を高めるための行動の重要性などひどく長々としたものであった。 その気迫はものすごいものであり、そんなマミに対してそばにいる杏子は呆れ果てた顔をしていたが、肝心のほむらは様子が違った。 あの時、魔獣の様子がおかしかったときに感じたあの感覚。 まるで、いつも心の中で想っている人が傍にいてくれていたと思わせるような、 そんな感覚を感じていたのであった。 彼女の声が聞こえるはずもないし、この目で見ることもできていない。 しかし、彼女が傍にいてくれていることだけは信じたかった。 「そこにいるの?まどか」 その視線の先には誰もいなかった。 「やっぱりあの時傍にいてくれていたのね」 魔獣の出現すると予測できそうな場所で、マミたちを待ちながらほむらは喋る。 その相手は紛れもなく、まどか本人であった。 (あの時はこんな普通に喋り合いができるとは思わなかったよ。ホント想像もしてなかった) その姿を視ることは出来ないが、喋ることだけは何事も無くできる。 それが現在の二人の関係であった。 まどかが、ほむらがマミたちと共闘していることを知ってから数ヶ月の間のことであった。 そのときのことを幾度も思い出しながらいつかみんなと一緒に、と思い続けていた。 そんなあるとき、ほむらにまどかの声が少しながら届くようになったのである。 ほむらにとっては、始めてまどかの声が聞こえてきたときはついに終わりがきたのかと思っていたが、 その声に返答した際のまどかの反応から、様子がおかしいことに気づいた。 それからというものの、まどかの声が徐々に聞こえ始め、普通に会話できるようになるまではそんなに時間はかからなかった。 「これも奇跡のひとつなのかしらね」 こんな簡単に奇跡が起きてたまるか、と思いつつも今起きていることを否定することはできない。 なぜなら、そんな簡単に起きてしまった奇跡でも、ほむらが今までずっと待ち望んでいたことだった。 726 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 本日のレス 投稿日:2011/08/28(日) 10 30 40.31 qy1GjTaj0 (奇跡でもなんでもいい。ほむらちゃんとこうしていられることが出来るだけで私は幸せなんだから) まどかはほむらとこうして同じ時間を共有できていることが何よりも幸せだった。 概念というもはやほむらや皆とは違う、別の存在になってしまっていることを少しでも否定してくれる。 こうしたなんて事の無い会話の一つ一つも、まどかにとってはかけがえの無いものであった。 そしてこれから先、何十年も何百年も永い間、一緒であろう目の前の人物に対してまどかは言う。 (これからもよろしくね。ほむらちゃん) それに対して、ほむらも答える。 「ええ、こちらこそよろしくね。まどか。」 遠くからほむらを呼ぶマミと杏子の声が聞こえる。 いつのまにか辺りの瘴気が濃くなっていたことに気付いた。 直に、魔獣が現れる。 今日も、またいつものように魔獣との闘いへ身を投じるほむらにかける言葉は一つであった。 (頑張ってね!ほむらちゃん!) ほむらはその言葉に対し、微笑むことで返事を返した。 希望を持ち続ければいつかは叶う。 まどかは自分の信じたことに偽りが無かったことを改めて感じたのであった。 そして、これからも同じように信じ続ける。 (あ、そういえばまだほむらちゃんの変身ポーズと掛け声見てみたいないんだけど) そういいながらまどかはほむらの後へ着いて来る。 そんなまどかへ内心げんなりしながら一言言った。 「…まどかの頼みごとでもあれだけはぜったいにやらないわよ」 ┼ヽ -|r‐、. レ | d⌒) ./| _ノ __ノ _______ 企画・製作 ほむほむ
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…………………………………… …………………………………… …………………………………… …………………………………… …………………………………… ~決戦当日~ ムサシ「……みんなよく眠れた?」 我夢「ええ、そりゃもう」 さやか「まぁね~」ニヤニヤ 杏子「な…なんだよ」 意地の悪い笑みで杏子を見つめるさやか さやか「しっかし……このチームは一番少ないんだよねぇ」 杏子「んだよ?怖気づいたか?」 さやか「まっさかぁ!!」 ここに集まった四人はCチーム 三つあるチームの中でも最少人数で構成されていた ムサシ「……本当にここに来るんですか?」 我夢「…あくまで予想ですけど…奴らがその気になればこの三滝原のどこにでも超獣を送り込めると思いますよ」 杏子「マジかよ!」 ピシピシッ… さやか「!……来たよ」 杏子「うわ、マジだった…」 空に脈々と血管の様なヒビが入り、 それを見たムサシと我夢が一気に駆けだす ムサシ「敵の数が分からない以上絶対に油断しないで!」 我夢「先に行くよ!危なくなったらグリーフシードのストック…使う事を躊躇わないでね」 タッタッタッ… 杏子「行っちまった………アタシ達も行くか」 さやか「うん!……必殺技もあるんだし!負けるもんか!」 杏子「……………なぁさやか」 さやか「?……どしたのこんなタイミングで?」 杏子「……アタシ達はなんで二人なんだろうな?」 残された二人 ヒビの入った空を見上げながら呟く さやか「二人?………う~ん……」 杏子「へへ……悪い意味じゃねぇよ」グッ にやりと八重歯を見せて笑い、ソウルジェムを握り締める杏子 杏子「どっちかが挫けたらどっちかが支える」 杏子「アンタと一緒に戦えて、アタシは嬉しいよ」 さやか「……!」 杏子「……なんてな!行こうぜ!」 ビキビキビキッ…! バッ 空が砕けると共に、走りながら一斉に変身アイテムを空に掲げる四人 我夢「ガイアァアーーーー!!!」 ムサシ「コスモォォオオオス!!!」 タッタッタッ… 杏子「……さやか!」 さやか「杏子、ヘマすんなよ~!?」 シュゥゥウゥウウン… バリィィイイイン! …………………………………… …………………………………… ピシピシッ… ダイゴ「!……いよいよだ」 待ち構えるBチーム 五人で構成された二番目に人数の多いチーム アスカ「よぉーし…やってやるぜぇ!」 孤門「……長い一日になりそうだ」シュン 孤門が腰に提げたエボルトラスターを引き抜き、構える マミ「………よく考えたら…」 ほむら「?」 三人の男達から数十メートル先行した位置 そこに二人の魔法少女が待機していた マミ「あなた達と初めて会った時からここまで……まさか一緒に肩を並べて戦うことになるなんて思わなかったわ」 ほむら「……」 ほむら(私はあれが初めてじゃないのだけれど……ね) マミの言葉を聞き、 ほむらの表情が少し悲しげで儚いものになる マミ「……どうしたの?」 ほむら「!……いえ、なんでもないわ」 その微かな変化を感じ取ったマミに対し、慌ててその場を取り繕う ほむら「まぁ確かに…さやかや杏子は正反対の考えの持ち主だったわね」 マミ「でしょう?……最初は争っていた者達が解かり合う……なんだか不思議ね」 ピシピシピシッ…! 決戦を間近に控えたにも関わらず、 ほむらとマミの間には穏やかな空気が流れていた アスカ「なんだぁアイツら……やけに落ち着いてるじゃん!」 ダイゴ「ははは…頼もしいじゃないか……」 孤門「まぁその通りなんですけどね」 バッ 孤門「……うぉぉおおおおおっっ!!!」ギュオン! 孤門がエボルトラスターを空へ掲げ、光に包まれる ダイゴ「……ティガァァアアアアア!!!」 アスカ「ダイナーーーーーッ!!!」 それに続く様にリーフラッシャーとスパークレンスを掲げ、 変身する二人 マミ「…いくわよ、暁美さん」 ほむら「分かってるわ……と・も・え・マ・ミ」 ソウルジェムを握り、 ほむらがわざとらしくマミをフルネームで呼ぶ マミ「あ、あら?まだ昨日からかったこと怒ってるの?」 少し心配そうな面持ちのマミが問う ほむら「……冗談よ」 ほむら「……死なないでね、マミ」 マミ「!…そっちこそ!!」 シュゥゥウゥウウン… バリィィイイイン! …………………………………… …………………………………… バリィィイイイン… 超獣「グルルル……」ズンッ まどか「!……」 空に開いた穴の向こうから出現するインキュベーターをベースとした超獣 その数六体 ハヤタ「我々の人数と同じか…」 ダン「だが気を付けろ。ここから間違いなく次々に送り込まれてくるだろう」 郷「下手に消耗すれば数で押し切られてしまう…!」 北斗「奴らの背後にいるヤプール……それさえ引きずりだせば!」 ミライ「やりましょう!僕達みんなで!」 街の中心部で待機するAチーム その数六人 まどかが狙われる可能性を考慮してのメンバー構成だった まどか「……」グッ 超獣の姿を見据えながら、 まどかがソウルジェムを握り締め、身構える ハヤタ「……落ち着け、まどか」 ダン「我々が纏めて引き受ける。援護を頼むぞ」 まどか「はいっ……」 郷「そう硬くなることはない」 北斗「お前には離れていても共に戦う仲間を感じることが出来るはずだ」 ミライ「…先に行きます!」 バッ ミライ「メビウーーーース!!!」シュゥン ブレスを空に掲げ、ミライの姿がメビウスの炎に包まれる ハヤタ「……………」パシュッ ダン「………デュワッ!」ギュン 郷「……」バッ 北斗「…………ふんっ!!」キュイン その姿を確認した後、 覚悟を決めた四兄弟が変身し、強烈な光の中へ まどか「離れていても…心は繋がってる」 シューン まどか「……いきますっ!!」 桃色のソウルジェムを握り締めて小さく呟き、 変身したまどかは弓を手に超獣の群れへ一気に跳躍した …………………………………… ~インキュベーター・母艦~ ヤプール「始まったか」 現在激戦が繰り広げられている見滝原 そこから成層圏を超えた遥か上空、宇宙空間にインキュベーターの母艦は待機していた シュゥウウン…… インキュベーター「…よし」 インキュベーター「見滝原全域に干渉フィールドを展開したよ…もうあの街へ外部から侵入することは出来ない」 巨大な球体の宇宙船の一部分 そこには不気味な音を立て、地球へ向けて赤い光を放つ物体 干渉フィールドの放射中枢が設置されていた ヤプール「ゲートは開いている。これでこちらは一方的に超獣を送り込めるというわけだ」 インキュベーター「それはそうだけど…」 ヤプール「?……なにか問題でもあるのか?」 インキュベーター「そのゲート…見滝原以外にも開くことは出来ないのかい?」 インキュベーター「地球の主要都市全てに開くことが出来れば…わざわざ地球周辺に待機させた超獣を宇宙から降下させることもないのに…」 ヤプール「…それも可能だが…その為には五日では足りん」スッ ヤプールが黒い法衣をなびかせて、 船内に設置されたモニターで戦況を確認する インキュベーター「もう少し長めに時間を取ればよかったかな?」 ヤプール「いや、長すぎると面倒だ……特に魔法少女共がな」 インキュベーター「?」 インキュベーター「……とにかく地球へ母艦を近づけようか」 インキュベーター「そろそろ決着がついた頃なんじゃないかな?」トテトテ ヤプールの横へ並び、モニターに目をやる ヤプール「!……どうやらそうでもなさそうだ」 インキュベーター「!?」 ヤプール「見ろ、魔法少女に時間を与えると面倒だという理由……これでよく解かるだろう」 インキュベーター「これは……」 …………………………………… …………………………………… ダイナ「ディィアッ!!」ゴォッ 超獣1「クギァアアッ!!」 ティガ「ジュアッ!」ゴォッ 超獣2「ギ…!?」 ドズゥゥウウン ティガとダイナが投げ飛ばした二体の超獣が別の超獣に直撃し、 大きなな音を立てて地面に倒れる 超獣3「グ……ゥウウウ……」 ティガ『マミさん!今だ!!』 マミ「!……」シュゥウ マミ「…二人とも離れてください!」チャキッ ワルプルギスとの戦いで使ったメテオールショット それを以前とは比べ物にならないほどの速度で生成し、 三体の超獣へ、その銃口を向ける ティガ「!」 ダイナ『おおっとぉ!?』 シュバッ 超獣1「……グルルル…!」 目の前の二人に逃げられた超獣達は、次の標的をマミへと定める 超獣2「グォォオオオ!!」 ズンズンズンッ 超獣3「ガァアアアアア!!」シュゥウウ 三体の超獣が口を開き、 マミに向けて光弾を放つべくエネルギーを集束させる マミ(来たわね…!) チャキン マミ「三匹同時に叩くわ!!」 バシュウン!! 超獣3「!!?」 超獣1「グガッ…!」 超獣2「…!!」 ドガガガガッ!! 狙い澄まして放たれたメテオールショットの一本の光線 それが超獣の目前で三本の矢の様に分裂し、火花を散らして突き刺さる ティガ「!……ハァァアアア……」シュゥーン ダメージを受けて動きの止まる超獣達 その隙を逃さず、ティガが腰を落として両腕を交差、 体内に満ちる光のエネルギーを両腕に集める ティガ「ジェアッ!!」 バシュゥゥゥウウ 超獣1・2・3「!!!」 ドガァァアアン… ダイナ『よぉし!!』 ティガ最大の決め技、 ゼペリオン光線が三体の超獣の体を貫き、まとめて粉々に爆散させる ティガ「……」シュー マミ「………ふぅ」カチャ L字に組んだ腕の構えをゆっくりと解き、次なる敵に備える マミ「!……暁美さん達は!?」 バッ ズズン… 超獣4「グルルル……」 超獣5「………」 ネクサス『……ほむら、僕が合図したらすぐに撃って』 ほむら「……ええ」ガチャ ネクサスの巨体に隠れるようにしてランチャーを握り締めるほむら 二人は二体の超獣に今まさに挟撃を受ける寸前、 睨み合いの状態が続いていた ズンズンズンッ 超獣4「グォオオオォ!!」 超獣5「ガァァッ!!」 ほむら「!!」 痺れを切らした二体の超獣が攻撃を仕掛けるべく、同時に駆け出す ネクサス『来た!……走れ!!』 ほむら「……」ダッ 指示が飛ぶと同時にネクサスの足の陰から弾かれるように飛び出し、 ほむらは近くの廃墟へ窓から飛び込んだ ドシャッ ほむら「よし…!」 超獣4「ガァアアアアアァ!!!」 ネクサス「……シュアッ!!」ダンッ 超獣5「!?」 ゴンッ! 超獣4「ガ……!!」 前後から迫り来る二体の超獣が勢い良く体当たりをする、その瞬間 ネクサスが強く大地を蹴って上空へ飛び上がる 目の前の標的に逃げられた超獣は勢い余ってお互いの体をぶつけ合った ネクサス「ハッ!!」シュパッ ガシィッ 超獣5「!!?」 飛び上がった直後に空中で姿勢を変え、 右腕の先から放つ光の帯、セービングビュートで二体を拘束する ズシンッ! ネクサス『今だ!撃て!!』 ほむら「!……」ジャキッ 着地と同時に飛んで来た声を聞き、 動きの止まった超獣に向けてディバイトランチャーで攻撃を仕掛ける ドガガガガガッ!! 三つの銃口から放たれる強力な魔法弾が爆発を起こし、 超獣の姿が硝煙に包まれる ネクサス「…………」 ほむら「これで………」スッ ランチャーを下ろすほむら 超獣4「…………」 超獣5「……」 ズシャアッ…… ほむら「…!」 地響きのような音を立て、 土煙を巻き上げながらゆっくりと崩れ落ちる崩れ落ちる超獣の巨体 ネクサス『仕留めたか…』 ほむら「驚いたわね……この銃こんなに威力あったかしら?」 ほむらが驚いた表情でディバイトランチャーに目をやり、呟く ネクサス『……今までその銃で戦ってきた相手を考えて』 ほむら「?……ワルプルギスの夜に…あの怪物……」 ほむら「!……そういうことね」 ネクサス『相手が滅茶苦茶なだけで銃の威力を実感できなかったんだろうね』 …………………………………… …………………………………… 杏子「うぉりゃぁああああああ!!!」ジャキン 超獣1「グァギャッ!?」 ドゴォン! 魔力で巨大化した槍の一撃が、 杏子の数十倍の大きさはある超獣を吹き飛ばす 超獣1「グ……ゥゥゥウ…」 ガラガラ…… 杏子「!…させるかよ、続けていくぜ!!」グッ 祈りの形で両手を組み、魔力を解き放つ シュイン! 超獣1「!?」 瓦礫の上から立ち上がろうとする超獣 その頭上に瞬く間に四本の魔力を帯びた巨大な槍が出現する 杏子「ぶち抜けっ!!」バッ ドシュッ!! 超獣1「ガッ!!」 杏子が腕を振り下ろすと同時に巨大な槍の一つが超獣の体を貫き、 そこから間髪入れずに残りの槍が降り注ぐ 超獣1「!!!」 ドバァン!! 倒れた超獣の体内に流れ込む魔力が爆発を起こし、 辺りに肉片が四散する チャキン 杏子「よっし!!」 超獣2「ギャォアアア!!」バシュシュッ さやか「!……当たるかあっ!!」 ドカァン! 超獣2「……!!」 蒼い光の粒子を体から発しながら周囲を高速で旋回 超獣の口から放たれた強力な火炎弾はさやかに当たることは無く、 コンクリートの地面を砕き、土煙を舞い上がらせるのみ さやか「はぁっ!!」 ズバババッ!! 超獣2「ガッ……!?」 凄まじい速さで動くさやか そこから連続で繰り出される鋭い斬撃が超獣を襲う さやか「いくら図体がデカくても…これだけ連続で喰らえばっ!!」 ズバッ! 超獣2「………!!」 超獣2「ゴォァアアアア!!!」ブンッ さやか「!! 危なっ……!」ダッ ドゴゴゴッ 周囲を薙ぎ払う様に振るわれる長大な尻尾 さやかはその攻撃を高く跳び上がって回避する 超獣2「ガアッ!!」バシュン! さやか「!!」 空中で身動きの取れないさやか その隙を見逃さず、超獣が火炎弾を発射する さやか「!……はぁあああ…!!」 シュゥウン… 解放される魔力 さやかの右腕に握られた剣 その刀身に光が集束し、自身の数倍の長さを持つ光剣へと変化する シュイン さやか「…………んっ!!」ダッ 超獣2「…!!?」 息を止め、魔法で作り出した足場を思い切り蹴り 迫り来る火炎弾へ向かって さやかは一気に飛び込んだ ドガァァン……! 着弾と同時に爆煙が辺りに広がる 超獣2「………」 ボシュッ 超獣2「!!」 さやか「くらぇええーーーーーっ!!!」 爆煙の中から蒼い光を纏った影が凄まじい速さで飛び出し、 一瞬の出来事で反応の遅れた超獣へ 光剣が横薙ぎに振るわれる ズバンッ!! 超獣2「!!……………」 さやか「どうだっ!!」スタッ ズズンッ… 光剣の一撃によって超獣の首は吹き飛び、 残された胴体は一瞬の間を置いて、ゆっくりと大地に崩れ落ちた さやか「!…………やった!!」グッ それを見て、小さくガッツポーズ ガイア「ディヤッ!!」 コスモス(C)「デェエアアッ!!」 ドズゥウン!! 超獣3「グギャ!」 超獣4「ガッ!!」 ガイアとコスモスに投げ飛ばされた二体の超獣が空中でぶつかり合い、 地面へと落下 ザザッ 杏子「我夢!ムサシ!!」 さやか「こっちは片付いたよ!」 それぞれの相手を撃破した二人の魔法少女が合流する 超獣3「!!………グルル…!」ググッ 超獣3『こんな……馬鹿なことが!』 超獣4『ウルトラマン達だけではなく……魔法少女のデータは揃っていたはずなのに…!!』ググッ 立ち上がる二体の超獣 その巨体からは想像もつかないような声で、人の言葉を話し出す 杏子「お、お前ら喋れんのかよぉ!?」 さやか「……元があいつらだから当然だとは思うけどね」 驚く杏子とは対照的に、落ち着いた口調のさやか ガイア『未来を掴もうとする者は常に前へ進んでいる!』バッ 超獣3「!!」 Xの字に組んだ腕にエネルギーを集約、 そのまま乗せるような形で額に青い光を宿らせる ガイア『昨日までのデータなんて……当てにはならないっ!!』シュォオ… コスモス(C)「オォォアッ!!!」シュォオ… それに続く様に、 コスモスがその赤い身体に宇宙エネルギーを溜め、両腕を振り上げる 超獣3・4「「ガァァアアアアッ!!」」 バシュシュッ 攻撃を阻止すべく、二体の超獣が紫色の光弾を同時に発射する ガイア「ディァアアアーーーーッ!!!」 コスモス(C)「ハァアアーーッ!!!」 バシュゥウウウッ!! ガイアが右腕を振り下ろすと同時に一直線に進む光線 青い海の光、フォトンクラッシャー それに続く様にして放たれるコスモスコロナモードの最強の技、 ネイバスター光線 超獣3・4「「!!!」」 ドガァァァアアン…… 突き進む光弾を物ともせず、 二人の同時発射した光線は超獣の体を貫き、跡形もなく吹き飛ばす コスモス(C)「ハァァ………」スッ ガイア「……」スッ 構えを解き、爆煙を見つめる二人 杏子「やったな、おい!」 さやか「よぉおし!これで……」 コスモス(C)『…待って!まだ新手が来るかも―――』 ズシンッ! 超獣5「………」 超獣6「………」 ガイア『…休んでる暇は無いみたいだよ!』 さやか「あっ……!!」 嬉々としたさやかの表情が一転 その笑顔を曇らせる 杏子「……へっ!上等じゃん!」チャキッ …………………………………… …………………………………… ~インキュベーター・母艦~ インキュベーター「なるほど、成長……か」 ヤプール「そうだ、やつらは時間を与えればその分だけ強くなる」 ヤプール「私が『五日』と言った意味が解かっただろう」 インキュベーター「うん……しかし、僕達はこれまで人間について色々とデータを取ってきたつもりだけど…」 インキュベーター「ここまで能力的に急成長した個体は彼女達が初めてだね」 ヤプール「あのウルトラ兄弟達が色々と吹き込んだのだろう…まったく目障りな連中だ」 インキュベーター「……こうなると少し面倒だね。彼女達を消すのには骨が折れそうだ」 ヤプール「なに、心配することは無い」 ヤプール「奴らのエネルギーは限界に近付いているのだからな…」 インキュベーター「まぁ、そうだね」 ヤプール「それにいざとなれば地球の人間達を盾にすればいい」 インキュベーター「こっちは地球を完全に包囲してるんだもんね」 インキュベーター「見滝原以外には転移できずに直接降下になるけどね……」 ヤプール「何しろ数が違うからな」 インキュベーター「まったくだね。それじゃ、どんどん送り込もうか」 …………………………………… …………………………………… シュゥゥン… ???1『……どうだ?必要なデータは…』 ???2『問題なく集まった…それにしても凄まじい技術力だな……光の国に引けを取らん』 インキュベーター母艦の船内 壁面に設置された巨大なコントロールパネルから粒子化した二人のウルトラマンが出現する 人間の等身大の大きさにまで縮小した二人が向き合い、状況を報告する ???1『…宇宙延命については?』 ???2『ああ、その点についてのデータならある程度回収済みだ』コツコツ 二人の内、片方のウルトラマンが自身の頭を人差し指で突く ???2『元々この問題については光の国でも研究が続けられてきたからな』 ???1『うむ…このデータが決め手になればいいのだが…』 ???2『再び長い研究の日々に戻ることになるな』 ???1『…その前に我々は戦わねばならん』 自嘲気味に言い放たれた言葉に釘を刺す ???2『分かっているさ………そっちはどうだ?干渉フィールドは……』 ???1『問題ない、無力化済みだ』 ???1『これ以上長居すると感付かれる…我々は一度脱出だ』 ???2『…アイツはもう潜入しているのか?』 ???『問題ない。彼らが配置に着いたと同時に潜入を始めているはずだ』 ???2『……分かった』 ???1『よし、では行くぞ!ヒカリ!』 ヒカリ『ああ、急ごう…地球の少女達の為にも』 シュゥン 再び身体を粒子形態へ変化させ、艦内からの脱出を開始する …………………………………… …………………………………… 超獣1「グギャ……!」 セブン「! デャッ!!」バシュッ 打撃を受け、よろめいた超獣へ向けてエメリウム光線を放つ 超獣1「!!」ドガァン 超獣2「グルル…………」ズシン 超獣3「……」ズシン まどか「!!……また出た!」 弓を引き絞るまどかの顔が絶望の色に染まる 撃破すると同時に次々に送り込まれる新たな超獣達 無限とも思える圧倒的な物量に六人は追い込まれつつあった ジャック『やはり物量戦で圧し潰す作戦に出たか…!』バッ バチチッ! 超獣4・5・6「!!!」 ジャックのウルトラブレスレットから発生する電撃が、 三体の超獣の動きを止める ジャック『エース!!』 エース『!……はい!!』ダッ 呼び声に応えると同時に、三体の頭上へ飛び上がり 両腕を振り上げてエネルギーを凝縮する エース「ウルトラ……ギロチン!!」 ザシュシュシュッ!! セブン『……よし!』 敵に目掛けて飛ぶ軌道の異なる三つの光輪が、動きの止まった超獣達の首を切断 その息の根を止める 超獣2「…!!」 超獣3「ギャォァアアア!!!」 マン「!……シュワッ!!」 キュイン! ガシン 超獣2「!?」 超獣3「グ…!」 マンが体を高速回転させて発射したリングが超獣を拘束する まどか「!……今だ!!」 メビウス「セァアーーッ!!!」 バシュゥゥン!! 超獣2「………!」 メビュームシュートの後を追う様に放たれる光の矢 その二つが超獣に直撃する寸前で重なり合い、強力な合体光線へと変化する ドガァァァアアン… …………………………………… …………………………………… …………………………………… マン『今ので何体目だ…?』 セブン『分からん。既に相当数倒しているが……』 超獣の爆発と共に舞い上がった爆煙が晴れ、 あたりに静寂が漂う 街のあちらこちらに小さく上がる火の手が生きているかの様に揺らめき、 不気味なくらい平穏な時間が流れる エース『…?』 ジャック『なんだ…?新手が……来ない?』 突然止まる増援 それを不審に思い、辺りを見渡す一同 まどか「これで…終わり………?」 メビウス『いや…まだ何か……』 シュゥゥウウ…… 『その通り。このくらいじゃ終わらないよ』 まどか「あ……!!」 …………………………………… …………………………………… シュゥゥウウ… ティガ『!?……これは…?』 マミ「倒した超獣が…!?」 辺りに四散した超獣達の白い肉片 その全てが煙のように変化し、風に乗って少女達の頭上へ集まる やがて一つになった白い塊は、少しずつ巨大な超獣の姿を形作り、実体化 100メートル級の大超獣が、地上目掛けて落下する ほむら「っ……!!」 ダイナ『これがアイツらの奥の手か!』 ズズゥン…!! 大超獣『……疲れ切った君達を倒すのにはこの姿が一番だと判断したまでだよ』 ネクサス『止めを刺しに来たってワケか……!』 …………………………………… …………………………………… 大超獣「ギャオアアアアアッ!!」 ドゴゴゴゴッ!! コスモス(C)「グッ……!!」ドシャッ 地面を抉りながら繰り出される強烈な尾の一撃がコスモスを捉え、 豪快に瓦礫の上へ叩きつける 杏子「ムサシ!!…………こんのやろ…!!」ダッ 大超獣『来るか……!』バシュン ジャキン 杏子「ッ……!!」 大超獣の口から次々に吐き出される光弾 当たれば確実に致命傷を負うそれを、杏子は紙一重のところで避け、接近する 杏子「いけぇええーーーーーっ!!!」ブンッ ドグシャッ!! 大超獣『む……』 魔力で巨大化した槍の一撃は大超獣の腹を抉り、鮮血を散らす 杏子「さやかっ!あそこだ!!」 さやか「!!…わかった!」チャキッ 宙を舞う杏子が指示を飛ばし、 それに応えたさやかが自身の周囲に大量の剣を出現させる さやか「そぉりゃっ!!!」ブンッ 大超獣『!!』 シュンッ!! 両腕を振り下ろすと同時に、大超獣へ向けて飛ぶ大量の剣 ドガガガガッ!! 大超獣「グギャッ!!ガアアア!!」 投げナイフの様に飛ぶ大量の剣は大超獣の腹部の傷跡にまとめて突き刺さり、 その傷を更に深く抉る さやか「もう一撃…っ!!」 ガイア「!!……デュア!」ダッ 杏子「!…我夢!」 スドガガガガガガッ!!! 大超獣「!!!!」 さやか「うわ……!」 ガイアが体をドリルの様に回転させ、 そのまま大超獣の腹部へ突撃 そのまま背中へ突き抜ける ガイア「………」ズシン 大超獣「…………」ガクン ズズン… ダメージを受けた大超獣は大地に膝をつき、地響きを立てながら崩れ落ちる 杏子「よっしゃあ!」 さやか「やった…!!」 ガラガラ… コスモス(C)「グッ……」 杏子「!……ようムサシ!もう倒しちまったぜ!」 体に乗った瓦礫を払いのけ、起き上がるコスモス コスモス(C)『ダメだ…!奴はこんなものじゃ…!!』 さやか「え…?」 バシュゥン! ガイア「!!」 ドガァァァン!! コスモス(C)「!!?」 ガイア「グッ!?」 さやか「うわぁあっ!?」 杏子「っ…!!」 背後から飛んできた赤黒い光弾が四人のいる地点に着弾、 大爆発を起こし、一同を吹き飛ばす ズシン… 大超獣『何をしようと無駄。勝敗はすでに決まっている』 杏子「な…に!?」 爆煙の向こうから巨体を現す大超獣 その貫かれたはずの腹部の穴は既に塞がり、完全に再生していた ガイア『再生……能力…!?』 ドガッ! コスモス(C)「!?」 大超獣が強靭な尾を凄まじい勢いで大地に叩きつけ、 その衝撃で二人のウルトラマンを吹き飛ばす 大超獣『君達、もう限界だろう?』ブンッ 杏子「こ、この……!?うがぁっ!!?」 バキィッ ドゴォン! さやか「き、杏子っ!!」 杏子が巨大な右足に蹴り上げられ、宙を舞い、建物に激突 そのまま壁面を突き破り、建物内部へと転がりこむ さやか「……え…!?」 さやか「ここって…………」 ダッ ガラガラガラ… 杏子「うっ、ぐ……げほっ………」フラッ 血を吐きながらも槍を杖代わりにして立ち上がり、 瓦礫を押し退けて周囲を見回す 杏子「!!……あ………れ?」 転がりこんだ場所 そこはマンションの一室で、見覚えのある部屋作り 自身の状況と今自分がいる場所を理解した瞬間、 杏子の浮かべる表情は焦りと困惑が入り乱れたものとなる スタッ さやか「杏子、何ボサッとしてんの!アイツが来るよ!?」 壁に空いた穴から焦り顔のさやかが現れる 杏子「戦ってる内に……この近くまで来ちまったのか…!!」 さやか「杏子っ!!!」 さやか「早くここから離れよう!?このままじゃ狙い撃ちに……」ガシッ 杏子「ま、待て!待ってくれ!!」 差し出された手を振り払う 杏子「ここはマミの………アタシ達の家なんだよ…!!」 さやか「………!!」 杏子が手を広げて必死の形相で叫ぶ 室内には壁を突き破ったときの影響で散乱した瓦礫、砕けたテーブル、倒れた食器棚 変わり果てた状態ではあったが、そこは紛れもなく杏子にとって帰るべき場所、 巴マミの家だった 杏子「ここは……ここだけは壊されるわけにはいかない…!」 さやか「ッ……でもっ!!」 ズシン…ズシン… 杏子「!!……くそ…」 大超獣『そういえばそこは拠点として使われていた巴マミの家か。潰しておくのが賢明だね』 壁の穴の向こうに見える白い巨体、 大超獣が大地を揺らしながら一歩づつ、確実にマンションへ迫る 杏子「あの野郎…!!」ダッ さやか「杏子………」 ジャキッ 杏子「こっちに……来るなぁぁぁあああああっ!!!」ブンッ 迫り来る大超獣へ向けて、魔力を込めた槍を投擲 ザシュッ! 大超獣『無駄だってば』シュゥン 杏子「!!」 頭部に深々と突き刺さる槍 しかし、大超獣の再生能力はそのダメージをも瞬時に完治させる ガシッ 大超獣『?』 ガイア『やめろ…!これ以上お前を進ませるわけにはいかない!』ググッ 少しづつ歩を進める大超獣に対し、 ガイアが自身よりも巨大な尾にしがみ付き、その進行を止める ガイア『ムサシさんっ!!』 コスモス(C)「!……オォォオオオッ!!!」 シュォォオオ 大超獣『………!』 動きの止まった大超獣へ向けて、 立ち上がったコスモスがネイバスター光線を放つべく、残された少ないエネルギーを振り絞り両腕にエネルギーを集中する ズンッ… ガイア『…!!』 杏子「!?……ムサシ…?」 しかし、チャージされたエネルギーは光線として放たれることはなく、 やがて霧の様に四散してしまった シュゥン コスモス「グッ…ウウゥ……!?」 大超獣『エネルギー切れ……まぁあれだけの数を相手にしたんだ。当然だよ』 大地に片手をつき、苦しげに肩で息をするコスモス 限界を超えた戦いを続けた反動によりコロナモードの変身が解除され、 青い通常形態、ルナモードへと変わる ガイア『そ、そんな…!』 大超獣『…それで?君はいつまでしがみついているつもりだい?』ブンッ ドガァッ!! ガイア「グォワッ!?」 コスモス「……ッ!!」 長い尾を振り回し、しがみついたガイアをコスモスへ向けて軽々と弾き飛ばす 大超獣「グォォオオ!!」バシュ ドガァァン! ガイア「グォ……!!」 コスモス「ウ……アァ……」 ドシャァ 立ち上がろうとする二人に容赦なく放たれる強烈な光弾 直撃を受けた二人は完全に大地に突っ伏し、 二人の胸のカラータイマーは点滅を開始していた 杏子「我夢っ!!ムサシィッ!!!」 さやか「そん……な…」 壁面の穴から眼下に倒れる二人を見下ろし、杏子が叫ぶ 大超獣『さて、次は君達だね』ズシン シュゥゥ… 杏子「!!」 大超獣再び魔法少女に視線を移し、大きく口を開けてエネルギーを集束 壁面の穴に向けて狙いを定める 大超獣『………』シュウゥ さやか「く、来る…!」 杏子「や…やめろ………」 ジャキッ 杏子「やめろ…やめろっ!やめろやめろぉぉおおっ!!!」 ガシャン 杏子が新たに生成した槍を床に突き刺し、穴の前に障壁を形成 しかし彼女自身も既に限界が近く、作り出した障壁は大超獣の巨大な姿の前にはあまりにも無力に思える代物だった 大超獣「ガァァアアアッ!!!」 バシュゥゥウウ!! さやか「!!!………杏子っ!!」ガシッ 杏子「うっ……ぁぁああああ!!!」 呆然と立ち尽くしていたさやかが我に返り、杏子の手を引き、マントで包み込む ドガァァアアン!! 杏子「ぐ……っ!!」 さやか「!……っあぁ!!!」 その次の瞬間、大超獣の発射した赤黒い邪悪な色の光線は杏子の作り出した障壁を易々と砕き、 マンションに直撃して大爆発を巻き起こす 二人のいた部屋はおろか、その階層まで吹き飛ばし そこから連鎖的に音を立てて建物全体が完全に崩壊する ドゴゴゴ… 大超獣『………さて』 大超獣『これで終わりかな?』 …………………………………… …………………………………… 大超獣「グルルァアアア!!」 ズンズンズンッ 地面を踏み砕きながら満身創痍の五人目掛けて突き進む ティガ「!……ジャッ!!」バシュン ダイナ「ディェア!」バシュン バチチッ! マミ「!!……あれは…」 ネクサス『……亜空間バリアーか……』 大超獣を迎え撃つために放たれた二人の光刃は、 巨体を覆い尽くす障壁に阻まれ、砕け散る 大超獣『その通り…そしてこれを破る力はもう君達には残されていない!』ダッ ほむら「……!!」 大超獣が膝を曲げて空高く跳び上がる あまりの光景に完全に目を奪われ、反応が遅れる一同 マミ「!!…二人とも!避けてっ!!!」 ドゴォォオオン! ダイナ「グォアァッ!!?」 ティガ「ウグァ!!」 回避行動が遅れた二人の上に全体重を乗せて急速落下 その巨大な両足で容赦なく踏み潰す ネクサス「ウォアッ!?」 ほむら「っ……!!」 マミ「きゃあぁっ!!?」 巨体の直撃を免れた三人も落下時の風圧を受け、 その衝撃で一気に後方へ吹き飛ばされる ほむら「ぐっ……ぅ…!」 ほむら「まだっ……やられるわけには……」グッ 唇を噛み締めて、よろよろと立ち上がるほむら 大超獣『………』バシュッ ほむら「!!――――」 ボロボロに傷つき、立っているのがやっとの体 そこへ容赦無く大超獣の光弾が飛ぶ バシィン! ほむら「ぐぅ……ぁ!!」 咄嗟に左腕の盾を突き出し防御 しかし瀕死の彼女はそれを受け止めるだけの力は残されておらず、 衝撃に耐え切れずに凄まじい勢いで吹き飛ばされる ほむら「うぁああっ!!」 マミ「っ…!」 ダッ ドグシャッ ほむら「っ……?……マミ!?」 マミ「うっ………ぁっ…!」 吹き飛ばされたほむらはビルに叩きつけられることは無く、 その間に割って入ったマミがその体を受け止めていた マミ「くっ、ぅぁ……!!」ズキッ 受け止めた衝撃で腕は痛々しく腫れ上がり、 マミはその激痛にに顔を歪ませる ほむら「!…マミ!あなたその腕…!!」 マミ「ッ…だいっ……じょうぶ………」 キュゥーン… 瞳の端に涙を溜め、傷ついた腕に治癒魔法をかける マミ(……これ以上魔力を消費し続けたら…グリーフシードのストックが……) マミ(でも…やつらは力を温存しながら戦える相手じゃない) マミ「どうすれば……いいのよ…」 ほむら「…………」 大超獣『諦めればいいんだよ。どの道これ以上戦っても勝ち目は無い』 マミ「………」 ほむら「っ………」 膝をついたまま動かない二人に向けて囁く 大超獣『君達の頼みの綱のウルトラマン達ももはや虫の息だ』ググッ ティガ「グッ!…ゥウウウ!」 ダイナ「グァ……!」 足で踏みつけられて動けないティガとダイナ 二人は脱出を試みるも残された少ないエネルギーでは巨大な足を持ち上げることは出来ずにいた ネクサス「………」 その後方で大地に突っ伏すネクサス 度重なる連戦と超獣達の猛攻で三人のウルトラマンには再び立ち上がるほどのエネルギーは残されていなかった …………………………………… …………………………………… ズン… メビウス『く……』 ジャック『なんて恐ろしい強さだ…』 エース『このままでは六人全員がやられてしまう…!』 大超獣の容赦の無い攻撃を受けた戦士達 すでにウルトラマン全員のカラーターマーは点滅を始め、限界が近付いていることを知らせていた そこへ迫る二体の巨大な大超獣の影 大超獣1『………』 大超獣2『君達は特に危険だからね。特別に二体で相手だ』 まどか「つ…強い……」 マン『…………』 セブン『我々に残されたエネルギーはあと僅かだ……なんとかこいつらを倒す方法を…』 大超獣1『それは無理だね』 まどか「!!」 肩で息をしながら立ち上がるセブンに、無慈悲にも言い放つ 大超獣2『仮に僕達を倒すことが出来たとしても…既に地球の周りには僕達以外のインキュベーターが待機している』 大超獣1『君達が死力を尽くして倒したのはその中のほんの一部にすぎないんだよ?あとどれだけの戦力を残していると思ってるんだい?』 まどか「ぅ…………」 大超獣1『なんなら今すぐにでも地球全土に向けて降下させてもいいんだよ?』 まどか「!!……っ…!」 マン『貴様……!』ググッ まどかの顔が恐怖と絶望に染まり、 マンが大超獣の言葉に拳を握り締め、怒りを露にする 大超獣2『そうなると…大勢の人間が犠牲になるね』 大超獣1『こんな戦いが起こっているとは夢にも思わない人々……』 大超獣1『そして鹿目まどか……君の家族や友人も全員ね』 まどか「あ…………」 カツン… ガクン まどか「………」 メビウス『!…まどかちゃん……!?』 大超獣の言葉に絶望するまどかはその手に握られた弓を落とし、 地面に膝をつき、うなだれてしまった それと同時にまどかのソウルジェムが黒く濁り始める セブン『いかん…!』 大超獣1『彼女は悟ったみたいだね…もうどうにもならないことを』 大超獣2『君達には……奇跡も魔法もないんだよ』 バシュゥン! エース『不味い…あれを喰らえばひとたまりも…!!』 ジャック『まどか!そこから離れろ!』 まどか「……」 仲間の必死の叫びも、絶望に打ちひしがれたまどかの耳には届かない マン『!! 危ないっ!』ダッ ドガァァアアン…… マン「グウッ………ォ…!!」ズズン まどか「!!……あ……!」 セブン「!」 まどかを庇い、二体の大超獣の放った光弾を背中で受け、地面に倒れ込むウルトラマン カラータイマーの点滅が更に速まる もはや彼に再び立ち上がるほどの力は残されていなかった 大超獣1『直撃だね…』 まどか「あ…ああぁ…っ…!!」 ズシンズシン… メビウス『!!…マン兄さん!まどかちゃん!!早くそこから離れて!!』 マン『……………』 まどか「わたしの……わたしのせいで…ハヤタさんがっ………!!」ジワッ メビウスが二人に退避を促すが、 倒れたマンに反応は無く、まどかは手で顔を覆い、泣き崩れるばかりだった 大超獣1「カハァァアアア………」 大超獣2「グルルル…………」 シュゥウウン 無防備な二人に向かって接近する二体の大超獣 二体はその大きく開いた口に、二人に止めを刺すべく膨大なエネルギーを集束させる ジャック『不味い………!!』 エース『く……体に力が入らん…!』ググッ エースが二人を助けるために行動を起こそうとするも、立ち上がる力はもう残されていなかった まどか「…………」 ズズッ マン『…まどか………』 まどか「!……ハヤタさん!?」 まどかが顔を上げ、 安堵の表情でマンの瞳を見つめる まどか「よかった……まだ生きて…」 マン『君は……何をしているんだ……!』 まどか「え……?」 予想外の言葉に口を開け、間の抜けた声を漏らす マン『君は……あの時我々に言ったはずだ………!』 くぐもった、苦しげな声でまどかに語りかける マン『自分に皆を守る力があるなら戦う……と…』 まどか「!……っ」 マン『そう言った君が…最初に諦めてどうする……!?』 マン『最後まで諦めるな……!!』 まどか「―――――!」 ガシッ まどか「…………」ギリリッ マン『………それでいい…』 叱咤激励の言葉を受け、 まどかが拾い上げた弓を再び握り締め、迫り来る大超獣へ向けて構える まどか「そうだ……勝つんだ、みんなで……!!」 シュゥゥン まどか「最後まで諦めず……不可能を可能にする…!」 大超獣1『!?………』 まどかの手に握られた弓 魔力を集中すると同時に、それが光に包まれて形を変形させる まどか「く……ぅぅうう…!」シュゥウ 大超獣2『!……早めに叩いておいた方がよさそうだね』 大超獣1『…さよならだ、鹿目まどか!』 バシュゥウウン! セブン『!! 立て!二人とも!』 メビウス『ダメだ…この位置からじゃ……!』 大超獣の口から放たれる強力な破壊光線 それが周囲の瓦礫を吹き飛ばし、地面を砕きながら一直線に二人へ進む マン『!………』 まどか「ぅぅ…う……!」 まどか(駄目…!間に合わないっ……!!)シュゥウ… ドガァァァアアン! …………………………………… …………………………………… さやか「っ………く」ピクッ ガラガラガラ… さやか「!!……きょう…こ………杏子…!?」 マミのマンションは大超獣の攻撃で見る影もなく完全に崩壊し、 瓦礫の山と化していた さやかはその大量の瓦礫に埋もれた体を起こして、 杏子の名を叫ぶ さやか「っ……!!?」 辺りを見回した、目に入ったものは カラータイマーと瞳の光が消え、 倒れて動かなくなった二人のウルトラマンの姿だった さやか「くっ…………うううぅ!!」 さやか「杏子!杏子ぉおっ!?」 絶望と不安で混乱しそうになる感情を必死で抑え、叫び続ける さやか「あ……」 杏子「……ぅ……ぅっ……」 ポタ…ポタッ… 小さくむせび泣くような声が聞こえ、その声の方向へ顔を向けるさやか そこには膝をつき、割れたティーカップの破片を祈るような形で握り締める杏子の姿 破片を握る手からは血がゆっくりと滴り落ちていた さやか「杏子……アンタ…」 杏子「っ…ちく……しょぉ…………」ポロポロ さやか「……」 杏子「また……無くしちまったよ………アタシ……」 さやか「………」ガシッ 再び自分の帰るべき場所を失い、悲しみに暮れる杏子 さやかはその顔を両手で引っ掴み、息が噴きかかりそうな距離まで顔を近づける 杏子「っ…さやか……!?お前……」 さやか「……あたし達がいるでしょうが!!」 杏子「……!!」 杏子を瞳を真っ直ぐに見詰め、震える声で言い放つ さやか「だから………ホラ、もう一度立って!」スッ 顔を掴んだ両手を離し、 立ち上がって手を差し伸べる さやか自身、 既にその心は折れそうで、今にも泣き出したかった しかしこの一ヶ月、仲間達とともに戦い、 培ったものが、ギリギリのところで心の支えとなっていた 杏子(こいつ……いつの間にこんな強く……) さやか「ホラ早く!」 杏子「あ、ああ……悪い……」 ブンッ 杏子「………!!!」 差し出された手を掴もうとした瞬間、 杏子は猛スピードで接近する巨大な白い物体を視界の端に捉えていた 杏子「………どけっ!!」 さやか「わぁっ!?」 ドシャッ 弾かれたように立ち上がり、 杏子は差し出された手を掴まず、さやかを乱暴に突き飛ばす さやか「ちょっとアンタ何―――」 ドグシャッ!! さやか「すん……の……」 怒鳴ろうと顔を上げたその瞬間、 さやかの前を通過する大蛇のように長く伸びた白い腕 それと同時に消える杏子の姿 大超獣『捕まえた』シュルッ さやか「な……!?」 さやか「杏子っ!どこ!?どこに行ったの!?」 大超獣『ここだよ』スッ さやか「…!?」 驚きに見開かれるさやかの目 見せつけるように左の手の平を広げる大超獣 その中心に四肢を埋め込まれ、磔のように固定された少女の姿 杏子「てめぇ!離せこらぁっ!!」 大超獣『駄目だ、君には大いに役立ってもらうよ』 さやか「杏……子…!!」 ズズズッ 杏子「!!…う……ぁぁあああ!?」 さやか「!? やめろ!杏子を離せ!!」 大超獣『まぁ見てなよ』 底なし沼に沈み込むような感覚に恐怖し、藻掻く杏子 しかし彼女の四肢は完全に飲み込まれ、いくら暴れようとも脱出は叶わない 杏子「………さやかっ!構うな!!コイツを……」 大超獣『あまり余計なことを話さないでくれるかな』 ズズッ さやか「!!……お、お前ぇっ!!」 杏子が言い終える前にその体は完全に大超獣の手の平に沈み、 最後の言葉がさやかに届くことはなかった ズシン 大超獣『さて、美樹さやか……佐倉杏子はこの手の中にまだ生きている』 大超獣『だが僕の意思一つで彼女を今すぐにでも殺すことは容易い』 さやか「ッ…何が……言いたいのよ」 大超獣『鈍いな、君は』ブンッ さやか「!! な……!?」 ドガッ 大超獣の鋭爪の一撃が地面を砕き、 さやかは直撃を免れたもののその衝撃を受け、後ずさる さやか「この……!!」チャキッ 大超獣『反撃は許さないよ』 さやか「!!」 起き上がると同時に反撃の為に剣を握るも、 前に突き出された大超獣の左手を見せつけられ、動きを止めるさやか 大超獣『この手の中にいる佐倉杏子はいわば人質だ』 大超獣『少しでも抵抗する素振りを見せたら彼女には死んでもらうよ』 さやか「な……何よそれっ!?汚いぞ!!」 大超獣『何とでも言えばいい。君達にとってこれほど有効な手は無いと判断したまでだ』バシュン さやか「っ!?」 ドガァン! さやか「うわぁっ!?」ズシャッ さやかが放たれた光弾を身を捩り回避するも、 爆風に吹き飛び、瓦礫の上にその身を激しく打ちつける 大超獣『二人のウルトラマンは倒れ、佐倉杏子はこの手の中………あとは君だけだ』 さやか「く……ぅあ…足が……!」 ポタポタ… 辺りに四散した鋭い瓦礫が脹脛を傷付け、 その痛みに膝を落とし、蹲るさやか 痛々しく溢れ出す血が真っ白なマントを少しづつ赤く染める さやか「か……回復…早く……」 大超獣『そうはいかない』 さやか「!!」 ドガッ! さやか「ごふぅっ!!?」 巨大な足に乱暴に蹴り上げられ、 凄まじい勢いで壁に激突 なすすべなく跳ね返り、激しく地面に転がる さやか「うぁ………っは……」ググッ 負傷した片足を庇い、剣を杖代わりにしながら立ち上がる 大超獣『回収したデータ通りだ。君のしぶとさは折り紙付きだね』 シューン… さやか「………え……?」 ズシンズシン 超獣1「グォォオオオ……!」 超獣2「…………」 さやか「!!………」 再び空が割れ、 赤い空間の向こうから二体の新手が送り込まれる さやか「まだ……来るとか……冗談………やめて……よ…」 大超獣『いい具合にソウルジェムが濁っているじゃないか。もう少しだ』 逃げることも、 戦うことも許されず、敵のされるがままに痛めつけられるさやか 彼女に今出来ることは自身の能力で少しでも体の痛みを癒すことだけだった 超獣1「………」 超獣2「………」 バシュゥウン! さやか「!………くっ…そ!!」バッ 新たに出現した二体の超獣はさやかの体の回復を待つはずもなく、 容赦なく両腕から雷撃を放つ 大超獣『これで終わりだね……さよならだ美樹さやか』 さやか「!!――――がっ!?う゛っ、あ゛あ゛ぁぁあああ!!!」 強烈な雷撃がさやかの体を貫く 周囲に飛び散る火花 崩壊した街に絶叫が木霊する さやか「あ゛あ゛ぁああ!ぎゃぁあああああっ!!!」 目を大きく見開き、 さやかの体は痙攣するように跳ね上がる 大超獣『……』 シュー… 大超獣『おや?』 さやか「くぁ…………はぁっ……はぁっ…」 舞い上がった土埃が晴れたそこには、 うな垂れて、地面に突き刺した剣にもたれ掛かるように辛うじで立つさやかの姿があった 超獣1「……?」 超獣2「……」 大超獣『………おかしいな』 大超獣『もう君のソウルジェムは穢れが限界に……』 カツン 大超獣『!……』 さやかの手から使いかけのグリーフシードが地面に転がり落ち、 小さく音を響かせる 大超獣『なるほどね…攻撃がが当たる直前に穢れを浄化して耐え抜いたか』 ズシン… さやか「……」 止めを刺すために、ゆっくりとさやかに迫る さやか「っ…………」 さやか(…は…はは……あたし………なにやってんだろ……) さやか(さんざん特訓して……意気込んで……) ズシン… さやか(挙句の果てにこのザマじゃん……) ズシン… さやか(殴られるだけ殴られて……なーんにも出来ないでやんの……) ズシン… さやか(みんな大丈夫かな……) 大超獣『………』ブンッ 歩を進めた大超獣がさやかの目の前まで接近し、 大きく尻尾を振り上げる さやか(杏子………ごめん)フラッ 朦朧とする意識の中で捕われの身となった杏子のことを思い、 糸の切れた人形のように崩れ落ちるさやか そこへ勢いの着いた大超獣の巨大な尻尾が振り下ろされる …………………………………… …………………………………… 杏子『…………』 杏子『…………』ピクッ 杏子『さ………や……か……』 杏子『…………』 杏子『馬鹿…やろ…う………が…』 BACKまどか「…ウルトラマン!」13 NEXT まどか「…ウルトラマン!」 15
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ほのぼの オールキャラ ガチなレズ ギャグ スイーツ() バトル 盗撮 聖女 概要 まどか「ほむらちゃん、マミさん、杏子ちゃんの3名には、 今から1ヶ月の間1万円で生活していただきます!」 スイーツ()マミと、ハングリー杏子、本気すぎるほむらと、 三者三様に個性溢れすぎな魔法少女達が平和にバトルします。 ジャンル オールキャラ まとめサイト えすえすMode ログ速 元スレ VIP 投稿日 2011/04/28~2011/04/29 地の文 なし 備考 完結済み 登場人物 鹿目まどか 「あの3人には赤裸々な私生活を公開していただきましょう!」 美樹さやか (参加者じゃなくて良かった……) 暁美ほむら 「1ヶ月ぐらいなら絶食しても……」 巴マミ (あら? 美味しそうなシュークリーム) 佐倉杏子 (1万円もあったら凄い贅沢ができるな!) キュゥべえ (本当に節約をする気があるのかな……) 名前 コメント すべてのコメントを見る
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ドシュッ!! ヤプール「ぐふっ!?」 さやか「ぁ……」 雄叫びとともに杏子の繰り出した槍の一撃は、 友の体ごとヤプールの胸部を深々と貫き、その矛先は背中へと抜ける 蚊の鳴くような小さな声を上げるさやか そんな彼女の首を掴んだまま、 ヤプールの口からは人間のそれとは程遠い、不気味などす黒い血を吐き出す まどか「さやかちゃんっ!?」 マミ「佐倉さん…な、なんで………」 ほむら「そんな……杏子、さっきのははったりだったというの…!?」 ヤプール「ば、馬鹿な!ありえん!!ぐっ……き…貴様ぁ……!!」 目の前で行われた信じられない杏子の行動に、 一同それぞれの思考は錯乱する それはヤプールとて例外ではない 杏子「…………」 さやか「…………」 しかしそんな中、 杏子とさやかの二人はお互いを見つめ合ったまま動かない その沈黙の間にも槍に貫かれたさやかの傷口からは真っ赤な血が流れ落ちている さやか「………そうか……これは…」 先に口を開いたのはさやか さやかに口から血を流し、虚ろな瞳を漂わせながら小さく呟く 杏子「……借りは返したぜさやか」 その声を聞いて杏子はさやかが何かに気付いた事を感じ取り、 八重歯を見せながらにやりと笑う それは自身の作戦が成功した事を意味する会心の笑みだった ヤプール「き、貴様何を笑って………うぐっ!?」 キィイン… マミ「うっ……何!?あ、頭が……!!」 まどか「これもヤプールが……!?」 ほむら「いや……違う!」 突然一同を襲う強烈な頭痛 視界が崩れる様に歪み、目の前が少しづつ暗くなる だがそれは魔法少女達だけでなくヤプールすらもその現象に襲われていた ヤプール「ぬっ……がぁあああ……!!」 唸り声を上げるヤプール 彼の目の前にいる杏子の姿は少しづつ消えてゆく だが槍に貫かれた胸の激痛は未だその体を襲い続ける まどか「っ!?み、見て!杏子ちゃんが!」 マミ「え!?」 ほむら「何が起こったの……!?」 強烈な頭痛に耐えながら、 滅茶苦茶に歪む視界の中、杏子に視線を移す少女達 先程までヤプールとさやかに正面から槍を突き立てていた少女の姿は薄れ、 入れ替わる様にヤプールの背後に赤い髪の少女が少しづつ姿を現す それに伴い、さやかの胸を貫いていた槍は消え、傷口もまるで元から無かったかのように消える ヤプール「ぐっ……これ…はぁああ…!!」 杏子「どうだい狐に化かされた気分だろ?」 ヤプールの眼前から完全に消えた杏子 彼女は霧のようにヤプールの背後に出現し、 彼を背中から胸に掛けて貫いた槍をしっかりと握り締めていた 杏子「こいつは幻術だ。お前らのデータは不十分だったってことさ」 さやか「う……くっ」ドシャ ヤプールの拘束から解放されたさやかは支えを失い、 そのまま前のめりに倒れ込む その後ろで、串刺しにされたヤプールは血を吐きながら唸り続ける ヤプール「う……ごぉおおおお!!」 杏子「このまま………ぶっ倒れろぉおおおおーーーっ!!!」ブンッ 杏子は全身に力を入れヤプールの刺さった槍をゆっくりと持ち上げ、 大きく縦に振り抜く ヤプール「ぬおぉおおっ!?」 ドガァアン!! 杏子「はぁっ……はぁっ……どうだっ!!」 ヤプールは胸から噴水のようにどす黒い血を噴き出しながら、 辺りに散らばった瓦礫の山に叩きつけられる それを見た杏子は満足気に言い放ち、 倒れ込んだままのさやかの元へ向かう マミ「美樹さん、佐倉さん!!」 まどか「あ……わ、わたしたちも!」 ほむら「ええ……行きましょう」 少し遅れて、 頭痛が収まり、視界も元通りになった三人がさやかの元へと駆け出す 杏子「ほれ立ちな!まだおねんねしてる場合じゃないぜ!」 さやか「いでででで!ちょ、ちょっと!もっと優しくしてよぉ……!」 強引にさやかの手を取り、立ち上がらせる 杏子は彼女を見つめながら悪戯っぽく微笑むが、その瞳は優しかった マミ「美樹さん大丈夫!?傷口、見せてみなさい!」 さやか「うぅ~……乱暴者の後だとマミさんの優しさが身にしみる……」 杏子「んだとぉ!?」 ほむら「……冗談を飛ばせるならまだいけそうね」ガシッ 杏子「て、てめー!離せほむらー!!」 さやかがわざとらしくマミに泣きつき、 それを見て怒った杏子をほむらは羽交い絞めにして黙らせる 少女達に一時の笑顔が戻るそんな中、 一人だけ浮かない顔の者が一人 まどか「さやかちゃん……」 さやか「いてて………ん?どしたまどか?」 マミに傷口を触れられながら視線を移すさやか その先には泣きそうな目をしたまどかの姿 まどか「わたし……わたしさやかちゃんが酷い目にあってるのに……何もしてあげられなくって…」 さやか「……」 まどか「それにわたしヤプールにああ言われて……さやかちゃんとマミさんの命を天秤にかけるようなことを考えて……」 さやか「……でも出来なかったんでしょ?」 まどか「え?う、うん」 さやか「ならそれでいいじゃん!それがまどかの優しさなんだからさ?」 マミ「……まぁ、鹿目さんはそんなこと出来る子じゃないって私は知ってるし……ね」ポン まどか「!……っ……うんっ!」 まどかの肩に優しく手を置くマミ さやかは屈託のない笑顔で心の底からそう言い放つ その言葉を聞きまどかは瞳からこぼれ落ちそうになった涙を拭い、 お返しとばかりに笑顔をさやかに向ける さやか「ま、いざとなったら杏子が助けてくれるってあたしは信じてたしね~!」ガシッ まどか「ひゃ!?」 杏子「……ばーか」 さやかがまどかと杏子の間に入り込み、二人の肩に手を回す 顔を少し赤らめるまどか、 杏子は悪態をつきながらもその顔はまんざらでもなさそうだった マミ「ふふっ……」 ほむら「やれやれだわ……」 バシュッ!! ほむら「……!?」バッ ドガッ! ほむら「っつぅう………!!」 マミ「暁美さん!!……攻撃!?」 辺りに立ち込める土煙、 その向こうから突然飛んで来た光弾をほむらは咄嗟に左腕の盾で受け止める あまりの衝撃にふらつく足を何とか床に踏ん張らせる まどか「ヤプールはまだあんなに力を残してるの!?」 さやか「ちょっと杏子!どういうこと!?」 杏子「いや……間違いなく手ごたえはあったしアイツにはあの攻撃は防ぎようは無いはずだ」 先程の雰囲気から一変、 五人の少女達は表情を険しくし、お互いの背中を合わせて再び円を作る ほむら(次はどこから来る……?!) 全員が目を凝らし神経を研ぎ澄ませながら、 周囲に目を配る ダッ マミ「!! 上よ!」 杏子「なっ!?」 ほむら「!……くっ」 マミの声に反応して上を見上げる一同 そこにはエネルギーを右腕に集束させ凄まじい勢いで迫るヤプール 反射的にほむらとマミは銃を向け撃墜しようとするが、 気付いた時にはもう遅すぎた ドゴォオオン!! ほむら「あっ!?」 マミ「きゃぁああっ!!」 五人の円の中心に叩きこまれた強烈な一撃は爆風を巻き起こし、 ほむらとマミは吹き飛ばされ、勢い良く床に転がる ドゴォッ! 杏子「がぁっ!?」 さやか「うぐぁああっ!!」 さやかと杏子は重なり合う様に吹き上げられ、 二人同時に壁に激突 大きくめり込み、瓦礫が崩れ落ちる まどか「あっ!?……ぅう」ドガッ そしてまどかはヤプールから一番遠い真正面の壁に叩きつけられ、 糸の切れた人形のようにぐったりとへたり込む さやか「あ、あいつっ……まだあれだけ動けるの…!?」 杏子「っ……!……いや、見ろ!!」 凄まじいまでのヤプールの攻撃に驚愕するさやか しかし、 杏子は壁際で瓦礫の山に体を預けながら、ヤプールを指差す ヤプール「はぁ……はぁ……ぬぅううごぉあああああ!!!」ボタボタ バチチチッ さやか「!?」 そこにいたのは左腕で胸の傷口を抑え、 狂ったように雄叫びを上げて腕を滅茶苦茶に振り回すヤプールがいた 少女達を一方的に痛めつけ、見下し、楽しみながら弄んでいた悪魔の様な存在 しかし先程までの余裕に満ちた態度は消え失せ、 体の各所から血と火花を撒き散らしながら激痛に苦しんでいた ほむら「効い……てる?」 マミ「ええ……あと…少しっ……!」グッ ヤプールをあと一歩のところまで追いつめている その明らかな事実が少女達の心に最後の炎を灯す ヤプール「ち……地球の……ガァ…キごときにぃっ!!……こ、これほどまでの……」 まどか「っつぅ……」 ヤプール「この程度の傷……すぐに回復を……ごはぁっ!」ビチャッ まどか(やるなら……今しかないっ!) 血と憎悪の言葉を吐きながらふらつくヤプール それを見たまどかが力を振り絞り、 壁に背を付けながら足を踏ん張り、やっとのことで立ち上がる まどか「……はぁっ…!」キュイン 床に落ちた弓を光の粒子へと変換し左腕に集中、 手首を中心に出現する光輝く弓 ヤプールにトドメを刺すべく、アローレイシュトロームの発射準備に入る まどか「はぁぁああああっ……!」シュゥウ 弓を引き絞るごとに輝きを増す必殺の一撃、 それと対照的にじわじわとソウルジェムには穢れが溜まっていく だが回復している暇はもはや彼女には無い まどか(ヤツを倒せるだけの力……お願いだから早く溜まってっ!!) 心の中で念じるまどか しかしヤプールがそれを許すはずがなかった ヤプール「!!……鹿目……まどかぁぁあああああああっ!!!」 さやか「! バレ……た!!」 杏子「くっ……まどかぁっ攻撃されるぞ!逃げろ!!」 倒れながらも杏子が叫ぶもまどかはその場から動こうとはしない そうしている内にもヤプールは右腕のカギ爪に毒々しい色の不気味な光を集中させ、 雄叫びを上げながらさらに力を溜める マミ「そうは……させないっ!!」バァン ブシュッ ヤプール「ぬがぁぁぁぁあああああああああ!!!」 マミ「!?……」バンバンッ! 床に体を伏せたままヤプールの背中に向けて発砲するも 荒狂うヤプールはその攻撃をものともせず、まどかを殺すための力を蓄え続ける マミ「駄目!もっと威力の高い攻撃じゃないと!」 ほむら「なら私がっ!」 ドクン ほむら「!?…ぁ…ぅ…」 マミ「あ、暁美さんっ!?」 床に膝を着きながらディバイトランチャーの引き金を引こうとするも、 ほむらはふらつき、マミに体を預けた マミ「!?………まさか!」バッ ほむら「こんなときにっ……!!」 マミ「やっぱり……ソウルジェムが……」 ほむらの体を抱き上げ、マミは絶句する 紫色に輝いていたほむらのソウルジェムには限界寸前にまで穢れが溜まり、 今まさに黒一色に染まろうとしていた マミ「そ、そんな……このままじゃ!」 ほむら「っ……戦闘中に…回復する暇なんて……無かったのよ……はぁ…はぁっ……」 息を荒げながらも、ほむらは再びランチャーに手を伸ばす ほむら「時間が無いわ……離して…!」 肩を掴むマミの手を払いのけようともがくほむら しかしマミはそれを許さない マミ「やめて!あと一発でも撃ったらあなたは!!」 ほむら「まどかは……私が守るのよ……っ!!」 マミ「!!」 凄まじい形相でマミを睨みつけるほむら その瞳には揺るがない強い決意の色が宿っていた マミ「………」 ほむら「さぁ……離しな……さい!……ぐぅっ!」 額に汗を浮かべ痛みに耐えるほむら そんな彼女の姿を見ながらマミは無言のまま唇を噛み締める ヤプール「殺してやる……殺してやるぞぉおおおおおっ!!!」ダッ まどか(!!……き、来たっ!) 右腕に凄まじいエネルギーを蓄えたヤプールがまどかへ向けて一気に駆け出す その速さは先程までの高速移動には遠く及ばないものの、 まどかが魔力を溜め終わるまでに攻撃するには十分な速さだった 杏子「くっそ野郎……がぁああっ……!!」ググッ 杏子が瓦礫に埋もれた足を何とか引き抜こうとするも、 抜けたところで今からヤプールに追いつくことはほぼ不可能 さやか「ち……くしょ……足がっ……」フラッ 一方さやかは剣を杖代わりにしながらなんとか立ち上がるも、 先程のヤプールの攻撃で足を負傷し素早く動き回る事ができない状態 自然治癒の能力も穢れの溜まったソウルジェムでは思う様に機能しない ヤプール「ぬがぁぁあああああああっ!!!」 その間にもヤプールはまどかへ向けて少しづつ迫る もはや一刻の猶予も無い ほむら「マミぃいいっ!!!」 マミ「……」 バッ ほむら「えっ!?」 マミ「………使いなさい、とにかく全快するまで動かないで」 マミはほむらを押し倒し、 穢れのたまったそのソウルジェムにグリーフシードを押しつける ほむらは一瞬呆気に取られるも、すぐさまマミに向かって叫ぶ ほむら「マミっ!あなたどういう―――」 マミ「黙りなさい!!!仲間を大切に思っているのはあなただけじゃないのよ!?」 ほむら「!!………ぁ…」 目を逸らし、大人しくなるほむら 初めて見る本気で激怒したマミの姿にほむらはただ大人しく従うしかなかった マミ「…………」スッ そのままほむらに背を向け、 マミは他の三人に対して念話を試みる キィイン… マミ『みんな、聞こえる!?』 まどか『……?』 さやか『この声…マミさん?』 杏子『! マミか!念話なんてしてる場合じゃないぜ!?』 マミ『いいから聞いて!』 マミ『恐らくここで大技を撃ってもヤツに回避される事は目に見えてる!それにこちらの手の内は全部晒した!』 杏子『じゃあどうすんだよ!?』 マミ『……トリックプレイといきましょうか』 …………………………………… …………………………………… ~見滝原~ 大地を砕き、大気を震わせる力のぶつかり合い 十一人の巨人とそれを上回る超獣達が入り乱れての大混戦 それぞれの巨人が放つ必殺の光線が超獣達を撃ち砕くも、すぐさまその後ろから新たな超獣が現れる 感情も無く、理性すらも消え失せた超獣達に死に対する恐怖は無く、 仲間の屍を踏み越えて巨人たちに襲い掛かる ガイア『こっちはもう少しで終わる……!彼女達は!?』 メビウス『兄さん達!みんなはまだ戻りそうにないんですか!?』 互いに背中を合わせ、迫り来る超獣に備える 敵の数は確実に減り続けているとはいえ、巨人達の体力も既に底をつきかけていた セブン『こちらから艦内の状況を知るための手段は無い!今我々は我々に出来ることをするんだ!』 ゾフィー(後少しで宇宙にいる仲間達もここへ来る事ができる……そうなればほぼ完全にこちらの勝利だ) ダイナ『上等だ!だったらこっちを全部片付けてアイツらを助けに行ってやるぜ!!』 ティガ『はは……頼もしいね』 超獣「ギャオァアアアアアアアア!!」 マン『信じろ、彼女達は必ず帰ってくる!』 魔法少女達の帰還を信じながら、 巨人達は死力を尽くし残りの超獣達を迎え撃つ …………………………………… …………………………………… ~インキュベーター母艦~ ヤプールに迫られながらも必殺技を放つための力を蓄えるまどか だがその場から動く事は出来ない 片足を瓦礫に挟まれ、今すぐには脱出することの出来ない杏子 その横には足を負傷し、まともに走れないさやか 魔力が底を尽きかけ、グリーフシードを使い回復を待つほむら そしてほむらほどでは無いにしろ、 同じく魔力が底を尽く寸前で大技を放つ事の出来ないマミ 彼女は全員に念話を飛ばし、 ヤプールに仕掛ける最後の攻撃作戦を手短に説明する まどか『……えぇっ!?』 マミが考えたヤプールに仕掛ける最後の攻撃 その無茶な内容を聞いたまどかは驚き、戸惑いを隠せない マミ『ここにいる全員がお互いをカバーする……一人でも失敗したら終わりよ!』 さやか『でもこんな作戦……大丈夫かな……』 グイン! さやか「うおっとぉ!?」 杏子「迷ってる場合かよ!?さっさとやるぞ!!」 杏子が座り込んだ姿勢のまま、 巨大化させた槍の刃を横にした状態で、その上に杏子を器用に乗せる 杏子「いくぜ!上手くやれよ!?」 さやか「……まぁ悩んでる暇も無いしね!」 キィイン… さやか『まどか、遠慮なくやっちゃっていいからね!!』 まどか『で、でももし失敗したら……』 槍の上に屈んだまま、 さやかは念話でまどかに語りかける まどかは決意を固めたさやかとは対照的に未だ不安を感じていた さやか『大丈夫!あんた自身を信じて!………そして……あたしを信じて!!』 まどか『……うん!わかった!!』 さやかはそんなまどかの不安を吹き飛ばす様に言い放つ ヤプール「ぬぉおおおおおおおおおおおおっ!!!」 怒りの叫びを上げながらまどかへ突き進むヤプール その距離はあと十歩程度 マミ「!! 佐倉さん急いで!」 杏子「おうっ!………さぁ~上手く飛べ……よぉおおおおおおおっと!!」 さやか「……今だ!」ダッ 杏子が歯を食いしばりながら両腕に力を入れ、 さやかが乗った巨大な槍を全力で横薙ぎに振る それと同時にさやかは傷付いた足に最後の力を込め、 剣を握り締め、全身をバネにして杏子の槍を両足で思いっきり蹴る ゴォッ!! 杏子「いけぇえええーーーっ!!!」 ヤプールがまどかに到達するまでの距離はおよそ五歩分 遠心力で投げ飛ばされたさやかはヤプールの背中目掛けて一直線 動けないさやかと杏子がお互いの傷をカバーし合い、 攻撃を仕掛ける ヤプール「ぉぉおおおおおおおおお!!!」 凄まじいスピードで迫るさやかだが、 ヤプールがまどかに到達するまでの方がやや速い まどか「………今だっ!!」バッ ドシュン! 咄嗟に左腕に装着された光の弓を掲げ、 魔力の溜めが完全ではないものの、まどかはアローレイシュトロームを放つ しかし…… ヤプール「ぬ!?うぉおおおおっ!!」 ピシュン! まどかの放った光の矢 それの接近をギリギリで察知したヤプールは体を捻り、 肩を少しかすめはしたものの、すんでのところで回避する 命中すれば、 良くて致命傷、悪くて即死の一撃だった まどか「……!」 ヤプール「馬鹿がぁ!!死ねぇええええっ!!!」グッ 勝利を確信したヤプールが腕を振り上げ、 まどかにその強靭なカギ爪を向ける バシュィイン!! ヤプール「?!」 落雷のような音がヤプールの後方で鳴り響き、 それと同時に青と桃色の光が混ざり合う 「………まどかが狙ったのはあんただと思った?」 ヤプール「!! し、しまっ――」 接近してくる聞き覚えのある声 ヤプールは反射的に振り向き、 不気味な紫の光を放つカギ爪を突き出し、防御の構えを取る だが、もう遅い 彼の眼前には、 まどかのアローレイシュトロームの力を剣に宿した青い魔法少女が迫っていた さやか「残念……さやかちゃんで・し・たぁぁああああーーーーっ!!!」ゴォッ ザシュッ!!! ヤプール「!!!」 さやかの振り下ろした渾身の一撃はヤプールのカギ爪を完全に撃ち砕き、 そのまま一気に正中線を斬りつける 攻撃を剣で受け止め、 魔力に変換し、威力を増幅させて繰り出す技 さやかがワルプルギスの夜との戦いで本能的に身に着けていた業だった さやか「ぐえっ!?」 まどか「きゃああ!?」 ドシャッ! 足を負傷していたさやかは思う様に受け身を取る事が出来ず、 まどかを巻き込みながら豪快に床を転がる ヤプール「グ……ギャァァアアアアア!!!!」 まどか「ひっ!?」 さやか「うわっ……?」 ヤプール「ぬぅううううガァアアアア!!」 全身から火花を噴き出し、 顎が外れ、喉が破れんばかりの大絶叫 それとともにさやかと杏子から受けた傷口から、血とともに少しずつ光が漏れだす 広い室内に恐ろしい叫び声が響き渡る ヤプール「こんなっ!!こんなことがあるはずが無いぃいいいっ!!」 さやか「っ……こ、こいつ…!」 シュルルルッ ヤプール「!!?」ガシィッ 近くに伏せたままのさやかとまどかを見つけたヤプール 彼は再びその二人に襲い掛かろうとするも、 突然飛来した鞭のようにしなる無数の黄色いリボンがそれを許さない マミ「捕まえたっ………!!」 ヤプール「!! ガキがぁぁあああっ!!こんなものすぐに―――」 ジャラララッ! ヤプール「があっ!?」ガシン 杏子「………逃がすわけねぇだろ!」 一瞬遅れて飛んで来た多節槍の鎖がリボンの上からヤプールの体に絡み付き、 拘束は更に強力なものとなった マミは瓦礫から脱出した杏子と力を合わせ、ヤプールの動きを完全に止める そして、 マミは体から魔力を絞り出しながら叫ぶ マミ「暁美さんっ!今よーーーっ!!」 ヤプール「!!?」 マミが提案したこの作戦の最後の仕上げ ソウルジェムの穢れを完全に取り除き、 完全に回復したほむらによる全力の射撃攻撃 ほむら「………」ジャキッ ヤプール「暁美ほむらぁああーーーーーーっ!!!」 マミの希望を託す叫びと、ヤプールの憎しみを込めた叫び 二つの相反する感情をその身に受け、 ほむらはディバイトランチャーの引き金を引く ほむら「ぅうううぁぁああああーーーーーっ!!!!」 ドガガガガガガガッ!!! 大量の魔法弾は着弾と同時に爆風を巻き上げ、 一瞬にしてヤプールの姿を完全に飲み込む 千切れ飛ぶ鎖とリボン 砕け散る瓦礫と舞い上がる砂ぼこり ほむらの全力の攻撃は一発たりとも外れることはなく、 その全てがヤプールを完全に捉えていた さやか「うわぁっ!」 まどか「きゃああっ!!」 ヤプールから一番近い位置にいた二人はそのまま風圧に押され、 またしても床の上を転がる シュゥウウ…… ほむら「………」ジャコッ ランチャーを下ろし、 立ち込める土煙をただじっと見つめるほむら 杏子とマミも武器を再び魔法で生成し、握り直す そこから少し離れたところで、 まどかはさやかに肩を貸し、なんとか立ち上がらせる 杏子「……」 マミ「……」 まどか「……」 さやか「……」 ヤプール「………許さん」 ほむら「……!」ジャキッ 小さく響く声 煙が晴れ、その中から全身傷だらけでもはや虫の息といった状態のヤプールが現れる ほむらは警戒し銃口を向けるも、 もはやヤプールに戦う力が残っていない事は誰が見ても明らかだった ヤプール「必ず……貴様ら全員………殺して…やる……」 まどか「……」 さやか「大丈夫……ただの強がりだよ」 シュォオ… ヤプール「ぐふっ……」ドシャッ 恨みの言葉を吐き出しその場に倒れ込んだヤプールの体は、 黒い霧の様な粒子となり、辺りに散らばり消えていく マミ「倒した……の?」 杏子「みたいだな……っと」 ヤプールがいた場所を見つめながら呟くマミ 辺りに漂う張りつめた殺気も消え、 魔法少女達は肩の力を抜き、その場にへたり込む まどか「ふぅう……」 さやか「やっと終わったんだね……」 ほむら「……マミ」ヒュッ マミ「? あ、これは…」パシッ マミにグリーフシードを投げ渡すほむら 元々は彼女の物だが先程マミの分を使ってしまったため、その代わりとしての物だった ほむら「それとその……さっきはありがとう」 マミ「……どういたしまして」 目を逸らして気恥ずかしそうに礼を言うほむらに対し、 マミは返事をしながらくすりと笑う 杏子「じゃあアタシも回復すっか……」 まどか「さやかちゃん、わたし達も」 さやか「ん、そうだね………いてて」 マミにつられるように、 ほむら以外の全員がグリーフシードをソウルジェムに押し当て、穢れを浄化する ヤプールとの戦いも終わり、後は地上へと帰るのみ 少女達はじっくりと回復しながらも、 超獣達と戦っていた仲間達の無事を祈っていた …………………………………… …………………………………… ~見滝原~ ジャック『今ので……最後か?』 エース『そうみたいですね………』 肩で息をしながらカラータイマーを点滅させ、辺りを見回す巨人達 荒廃した市街地に立っているのは十一人の巨人のみ 先程まで彼らに牙を剥き、襲い掛かって来ていた超獣達は全滅し、 周囲にいくらかの肉片が散らばっているだけでもはや一体も残っていない セブン『……魔法少女達は?』 ネクサス『まだみたいです……もしかしたらあの中でまだ戦い続けているのかも……』 ダイナ『!! そりゃあ大変だ!早く助けに……』 腕を空に向けて伸ばし、 インキュベーターの母艦へと向けて飛び立とうとしたダイナだが、 突然動きを止め、空を見上げる メビウス『どうかしたんですか?』 不思議に思った一同がダイナに呼びかけつつ、 彼と同じように空を見上げる セブン『……あれはなんだ?』 セブンが指差すその先、 遥か上空にに浮かび続けるインキュベーターの母艦 その周りには先程まで無かったはずの、 何か不気味な黒い瘴気のようなものが渦巻いていた シュォオオオ… コスモス『!? あれは……』 ガイア『……穴?』 瘴気の発生から少し遅れて、 母艦の上にブラックホールの様な穴が出現する ティガ『何かが……起ころうとしている?』 マン『………そのようだ』 空を見上げて呟くウルトラマン 彼の言う通り、 ただならぬ何かが今まさに起きようとしていた …………………………………… …………………………………… ~インキュベーター母艦~ 杏子「さってと……マミ、そろそろ脱出したほうがいいんじゃないか?」 ほむら「そうね。ヤプールが死んでこの艦は実質私達以外は誰も乗って無いみたいだし……あとは彼らに任せましょう」 グリーフシードで完全回復した一同 立ち上がった杏子がマミに提案し、ほむらもそれに同意する 彼女達の役目には艦の無力化も含まれていたが、 この艦内に彼女達以外の生物がいなくなってしまった以上、ここに残り続ける意味は無かった マミ「……鹿目さんに美樹さん、二人は大丈夫?」 まどか「あ、はい!わたしは大丈夫です!……さやかちゃんもう立てる?」 さやか「ん~……もう大丈夫だと思うけど」 さやかは傷口のあった箇所を擦り、 まどかに肩を借りながらゆっくりと立ち上がる ほむら「……それなら……マミ」 マミ「ええ、脱出しましょう。とりあえず私が先導するからあなた達は―――」 ゴゴゴゴゴ…… マミ「……!?」 突然の事態に一同の表情に焦りの色が浮かぶ 艦内に設置された用途の解らない大量の危機が一斉に火を噴き爆発を起こす 強烈な揺れとともに壁や天井に亀裂が入り、 次々に瓦礫となって広い室内に雨のように降り注ぐ インキュベーターの母艦は、 破壊工作と内部での激しい戦闘によって崩壊を始めていた ほむら「崩れる……!」 杏子「おいおい!ここで死んじまったらしゃれにならねーぞ!?」 マミ「二人とも!急いでこっちに!」 まどか「はい!ほらさやかちゃん、行こう!」グイッ さやか「ご、ごめんまどか、ほんともう少しで治るから」 マミに呼ばれ、 まどかがさやかの体を支えながら三人の元へ向かう ドゴゴゴ……! 杏子「うわっ!?ゆ、床が抜けたぞ!!」 ほむら「二人とも!気をつけ………」 ほむら「………?」 ほむら「……マミ、この広間の下にある部屋って何?」 マミ「?……この下?」 床が崩れ、目の前に巨大な穴が開く ほむらはまどかとさやかの到着を待ちながらその穴を見つめ、 顔を真っ青にしながらマミに質問する マミ「確かここが機関部手前だからこの下の部屋はわけのわからない機械がたくさん―――」 ほむらの問いに答えながら、 一緒になって床の穴から下を見下ろすマミ そこには異星の機械がひしめき合い、 騒々しい音を鳴り響かせる大きな部屋がある はずだった マミ「え……?」 ほむらの横に立ち、 穴を見下ろしたまま思考が止まるマミ マミ「な、なによ…………これ」 ほむら「………」 二人が見下ろした穴の先 そこに見えるのは巨大な機械でもなく、 雲や地上でもない そこには何も無い ただ闇だけの不気味な空間が深く、どこまでも広がっていた ほむら「………」ゾクッ 周囲から飛んでくる爆発や瓦礫の崩れる音も、 その穴からは聞こえない 光も、音も、生き物の気配すらも感じない空間 その奥深くから漂ってくるものは 絶望、怨念、殺意 それらを含めたありとあらゆる負の感情が風のように吹き出してくる ほむらは目の前の異様な空間を見つめ、 言いようのない恐怖を感じる ドゴン! まどか「きゃあ!?」 さやか「う、嘘ぉ!?」 ほむら「!!」 咄嗟に顔を上げるほむら 床が豪快に崩れ落ち、 まどかとさやかは先の見えない闇の空間へと落ちてゆく ほむら「なっ!?」 杏子「マミ!リボンであの二人を!!」 マミ「! わ、わかってる!!」 杏子の声を聞きて、 思考の止まっていたマミが我に返り、落ちた二人に向かってリボンを伸ばそうとする ドゴン! ほむら「!」 マミ「あっ!!」 杏子「うっ!?ま、マジかよ……!!」 しかし足を踏ん張ろうとした途端に床が崩れ落ち、 魔法少女達は三人はさやかとまどかの後を追うような形で穴へと落ちる ほむら(死……ぬ?) ほむら「そんな……嫌よ……ここまで来て……!」 底の見えない、 何処へ繋がっているとも分からない穴に落ちながら ほむらは頭の中に浮かぶ自身が考え得る最悪の結末を必死に振り払う しかしそれは焼き付いたように何度もほむらの思考を支配し、 彼女を絶望へと誘い続ける …………………………………… …………………………………… ~見滝原~ ティガ『どう……なってるんだ?』 メビウス『わ、分かりません……僕達の想像を超えた何かが……』 空を見上げたままうろたえる巨人達 その視線の先にあるはずのインキュベーターの母艦は、 先程発生した黒い瘴気の中に消えたかと思うと まるで霧のように巨大な穴の向こうへと飲み込まれていた ダイナ『なんなんだよ!あの穴は!?』 マン『……ゾフィー』 ゾフィー『皆目見当がつかん……あれほどの質量を持った宇宙船がどこへ―――』 バシュン! ゾフィー『!!』 セブン『避けろ!!』 ドガァン!! エース『くっ……!やはりまだ敵が残っていたのか!!』 ダイナ『お返しだ!喰らえ!!』 バシュゥウウ!! 突然穴の向こうから真っ黒に染まった光弾が飛来し、 着弾と同時に黒い粒子を撒き散らす 巨人達はそれをギリギリのところで回避 そこから弾かれた様に飛び出したダイナとエースの二人が、 穴に向かって光線を放つ しかし… シュゥウン… エース『なにっ!?』 ダイナ『き……消えた?』 放たれたソルジェント光線とメタリウム光線は穴に到達する直前、 黒い瘴気に取り込まれるようにして消滅する ジャック『吸収されたのか……?』 ティガ『というより……あの瘴気に阻まれてかき消されたみたいですね』 ガイア『……ただあの穴に飛び込んだらさっきの光線みたいに消滅させられてしまうかも……』 フシュゥゥウ コスモス『!?』 穴から突然溢れ出した瘴気が暗雲が立ち込めていた灰色の空を完全に黒一色に染め上げる ネクサス『ダークフィールド?………いや、違うな』 メビウス『……まどかちゃん達は無事なのか…?』 マン『……ぐぅっ!?』 セブン『! ウルトラマン、どうした!?』 魔法少女の無事を祈りながら、 空に出現した穴に向かって構えを取り警戒し続けるなか ウルトラマンが突然胸を抑え、大地に膝を着く ジャック『!! まさか……』 ゾフィー『不味いな、どうやらこの瘴気……光線だけではなく我々のエネルギーをも吸収しているようだ』 セブン『な、なんだと!?』 カラータイマーの点滅が少しづつ早まり、 周囲の瘴気は少しづつ濃さを増し、広がり続ける コスモス『そんな!このままじゃ……』 ティガ『……とにかくあのままじゃ闇はこの地球全体を包みかねない』 マン『……ああ、あれを食い止めるぞ!!』 力強く立ち上がり、 十一人の巨人は空に出現した穴を睨みつける …………………………………… …………………………………… 『絶望し、消えていった魔法少女達の力よ……』 『インキュベーターによって全宇宙から集められたエネルギーよ……』 『そして……鹿目まどかの絶望よ……!!』 『我が血肉となり今一度蘇えるのだ!!』 …………………………………… …………………………………… …………………………………… …………………………………… …………………………………… …………………………………… …………………………………… …………………………………… 「………ら……ちゃ……」 「……ほ……ちゃんっ!」 ほむら「ぅ……う…」 「ほむらちゃんっ!!」 ほむら「はっ!?………」 まどか「ほむらちゃん!……よかったぁ気がついたんだね!」 心配そうにほむらの顔を覗き込む桃色の髪の少女 まどかに体を揺さぶられ、 気絶していたほむらの意識が戻る ほむら「……ここはどこ?みんなは?」グッ 全身に走る鈍い痛みを堪えながらゆっくりと体を起こし、 硬い表情のまま辺りを見回す そして最初に視界に入ったのはマミの姿 マミ「あら、お目覚めみたいね暁美さん。体は大丈夫?」 ほむら「平気よこのくらい……それより……」 ほむらはマミの言葉を軽く流すと、 真っ先に感じていた疑問を投げかける ほむら「ここは……見滝原………なの?」 マミ「そう思いたいけど……」 悲惨なまでに破壊し尽くされ荒廃してはいるが、 どことなく見覚えのある風景 彼女達の暮らす町、見滝原 だが回りは夜の闇のように暗く 空を見上げても先程超獣達と戦っていた頃のように暗雲が立ち込める灰色の空ではなく 赤、青、黄、緑 あらゆる色の絵具を水にぶちまけたような酷く不安になる空の色だった まどか「戻って来れたってことかな……?」 マミ「まさか!あの高さから落ちてこれだけの傷で済むわけがないわ!」 ほむら「ええ、それに……」 マミの言葉に頷きながら再び周囲を見回すほむら そこには自分達の帰りを待ち続けているはずの仲間達の姿はおろか、 気配すらも感じない ほむら「……ウルトラマン達がいないわ」 まどか「……だよね」 いくら見回しても巨人達の姿は見えず、 それどころかあれだけいた超獣達の死体、肉片すらも一つたりとも見当たらない マミ「参ったわね……一体何が何だか」 タッタッタッタッ… 杏子「おぉーい!!」 さやか「みんなー!見て来たよー!!」 マミ「! 二人が帰ってきたみたいね」 半分以上が崩壊した巨大なビルの陰から、 杏子とさやかが手を振り、叫びながら仲間達の元へと帰って来る ほむら「……とりあえずお帰りなさい」 杏子「おっ、ほむら!目が覚めたみたいだな」 さやか「心配したんだよー?まどかがいくら呼んでもなかなか起きないし……」 マミ「佐倉さん美樹さんお疲れ様、どうだった?」 帰って来て早々にほむらを気遣う二人 マミは表情を変えず、二人に問いかける 杏子「! あ、ああ……とりあえずこの町ざっと見回して来たけど……ここ見滝原で間違いないと思うぜ?」 さやか「あたしもそう思います……だって学校もあたしの家も壊されちゃってるけどしっかり残ってたし……」 マミ「はぁ……やっぱり……」 マミが大きくため息を吐きながら腕を組み、考え込む その間にも二人の発言は続く 杏子「それとさ!とにかく誰かいないか確かめるためにこの町から出ようと思ったんだけどさ……」 さやか「なんというか……無いんです」 マミ「無い?どういうこと?」 杏子「どういう意味ったって……なぁ?」 さやか「うん……町外れまで行ったらそこから先が真っ暗で……まるで最初から何も無いみたいで……」 マミ「?……じゃあここは一体どこなのかしら……」 ほむら「……わけがわからないわ」 二人の妙な発言に、 マミとほむらの頭の中はますます状況が呑み込めず混乱する しかしそこに意見をする者が一人 まどか「あの……もしかしてここってわたし達がいた所とは別の世界なんじゃ……」 マミ「別の?ま、ますますわけがわからなく……」 杏子「……さやか、解かるか?」 さやか「さっぱり」 頭を抱える三人に変わり、ほむらがまどかの話を聞く ほむら「別次元の世界ということ?」 まどか「うん、わたしってさ……一度ヤプールに攫われちゃったでしょ?」 ほむら「……ええ」 まどか「その時に連れて行かれた空間になんとなく感じが似てるかな~って……」 ほむら「例えばどんなとこが似てると思う?」 まどか「ん~……空のあの変な色とか、この纏わりつくような空気とか……」 別次元の空間 誰一人としてまともな考えが浮かばない中で出たまどかの予想 唯一その世界を体験してきた者の発言はどことなく真実味を帯びて、 一同の心に入り込む 杏子「でもアタシ達あいつを倒したんだろ?」 マミ「そのはずだけど……こんなこと出来るのはヤプール以外にいるとは思えないし……」 さやか「……ちょ、ちょっと待って!じゃああたし達はどうやったら帰れるの!?」 ほむら「それは……」 まどか「………」 全く原因が見えてこないこの不気味な状況に、 さやかだけではなく魔法少女全員が同じ不安を感じていた マミ「……とにかくもう一度周囲を捜索してみましょう」 杏子「だな。ここでじっとしててもどうにかなるとは思えな――――」 ドガァァアアン!!! ???『その必要は無い。お前達は全員ここで殺されるのだからな』 突如として歪んだ空から一筋の閃光が町の中心部に直撃 凄まじい大爆発とともに、 風圧で舞い上がる土煙と不気味な黒い粒子 その光の筋は少しずつ太さを増してゆき、 まるで山のような大きさの一本の大樹に似た姿を形成 それとともに崩壊した町中に響き渡る少女達にとって聞き覚えのある声 ???『どうだこの空間は?貴様達にふさわしい死に場所を私が作り出してやったのだ』 まどか「この声……ヤプール!!」 さやか「やっぱりまだ生きてたんだ!!」 少女達が驚き戸惑いながらも悔しさを露わにし、 拳を握り締める ???『ふ、ふふふ………どうだ!見ろ!!』 ???『素晴らしい!まさかこれほどとは!!私の想像を遥かに上回っていたぞ……!!』 恍惚に満ちた声を上げながら、 大樹の姿は少しずつ、それでいて大胆に変化していく マミ「Uキラーザウルス………いえ、それ以上ね」 杏子「くそ……化物が」 ほむら「………!!!!」 武器を構えながらも悪態を吐く魔法少女達の前で、 異常な変化は続く 大樹の根元からはドーム状に次々に根が生え広がり 少女達が見上げる遥か上空、 大樹の先には人の上半身のようなものが出現する 例えるならその姿は人々に救済を与える女神の姿そのもの マミ「あの姿……魔女?」 ほむら「あ……ぁあああ……」ドサッ 杏子「……ん?」 まどか「ほむらちゃん……?」 突然ほむらの表情が絶望に染まり、 銃を落とし、力が抜けたようにその場にへたり込む それを見た一同が警戒をしながらもほむらに駆け寄る さやか「ちょっとほむら!どうしちゃったの!?」 杏子「おいおい…!いまさらビビっちまったなんて言わないよな!?」 少し戸惑いながらもほむらの顔を覗き込み、問いかける二人 しかし返ってきたのは思いもよらない言葉 ほむら「あれには………誰も勝てない……!」 杏子「はぁ……?」 さやか「ほむら!?あんた何馬鹿なこといってんの!!」 その言葉に杏子は眉を顰め、 さやかは声を荒げてほむらに詰め寄る しかしほむらは恐怖と絶望に満ちた表情のまま魔女を虚ろな瞳のまま見つめ、 呆然としたまま動かない まどか「ほむらちゃん……一体どうしたの?」 マミ「暁美さん、まだ諦めるわけにはいかないわよ。私達はまだ戦えるわ」 ほむら「わ、解らないの…!?あれは戦ってどうにかなる相手じゃないのよ……!!」 まどかとマミはほむらを何とか落ち着かせようとするが、 彼女は両手で自身の体を抱き、ただただ震える さやか「ふざけないでよ!なんであんたが真っ先に絶望して……」 杏子「待てさやか!」 ほむらに掴みかかろうとしたさやかを手で制し、 杏子は落ち着いた声音でほむらに語りかける 杏子「その怯えた様子……ほむら、あんたアイツを知ってるのか?」 ほむら「………」 まどか「……?」 杏子にそう言われた途端 ほむらは一瞬だけまどかの顔を見つめて、 ゆっくりと口を開く ゴキゴキゴキッ…… さやか「うっ…!?」 マミ「な、何?!」 杏子「ちっ……」 骨を砕き、皮膚を突き破るような不快な音 それに反応した三人が振り返り、 警戒しながら巨大な魔女の姿を見上げる ほむら「ひっ……!!」 まどか「ほむらちゃん………」 ほむらは恐怖の表情のまま頭を抱えて蹲る そこには先程まで力強く戦い続けていた少女の姿はどこにもなく、 ほむらは目に涙を溜め、弱々しい声を上げて怯え続けるのみ ???『ぐふふふふ……これこそ私が求めていたもの!全てを飲み込まんばかりの圧倒的な力!!』 ゴキッ 杏子「!! お、おい見ろ!」 マミ「あれは……?」 少しずつ盛り上がる様に形を変える女神の胸部、 それは次第に魔法少女達にとって見覚えのあるもの ヤプールの顔面の形を作り出す さやか「うわ……ヤプールの顔だ」 杏子「あの野郎……怨念だけになっても生き続けるってか?」 ???『さぁて……まずはここにいる虫ケラどもでこの力を試すとするか……』 ドゴゴゴゴ…… 湧き出してきた真っ黒な瘴気に包まれ、 巨大な魔女の姿は薄れてゆく それにともない魔女は下半身の根の部分を触手のように動かし、 周囲の建物や地面を軽々と貫き、その力を見せつける 杏子「ちくしょう……像に挑む蟻の心境だぜ……」 マミ「……近くにいるだけで……殺されてしまいそうね」 さやか「あんなのホントに勝てるの……?」 少しずつ力を解放し始める魔女に対し、 強気だった少女達も不安の色を隠せない ほむら「…ぁ……」 まどか「ほむらちゃん教えて!あれは何なの!?」 ほむら「あ、あれは………」 ほむら「世界の……終焉」 ???『我ら異次元人は闇より生まれ、全てを暗黒へと染める……』 数多の因果の糸が絡み付いた最強の魔法少女 そのエネルギーを完全に取り込んだヤプールにより、 救済の魔女は全てを飲み込む破壊の悪魔へと姿を変える ???『ウルトラ兄弟……そして魔法少女……』 その悪魔が今、 圧倒的な悪意と怨念 絶望を引きつれて 魔法少女を 世界を 全宇宙を飲み込むべく動き始める クリームヒルト『……ここで死ぬのだ!!!』 BACKまどか「…ウルトラマン!」 18 NEXT まどか「…ウルトラマン!」 20
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鹿目まどか . { ト. | /⌒ / |-‐…・・・‐- // , |^´Уハ/ /__,,.. / / __\ \|\ /∨ / ` {′/ Ⅵ__/ /⌒\ '⌒≧=-`ヽ .,. /// \__i{/斗r…ミ / ≧=―一' / /-=ミ / / _ ,.. '"⌒ `⌒ヽ Χ \ ___彡′ // ⌒\ / / ´/./ .. -‐ / i \/{ \ } / / /.// / / i 、 \ {\ \ 丶 ≧=一 / / | / / / -=ニ=‐|八/ ハ \‐- |\ _ヽ\ \厶-‐\ \ー‐‐ァ ー‐=彡′| / / -=ニ=‐. |/´ / / i i ヽ斗= }\ \ヽ孑=ミ、 `、 i .< ヽ / / ‐=ニ=-. / / i , ノ V i i i しノ ヽ i i i しヾ\ト、| \| \ \____彡' ,/ -=ニ=‐ ∧ | /, / / 弋_り 弋_り ノ 、ノ \ ___\ `、_,. -=ニ=‐ i { .{厶イ ノ / \ ≧=- , /, \{\ \、... ≧=一 -=ニ=‐/ .. -‐====‐- |\ \\| |/i{ . \ヽ _ _ 八 \ \ ハ/} -=ニ=- ..斗r '"__,,.. -‐=ニ, \| |{ `トミ .k |}ノ < \ 〉 -=ニ=- /// ノ 乂 ノ` ヽ| } ア爪 { \ \ -=ニ=- -‐ __ ‐- .../// / __ ,,.. ノ^ー―=彡.. __ ヽ \ -=ニ=-__ _,.. -‐==ニ二三 ̄ __,,.. -‐\_,. '" / / ( ` ̄ ̄ _) { ̄ -=ニ=- /ニニ〉-‐ ./ / ´ ____`、 ,.. / / , { ) __ ( ‐=ニ=- ... -‐ァニニ/ /__/_,,... -‐==ミ-‐ ´ / / / ∧ `⌒Y´ハY´.へ,∩=ニ=- .,ニニ/ / ____/ } __ ' /| __ -‐= 、 / ∧ 0 0乂ノへ ヽ ` } __\ }ノ´ \ _.. ´ .′ 〈 / `゙./ { \ x==ミ } ハ /\つ} ./ /´\〉〉 /. . / / . /ー‐ァ / 八 (ニニニ\ / /´∨ニ,〉 へ.\)ク / 〉-= { . . `¨ . . ./ニ} i / / ` ̄)ニニニ〉ー=彡 . |/ /ー‐ァ‐'ノ人 '" ` ..,,___ . . . . /ニ/ / | /.\ r‐'ニニニ/. . . . | /ニ// . ヽ _..ノ_,ー'^ー=ニニノ´ \ / |__,./、 `ー\ニア´一(. . . /ニ/^´ \ r' } ト、 \ |ニニニニ/ ∨ /⌒ 一次予選E01組 7月24日 187名中3位 本戦進出 1位 102票 湊智花@ロウきゅーぶ!SS 2位 95票 宮永照@咲-Saki- 全国編 3位 91票 鹿目まどか@劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語 4位 90票 矢澤にこ@ラブライブ! 5位 89票 園田海未@ラブライブ! 6位 82票 東横桃子@咲-Saki- 全国編 7位 76票 白井黒子@とある科学の超電磁砲S 8位 65票 花田煌@咲-Saki- 全国編 8位 65票 国広一@咲-Saki- 全国編 8位 65票 南夏奈@みなみけ 夏やすみ 11位 62票 竜宮レナ@ひぐらしのなく頃に拡 -アウトブレイク- 12位 54票 凰鈴音@IS〈インフィニット・ストラトス〉 2 ━━━━━━━━━ここまで本選進出━━━━━━━━━ 13位 53票 灰原哀@名探偵コナン
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…………………………………… さやか「はぁっ…はぁっ…なんとか逃げ切れたかな」 まどか「…」 さやか「それにしてもなんなのよアレ…何であんなのが…」 未だに現実を直視できないさやか まどか「でも」 さやか「?」 まどか「私のこと、守ってくれた…」 さやか「…うん」 さやか「そうだよね…」 タタタッ マミ「キュウべえ!?」ダッ まどか「わっ!?」 さやか「え?誰?」 突然現れた金髪の少女に驚く二人 マミ「あ…驚かせてごめんなさい。私は巴マミ」 マミ「あの…あなた達がキュウべえを助けてくれたのかしら?」 まどか「は、はい…なんだか虐められてたみたいだったから…」 マミ「そう、ありがとう…まっててキュウべえ、すぐ治してあげるから」キュウーン マミがキュウべえに手を当てると瞬く間に傷が回復する さやか「!!」 まどか「また不思議な能力…」 さやか「あの…あなた達は一体なんなんですか?」 マミ「私は…」 QB「ふぅ!ありがとうマミ、すっかり治ったよ!」 さやか「喋った!?」 QB「まどかも助けてくれてありがとう」 まどか「!…どうして私の名前を?」 QB「…それよりまどか!」 QB「僕と契約して魔法少女になってよ!」 まどか「魔法…少女?」 さやか「なにそれ?」 QB「それはね…」 …………………………………… QB「理解できたかな?じゃあさっそく契約を…」 まどか「ま、まってよ!いきなり契約なんてそんな…」 さやか「それになんか危なそうだし…」 マミ「…じゃあ魔法少女体験コースってことで今度私の戦いを見に来ない?」 マミ「それに考える時間も必要でしょうし…ね、キュウべえ?」 QB「…まぁそのほうがいいだろうね」 さやか「それならいいんじゃない?」 まどか「じゃあ…そうさせてもらおうかな?」 マミ「決まりね。それじゃまた明日学校で会いましょ」 マミ「制服からして私と同じ学校みたいだしね?」スタスタ 二人の前から立ち去るマミ まどか「行っちゃった…」 さやか「なんだか夢みたいな一日だったね…」 まどか「うん…なんだか今日一日驚きっぱなしだよぉ~」 さやか「そういやあのおじいさん無事かな?」 まどか「無我夢中で逃げて来ちゃったけど…きっと大丈夫だよ!」 さやか「うん!そうだよね!」 まどか「あ!それとあの巨人…何だったのかな?」 さやか「さあ?マミさんの話からすると魔法少女じゃない?」 さやか「あの転校生も魔法少女みたいだしさ、仲間だよたぶん」 まどか「そっかあ~」 …………………………………… ほむら「結局逃げられてしまった…」トボトボ 下を向きながら歩くほむら ほむら「いや…落ち込んでる暇はない」 ほむら「次の事態への対策を…」 ハヤタ「そんなに焦ることは無いんじゃないかな?」 ほむら「!!」ビクッ 身構えるほむら ダン「ハヤタから話は聞かせてもらった」 郷「聞くところによると…君も不思議な力を持っているようだね」 北斗「宇宙人…ではなさそうだな」 四人の老人が集まってくる ほむら「!?」 ほむら「…あなた達は何者なの!?」 ほむら(まさか魔法少…いや、ないわね) ハヤタ「僕たちは一度会っているよ。変身したところも見られてたと思ったんだけどなぁ」 ほむら「…!!」 ほむら「あなたは…?」 ハヤタ「…私はウルトラマン」 ハヤタ「地球での名はハヤタだ」 ほむら「宇宙…人…?」 ダン「その通りだ。理解が早くて助かるな」 郷「君の知っている情報を我々に教えてほしい」 ほむら「…」 …………………………………… ダン「なるほど、魔法少女か」 ほむら(さすがに魔女の正体と私の秘密は話せないわね…) 北斗「そのインキュベーターというのがこの町から感じる星人の反応の正体でしょうか?」 ダン「それもあるだろうがこの町からは他の正体不明の力を感じる」 郷「この子の話を聞くと…どうやら第二次性徴期の少女が優先的に契約の対象になるようです」 ハヤタ「よし、我々はなるべくインキュベーターが少女達と契約を結ばないように警戒しよう」 北斗「それと話に出てきた使い魔と魔女の撃退ですね!」 ダン「待て!この人数では出来ることにも限りがある。光の国から増援を…」 ほむら「…」 ほむら「あ、あのっ!」 ダン「…?」 郷「どうしたんだい?」 ほむら「あなた達は…なぜこうも簡単に信じてくれるの?」 ほむら「こんな疑わしい話…普通だったら」 北斗「信じたいという気持に理由はいらない」 ほむら「!」 ハヤタ「それに僕は君の戦いを間近で見せてもらった」 ハヤタ「君の戦い方からは守りたいという気持ちがあふれ出ていたよ」 ほむら「…」 ほむら「あり…がとう…」 ~翌日~ 早乙女「遅刻しちゃう~!」ダダダッ 早乙女「生徒たちの前で遅刻登校なんて絶対にできない!」ダダダッ 早乙女「今日は新任教師が来るって話なのに!」ダダダッ 早乙女「この裏通りをぬけて近道すれば学校なんてすぐ…」ダダダッ ギューン 結界に引きずりこまれる 早乙女「えっ…?」 早乙女「ここ…どこ?」 使い魔『ギイィ!』 早乙女「ひいいっ!」 ガッ ドシャ 使い魔に殴られて吹っ飛ばされる早乙女 早乙女「ううっ…」 ???「はっ!」バシュン 使い魔『ギィ!』ズバッ 止めを刺そうとする使い魔は突然放たれた光の刃に真っ二つにされる ???「もう一匹だ!」ドガガガッ 不意を突かれて戸惑う別の使い魔はあっけなく倒される ???「大丈夫ですか?」 青年が駆け寄り、尋ねる 早乙女「う…」 早乙女「学校に…行かないと…」 ???「学校?」 早乙女「生徒達が…待ってる…」ガクッ ???「!?ちょ、ちょっと!!」 ???「気絶した…病院へ連れて行かないと…」 ???「それにしても…学校って…」 ???「もしかして僕が潜入するところの教師かな…?」 ???「…それより急がないと!」ダッ ~学校~ さやか「まどか!いよいよ今日だね!」 まどか「う、うん…なんか緊張しちゃうな~」 さやか「魔法少女だもんね!なんだかんだ言ってちょっと楽しみだよ!」 ガララッ 教師「はい席に着いて~」 まどか「あれ…?早乙女先生は…?」 教師「早乙女先生はここに来る途中事故にあって入院するそうだ」 まどか「ええっ!?」 教師「幸い命に別状はないらしい」 さやか「そっか…よかったぁ~」 教師「…という訳で今日新しくこの学校に来た新任の先生にこのクラスを任せることになった」 ザワザワ エー ホントニー 教師「はい静かに…それではどうぞ入ってきてください」 ガララッ まどか(男の先生だ) さやか(うわ!なんだあの格好…やべえ…) 仁美(あれは…コスプレですの?) 派手な格好の青年が教室に入ってくる ミライ「今日からしばらくこのクラスを受け持つことになったヒビノ・ミライです!」 ミライ「短い間ですがよろしくお願いします!!」 ミライ(やっぱりここだった…) ~放課後~ 女1「ミライ先生なんでそんな格好なの~?」 女2「どこのブランド?…くるー…がいず?何これ」 ミライ「えーっとこれは…」 男1「おい見ろよコレ!」 男2「なんだこれ!新しい携帯か?」 ミライ「あ!それはメモリーディ…」 ミライ「って駄目だよ!返して!」 大勢の生徒から質問攻めにあい、戸惑うミライ ミライ(80兄さんは凄いなぁ…こんな大勢の子達をいっぺんに相手にしてたんだろうなぁ…) ミライ(…) ミライ(こんな子供たちが狙われているなんて…)ググッ 静かに拳を握りしめる ガララッ マミ「鹿目さ~ん…美樹さ~ん?」コソコソ 扉の隙間からマミが顔を覗かせる さやか「あっ、マミさん!」 まどか「今から行くんですか?」 マミ「ええ、ちょうど近くに魔女の反応があるからそこに行きましょう」 ミライ(…魔女?) ミライ(うーん…とにかく兄さん達と合流しないとな) ミライ(みんなは河原の橋の下に拠点を構えてるらしいけど…) ~河原~ ダン「おい北斗!ちゃんとそっちを支えろ!」 北斗「郷さんがそこのダンボール踏んでるから動けないんですよ!」 郷「まてまて!ここに窓を作るからそっちのダンボールを回してくれ!」 ハヤタ「上手くいかないなぁダンボールハウス…」 北斗「見てないで手伝ってくださいよ!」 河原の橋の下でダンボール相手に格闘する四人 ミライ「すごい!ダンボールハウスだ!」キラキラ 子供のように目を輝かせるミライ …………………………………… ミライ「魔法少女…ですか?」 ゲン「ああ、にわかには信じ難い話だがな」 北斗「お前を学校に潜入させたのは少女達を監視させるためだ」 ミライ「あれ?そういえばウチのクラスに来た子が学校近くの魔女がどうとか…」 ハヤタ「なに!?」 ダン「どうしてそれをもっと早く…」 郷「悔んでる暇はありません!探しに行きましょう!」 ミライ「は、はい!」 大量のダンボールを放置し、駆け出す五人 …………………………………… さやか「ホントにこんなところにいるんですかぁ?」 マミ「ええ…ここよ!この先にいるわ」 まどか「魔法少女は魔女の居場所をある程度察知できるんですね」 マミ「そうよ…あと二人とも聞いて」シューン 変身を完了すると同時に二人に向き直るマミ マミ「ここから先はどんなことが起きるか分からない…」 マミ「私でも守り切れるか分からないわ…危なくなったら逃げて」 険しい表情で告げる さやか「えっ…」 まどか「…」 まどか「…でも私、知りたいんです!みんなを守るために戦う魔法少女がどんなものか」 まどか「私も魔法少女になればみんなのために何か出来るかもしれないから…」 さやか「うん、それにさ」 さやか「いざとなったらマミさんが守ってくれるんですよね?」 マミ「…!」 マミ「ええ!まかせて!」 QB(…マミがあんな顔してるの初めて見たよ) ほむら「…待ちなさい」スタッ 三人の後ろにほむらが現れる まどか「ほむらちゃん!?」 マミ「あら?あなたは…」 QB「!」コソコソ ほむら「三人とも聞いて。ここから先に出る魔女は普通では…」 さやか「あーっ!!転校生!」 さやか「マミさん、コイツですよ!キュウべえ虐めてたの!!」 ほむら「!!」 マミ「そう…それじゃあ少しお仕置きしないとねっ!」 ヒュルルル 拘束魔法でほむらを捕える ほむら「く…うぅ」ギシギシッ マミ「安心して?魔女を倒したらちゃんと解いてあげるから」 ほむら(しまった…前回の時間軸より強力に…) ほむら(これじゃ自力で拘束を解けないっ…) さやか「行こっ!まどか!」タタタッ まどか「うん…いいのかなぁ?」タタタッ ほむら「ま、待って!」ギシギシッ ほむら「誰か…」 …………………………………… マミ(体が軽い…!)バンバンッ マミ(誰かが私を頼ってくれる…もう一人じゃない!)バンッ マミ(もう何も恐くない!) 使い魔の攻撃をかわしつつ攻撃するマミ マミ「決めるわ!ティロ・フィナーレ!」ドォオン! シャルロッテ『!!』ドカ-ン マミ「…よしっ!」 まどか「…」ゾクッ さやか「やった!」 まどか「ふぅっ…」 シャルロッテ『…』ギュルルル シャルロッテの体から黒い蛇のような怪物が現れる マミ「えっ」 まどか「…!!マミさんっ!危ない!」 さやか「ああっ!」 …………………………………… ダン「ここか!?」 ハヤタ「あれは…暁美ほむら!」 拘束され、動けないほむらを見つける ほむら「あ、あなた達は!」 ブチブチッ ミライ「ウチのクラスの子だよね?もしかして君も…」 ほむら(なぜ新任教師が…まさか彼も…) ほむら「いえ…説明は後よ!この奥に魔女が!」 北斗「なに!?」 郷「急ぎましょう!手遅れになるかもしれない!」 …………………………………… シャルロッテ『…』ガバッ マミ(あ…私…) マミ(死ん…) ???「危ねぇ!!」ガシッ マミ「えっ!?」 シャルロッテ『!?』 一つの影がマミを抱え、その場から飛び退く アスカ「へへ…見た~?俺の超ファインプレー!!」 青年が自慢げな顔で言う マミ「あなたは…一体…?」 アスカ「俺?俺はアスカ・シン!」 アスカ「あー…もっとも地球ではウルトラマ…」 シャルロッテ『…』ギュン アスカが話している途中でシャルロッテが口を開けて突っ込んでくる マミ「あっ…!!う、後ろっ!!!」 アスカ「え?」 バクッ ゴクンッ シャルロッテ『…』ペロリ さやか「早っ!!」 まどか「の、飲み込まれちゃったよ!?」 マミ「あ…ああ…」ガクガク ~体内~ アスカ「わああああああ!!!」ゴロゴロ アスカ「くっそおおおおおおおおお!!」ゴロゴロ 胸ポケットからリーフラッシャーを取り出す アスカ「負けるかーーーーっ!!!」バッ 暗い魔女の体内が強烈な光に照らされる シュンッ バシュゥウウン シャルロッテ『!!…!?』ブクブクブク マミ「えっ…?」 まどか「な、なに!?なんか膨らんでるよ!?」 さやか「もしかして…破裂する!?」 シャルロッテ『!!!』 ドバーンッ!! ダイナ「ジュワァッ!!」ズンッ シャルロッテの腹の中から巨人が飛び出す マミ「な、なに!?なんなの!?」 さやか「まどか!あれってもしかして!!」 まどか「うんっ!あの時の巨人と一緒だ!!」 シャルロッテ「…!」ズズッ… 腹が破れた状態でダイナに突進してくる マミ「危ないっ!!」 ダイナ「!…」クルッ シュシュッ ダイナ「デュアッ!!」バシュッ シャルロッテ「!!?」 ズバババッ! 振り向き様にビームスライサーでシャルロッテを頭からバラバラに斬り刻む マミ「う…わぁ…!」 ダイナ『どうだぁ!この恵方巻き野郎!』 まどか「えっ!?喋れるの!?」 ダイナ『大丈夫か?』 さやか「めっちゃ普通に喋ってるし…」 マミ「あ、あなたもしかして…」 まどか「さっきの…お兄さん…ですか?」 ダイナ『そうそう!地球ではウルトラマンダイナって呼ばれてるよ!よろしく!』 シャルロッテ『…』シュルルル 飛び散った破片から再生するシャルロッテ さやか「嘘!?バラバラになったのに!!」 マミ「…どこかに奴の本体があるかもしれません!それを叩きましょう!」スッ 銃を握りなおし、立ち上がるマミ ダイナ『よっしゃ行くぜ!準備はオーケーかい?』 マミ「はいっ!!」グッ ダイナ「ハアアア…!」シュゥウン 腕を交差させ、青い体へとタイプチェンジするダイナ ダイナ(ミラクル)「デュアァ!!」バッ さやか「青くなった!」 ダイナ(ミラクル)「ハッ!」ブンッ シャルロッテ『!!』ドガッ まどか「すごい…怪獣映画見てるみたい…」ポカーン ダイナ(ミラクル)『…見えた!あそこを撃て!!』 透視能力で本体の場所を見破るダイナ マミ「今度こそ決めて見せる!」 マミ「ティロ…フィナーレ!!」ドォン! シャルロッテ『!!!!』グオングオン 本体を破壊されて暴れだす ダイナ『トドメだ!行くぜえ!』シュウン ダイナ「ジュアァッ!!」バシュゥウウ ソルジェント光線が直撃し、光の輪を描いた後に爆発を起こす シャルロッテ『…』ドカーン! さやか「やったあああ!!」 まどか「よ、よかったぁ…」 QB「…」ニヤリ …………………………………… アスカ「魔法少女ぉ?」 さやか「うん…それに契約するかどうか…この戦いを見て決めるって話だったんだけど…」 まどか「あんな恐いの見ちゃったら…」 マミ「…ごめんなさい。カッコ悪いところ見せちゃったわね…」 まどか「そんな…マミさんが無事でホントによかったですよ!」 QB「…さて」 QB「もう無事に終わったんだ。さぁ二人とも!」 QB「僕と契約して魔法少女になってよ!」 さやか「そうは言っても…ね?」 まどか「う、うん…あんなのと戦わなきゃいけないんだよね…?」 マミ「…そうよ、あの怪物たちとの戦い…負ければ当然命を落とす」 マミ「よく考えて決めて?」 マミ(…へたり込んだまま言ってもサマにならないけどね) QB「大丈夫だよ!君達ほどの素質ならそうそう負けはしないよ!」 QB「それに…もちろん君達にもメリットはあるだろう?」 まどか「でも私…やっぱりやめようかな…」 さやか「あたしも…ちょっと考えさせて」 QB「やれやれ…まぁ考える時間は必要だよね」 QB「でも僕は諦めないよ?必ず君達を…」 スタッ ほむら「これ以上そいつの言葉に耳を貸さないで」 まどか「!?」 さやか「あれ!?転校生!?」 ミライ「よかった…みんな無事だったんだね」 まどか「先生!?」 ハヤタ「これで会うのは二度目だね」 さやか「昨日のおじいちゃんだ!」 アスカ「なんだなんだぁ?ゾロゾロと!」 ダン「どうやら彼もウルトラマンらしいが…」 北斗「ええ、宇宙警備隊員の一員ではありません」 郷「この町から発せられていた謎の力…どうやら彼がその一人のようです」 アスカ「君もってことは…あんたらも!?」 さやか「えええ?全員!?先生も!?」 まどか「じゃあ昨日会ったおじいちゃんが…」 ハヤタ「そう、僕があの巨人だ」 さやか「…信じらんない」 まどか「なんだかまだ夢の中にいるみたい…」 ほむら「…」 ほむら「ちょっといいかしら?」 ほむら「状況を整理したいのだけれど…」 …………………………………… さやか「じゃあ皆さん偉い人からの命令でその…宇宙人反応ってヤツ?それを追って?」 ダン「ああ、そしてそこにいる少女…暁美ほむらから事情は聞いた」 郷「そこにいる白い動物と契約して魔法少女となるようだな」 QB「…」 アスカ「…それで?その反応の中の一人が俺だって?」 ハヤタ「聞くところによると君はこの世界の住人ではないそうだね」 アスカ「あと宇宙人でもないっすよ!」 北斗「…この世界に来た時のことをもう少し詳しく教えてくれないか?」 アスカ「教えるってもなぁ…いきなり人間の姿でここに飛ばされたとしか…」 ミライ「もしかするとあなた以外にも別の世界から…」 ダン「…その可能性は否定できないな」 ほむら「ともかくあなた達二人…」 まどか「は、はいっ!?」ビクッ さやか「な、なによ…」 鋭い瞳で睨まれ、うろたえる二人 ほむら「今はその気がないみたいだけど…」 ほむら「そいつと契約しようなんて思わないで」 QB「…わからないなぁ」 QB「契約すればどんな願いでも叶うんだよ?」 QB「君達にも夢があるんだろう?それを叶えることもたやすいんだよ?」 ほむら「こいつの甘言に惑わされないで!」 まどか「…」 アスカ「やめといた方がいいんじゃねえの?命の危険があるわけだし」 アスカ「それに誰かに与えられて簡単に手に入る夢なんて…な」 QB(…) ハヤタ「…ともかく一度拠点に戻ろう。やることは特に変わらないんだからね」 さやか「拠点?どこにあるのそれ?」 ダン「…橋の下だ」 さやか「え」 郷「仕方ないんだよ。持つべき物も何もないからね」 ミライ「ダンボールハウスがあるじゃないですか!」 北斗「作ってる途中で放置してきただろう…」 ミライ「あ…」 マミ「…あ、あのっ!」 全員が一斉にマミに視線を向ける ハヤタ「?」 マミ「も…もしよかったら皆さん…」 マミ「その…私の家に来ませんか?」 ハヤタ「ええっ!?それは…」 予想外の提案に驚く一同 ダン「ありがたい申し出だが…そういうわけにもいくまい」 マミ「だ、大丈夫ですっ!」 マミ「私、一人暮らしで…親もいなくて…」 マミ「で…でも、家は広いし、ご飯だってちゃんと…」 北斗「…どうします?」 郷「今回は少し長い間この町に滞在しなければならないから…腰を落ち着ける場所は欲しいな」 ミライ「子供とのコミュニケーションも忘れてはならないって80兄さんが言ってましたし…」 ダン「…わかった」 ハヤタ「巴マミ…本当にいいのかい?」 マミ「は、はいっ!大丈夫です!」 マミ「あの…アスカさんもご一緒にどうですか?」 アスカ「あ、そう?なんか悪いねぇ~」 さやか「この人全然遠慮しないな!」 まどか「…あれ?」 まどか「ほむらちゃんは?」キョロキョロ さやか「そういやキュウべえもいないね?」 アスカ「それじゃよろしくな!マミさん!…立てる?」 マミ「あ…まだ腰が抜けてて…」 地面にへたり込んだまま動けないマミ アスカ「それじゃ…よいしょっ!」グイッ マミ「ひゃ!?」 マミを背負うアスカ アスカ「それじゃ行こうか!」 マミ「は、はははははいぃ…」カアァ… さやか「まどか!あたし達もかえろ!」 まどか「う、うん…」 まどか(…なんだか今日一日すごく長く感じたよぉ…) …………………………………… 杏子「ふーん…このエリアの魔女退治の手伝いねぇ?」モグモグ お菓子を頬張りながら話す少女 QB「そのとおり。君のグリーフシードの取り分も増える」 QB「悪い話じゃないだろう?」 杏子「って言ってもこのエリアにはマミがいるじゃん。それに他の魔法少女候補もいるんだろ?」 QB「…ちょっとあのエリアにはイレギュラーが多すぎてね」 杏子「ふん、なるほどね…気に入らないから消せってか?」ゴクン 杏子「ホントは魔女退治は建前なんだろ?」 QB「そう解釈してもらって構わないけど…判断は任せるよ」 しばらく考え込み、答える 杏子「まぁ取り分が増えるのは悪くねぇな…」 杏子「いいぜ。やってやるよ」 QB「君ならそう言ってくれると思ったよ!」 杏子「ん、それじゃ行くか!」タタタッ ???『あんな小娘に任せて大丈夫なのか?』 QB『全滅させることは…まぁ無理だろうね』 ???『やつも絶望のエネルギーのための糧か』 QB『必要な犠牲だよ』 QB『…君達の提供してくれたデータは素晴らしいものだ。感謝しているよ』 QB『絶望エネルギーの回収効率が格段に上がったからね』 ???『お前たちはわざわざ少女達の協力を得なければならないのだろう?』 ???『不便なものだな…無理やりエネルギーを回収する方法などいくらでもある』 QB『…残念ながら僕らにはその術は無いのさ』 QB『君達はすでにこの星の生物から凄まじい絶望エネルギーを回収している。実に魅力的だ』 QB『それを提供しつつ協力してもらう代わりに僕達は君達とは異なった科学技術を提供する』 ???『そこまでエネルギーに固執するのか…』 QB『宇宙の寿命を延ばすためさ…そして…』 黙りこむキュウべえ ???『…まぁいい』 ???『我々は目的が果たせればそれでいい』 ~数日後~ さやか「で、結局みんなで住んでるわけですか?」 まどか「すごいよね!…マミさん入れて7人暮らしですか?」 マミ「ええ…でもこれからも増えるかもね」 さやか「ええ!?あれ以上!?」 マミ「…アスカさん以外にもこの世界に飛ばされた人がいるかもしれないじゃない?」 マミ「そういう人達もなるべく一つのところに集まった方がいいかなぁって…」 さやか「うわ~…さっすがぁ!」 まどか「あの…食費とかは…」 マミ「ふふ…まだまだ何人増えても大丈夫よ!」 マミ「それに…アスカさんってこの世界に飛ばされてアテも無く彷徨ってたわけじゃないのよ?」 まどか「どういうことですか?」 マミ「あの後聞いたんだけどね?たまたま優しい人にアルバイト紹介してもらってたんですって」 さやか「ええ~?ヤバい仕事なんじゃないですか?」 マミ「花屋のアルバイトらしいわよ」 まどか「へぇ~優しい人もいるんですね…」 マミ「それとね…なんでもその人も飛ばされて来たらしいわよ」 まどか「ええ~っ!?」 まどか「なんか…すごい偶然だよね?」 さやか「そう?考えすぎでしょ~!」 マミ「今日アスカさんがウチに引っ張ってくるそうだけど…」 まどか「…そうだ!」 さやか「わ!どしたの急に?」 まどか「さやかちゃん!今日も上条君のお見舞い行くんだよね?」 さやか「う…ま、まぁね」 まどか「その花屋さんでお花買って行ってあげなよ!」 さやか「あ!それいいかも!!」 マミ「場所は聞いてるから案内するわ!二人を迎えに行かないといけないし!」 マミ(誰かと一緒に下校なんて!)ワクワク …………………………………… さやか「マミさーん…まだ着かないんですかぁ~?」 疲れた表情でマミに問いかける マミ「それでねそれでね!私もその戦いに同行したの!」 マミ「あの人達と一緒に戦ったのよ!?すごかったなぁ~!」 まどか「へ、へぇ~」 マミ「みなさんすっごく強いのよ!」 マミ「ハヤタさんなんてね、こんな感じで大胸筋で魔女の攻撃を…」ズイッ まどか(ま、マミさんすっごいテンション…) まどかとの話に夢中でさやかの問いにまったく気づいていない さやか「はあ…アレ?」 さやか「マミさん!あれじゃないですか?」 マミ「えっ?あ、アレよアレ!到着よ!」 まどか(やっと終わった…でも楽しそうだったからいいや) 花屋に入っていく三人 ~花屋~ さやか「これ…かな?」 まどか「うん!それ買おうよ!すっごく素敵!」 さやか「そ、そうかな?…えへへ」 マミ「アスカさん、あの話の人は?」 作業着姿のアスカに問いかける アスカ「あー、あっちで花の面倒見てるよ」 アスカ(それにしてもあの人がティガだったなんてなぁ…信じらんねぇ) さやか「これください!」 店員「はいはい…っと、お譲ちゃんプレゼントかい?相手は彼氏?」 さやか「!!…そ、そんなんじゃないですよ!やだなぁ~!あはは…」ドキドキ 顔を赤らめるさやか 店員「あれ~?おばちゃんの勘が外れたか~!」 まどか(好きなら隠すことないのになぁ…) 店員「でも照れることないわよ!それじゃあっちの高いヤツもサービスしたげる!」 さやか「ほ、ほんとですか!」 店員「ホントホント!…ちょっと~?マドカさ~ん?あれ持ってきて~」 まどか「えっ…?は、はい!?」 ダイゴ「はーい!…え?」 まどか・ダイゴ「「あれ?」」 ダイゴ「あの~もしかして…君の名前は…」 まどか「は、はいっ!鹿目まどかですっ!」 ダイゴ「へぇ!君もまどかって言うんだ!」 ダイゴ「僕はマドカ・ダイゴ…こっちは名前じゃなくて名字だね」ハハハ まどか(う~…勘違いしちゃった…恥ずかしいよぉ…) アスカ「ダイゴさん!ここにいたんすか!」 マミ「話は聞いています!遠慮なさらずにウチへ!」 ダイゴ「…いいのかなぁ?」 まどか「え!?じゃあこの人が…」 …………………………………… まどか「それじゃさやかちゃんバイバイ!頑張ってね!」 さやか「な、何をだよ!もう!」 マミ「それじゃ行きましょうか!」 アスカ「また一人増えたな!マミさん!」 ダイゴ「え?僕等以外に誰かまだいるの?」 ~病室~ さやか「失礼しまーす…」ガララッ 上条「…やぁ、さやかか…」 さやか「ははは…また来ちゃった!具合はどう?」 上条「…」 さやか(あ、あれ…?) さやか「そ、そうだ!今日もCD持ってきたよ!」 上条「!!」ピクッ さやか「それでねそれでね!今日はなんとCD以外に…」 ガシャン! さやかのCDを手で叩き割る さやか「き、恭介…!?」 上條「さやかは僕を虐めて楽しいの!?」 上條「毎日毎日音楽のCD持ってきて…」 上條「もう僕はバイオリン弾けないんだよ!?」 さやか「そ、そんなこと言わないでよ!…治るよその手も!」 上條「治らないんだってさ…医者の先生に言われたよ…」 さやか「!」 予想外の答えにさやかの笑顔が消える 上條「僕にはバイオリンしかないのに…もう生きてる意味も無いよ…」 さやか「そんなこと…言わないでよ…」 上條「君に何がわかるんだよ!」 さやか「…治るよ」 さやか「絶対…治るよ…」 上條「…ふん」 さやか「こ、これお花…」ガサッ 上條「いらないよ。もう帰ってくれないかな?」イライラ さやか「…」 さやか「ッ!!」ガラッ ガラッ 仁美「?…今出ていったのは…」 さやかと入れ違いになるように仁美が病室に入ってくる 上條「ああ君か、気にしないでよ」 …………………………………… さやか「…キュウべえ。いるんでしょ?」 QB「…契約する気になったのかい?」ストン さやか「…うん」 QB「それはよかった!さぁ君の願いを言ってごらん!」 さやか「…」 さやか「上條恭介の手を完全に直してほしい」 QB「よしわかった…」シューン QB「おめでとう!君の願いはエントロピーを凌駕した!」 QB「今日から君は魔法少女だよ!」 …………………………………… ???『予想外の邪魔が入ったが…ここまでは順調だな』 QB『まだ油断はできないけどね』 QB『…以前の時間軸ではウルトラ兄弟の介入はなかったハズだけどね』 ???『それだけが疑問だな』 ???『以前の時間軸では奴らに気取られぬように進めていたはずが…』 QB『…誰かがこの危機を彼等に伝えたと?』 ???『それはわからん。お前達も以前の時間軸の記憶を覚えているんだろう?』 QB『もちろん!君達の能力で次元を超えたおかげで暁美ほむらに出し抜かれていることに気付いたんだからね』 ???『我々はどのタイミングで飛ばされた?』 QB『…鹿目まどかがアレに敗れて…そこからしばらくしてこの時間軸に飛ばされたからね』 ???『…まぁいい』 QB『うん、この時間軸で必要なエネルギーは溜まるだろうからね』 ~廃墟~ 杏子「さーて…明日からこの町で魔法少女探しだ!」 杏子「この辺で寝るか…」 杏子「明日から本気出すぞー」ガサガサ 床に自分の荷物をぶちまける杏子 杏子「…」ピクッ 杏子「…おい」 杏子「誰かいるんだろ?出てこいよ!」 暗闇に向かって怒鳴る ???「うわ、ゴメン!驚かせるつもりは…」 杏子「あんた誰だ?」 杏子「あ…もしかしてここの住人?」 ???「ち、ちがうちがう!僕もちょっと前にここに来たんだ!」 杏子「?…あんたホームレスか?」 ???「う…ここに飛ばされて住むところがないから…まぁそんなものかな?」 杏子「はぁ?飛ばされた?どういうことだ?」 ???(…これ言っていいのかな?) ???(…まぁ一人で考えるより誰かに聞いてもらった方がいいよね) ???「実は…」 …………………………………… 杏子「はー…信じらんねぇ…」 ???「でも事実なんだよ…?」 杏子「…まぁどうでもいいや」 杏子「さ!腹ごしらえだ!お菓子お菓子!」ガサガサ ???「…」 グゥゥウウ… 男の腹の虫が鳴く 杏子「…」 杏子「やれやれ…食うかい?」スッ ???「あ、ありがとう!優しいんだね!えーっと…」 杏子「佐倉杏子だ!」 ムサシ「僕は春野ムサシ!よろしくね杏子ちゃん!」 …………………………………… 杏子「ふは~食った食った!」ポンポン ムサシ「いや~本当に助かったよ!なんにもお礼できないけど…」 ムサシ「…そうだ!杏子ちゃん!これ見てごらん!」スッ 青い輝石を差し出すムサシ 杏子「うわ…なんだこれ…綺麗だなぁ!キラキラ光ってらあ」 ムサシ「でしょ?僕の宝物!大切な人との絆なんだ!」 杏子「…へぇ~」 杏子(ホント綺麗だな…なんかあったけえ光だ…) ムサシ「ところで杏子ちゃん…」 杏子「…」 ムサシ「杏子ちゃん?」 杏子「ん…ああ、何?」 ムサシ「君は中学生くらいだよね?ここで何してたの?」 ムサシ「親御さんが心配してるんじゃないのかな?」 杏子「…ちっ」 杏子「…どうでもいいだろそんなの」 杏子「ほら!もう寝るからあっち行った!」シッ ムサシ「?…うん、じゃあおやすみ…」 ムサシ(なにかあるのか?彼女…) ~翌日~ 杏子「ふぁあ…」 杏子「…よし、そろそろ行くか!」 ムサシ「…」グーグー 杏子「あいつまだ寝てるや…」 杏子「…風邪ひくぞおい」バサッ 自分が使っていた毛布を掛けてやる杏子 杏子「ん…?」 ムサシの懐から輝石が転がり落ちている 杏子「…」ヒョイ 杏子「へへ、悪いなムサシ…」グッ 拾い上げた輝石をしまいこみ、そのまま廃墟から立ち去る杏子 杏子「さーて、最初のターゲットは…」 ~放課後~ マミ「鹿目さ~ん?」ガララッ まどか「あ!マミさん!」 マミ「あら…?今日は美樹さんはお休みかしら?」 まどか「はい…なんか体調崩したみたいで…」 マミ「暁美さんは?」 まどか「ほむらちゃんはすぐ帰っちゃいました」 マミ「そう…彼女とも一度話し合いたいと思ってたのにね」 マミ「まぁいいわ…鹿目さん今日も一緒に…」 仁美「まどかさん?ちょっとよろしいですか?」 二人の会話に仁美が割り込んでくる まどか「仁美ちゃん?どうしたの?」 仁美「この後付き合ってもらいたいところがあるんです」 まどか「うん!いいよ!マミさんも…」 仁美「そっちの方には遠慮していただきたいのですが?」 マミ「」 まどか「ま、マミさん…」 マミ「い、いいのよ?私は先に帰ってるから!」タタタ… 仁美「行きましょう?」 まどか「うん…」 まどか(なんか仁美ちゃん変だよ…顔色も悪いし…) ~廃工場~ ???「なんだよ~!また別の世界かぁ~!?」 戦闘機のコクピットで青年が叫ぶ ピッピッ ???「こちらファイターEX!コマンダー!応答願います…」カチャカチャ ???「こちら我夢!コマンダー、応答願います!」ガチャガチャ シーン… 我夢「はぁ~…またガリバー旅行か…」 我夢「とりあえずファイターはここに隠そう…街中じゃさすがに飛べないしね」 …………………………………… まどか「ねぇ仁美ちゃん…どうしたの?」 まどか「こんなとこに連れてくるなんて…」 仁美「…」スッ ゾロゾロ… 合図とともに物陰から虚ろな目の人達が現れる まどか「えっ…?な、なに?」 仁美「…ふ…ふふ…」ニヤニヤ まどか(もしかして…魔女に…!?) 男「…」スッ 操られている男がまどかに手を伸ばす まどか「ひっ…いやっ!」ダッ その場から走り去ろうとするまどか 仁美「…」ブンッ ドスッ! まどか「かぁ…うっく…!」フラッ しかし仁美に腹を殴られうずくまる まどか「だ、誰か…ぁ」ジワッ ダダダッ 我夢「ちょ、ちょっとちょっと!駄目だよ!!」 まどか「!?」 我夢「君!大丈夫?」グイッ まどか「は、はい…」 まどかに肩を貸す我夢 我夢「…どういうつもりですかあなた達!」 まどか「違うんです!この人たちは操られて…」 我夢「え!?」 我夢(もしかして…またメザードか!?) 仁美「…」ダダダッ 二人に駆け寄る仁美 まどか「あ、危な…」 ドスッ! 我夢「ぶっ!!」 我夢「うぐぐ…」ガクン まどか「だ、大丈夫ですか?」 我夢「うん…しかしすごい力だ…」 仁美「ふふふ…」 まどか(!!…首筋に変な印がある!やっぱり操られてるんだ!) 我夢「…君!逃げるよ!」グイッ まどか「あっ…!」 ギューン まどか「ど、どうしよう…」 我夢「あれ…ここどこ?」ポカーン 魔女『ヒヒヒ…』 使い魔『…』カタカタ 我夢「なんだあれは…パソコン?」 まどか「き、来ますよ!逃げましょう!」 ガシッ ガシッ 天使のような使い魔に拘束される二人 我夢「うっ…!まずいっ…!」ギリギリッ まどか「い…ぎぃ…っ!」ギリギリッ まどか(わ、私弱虫で…迷惑かけてばっかりだから…) まどか(バチが…あたったのかな…) 我夢(!!…このままじゃ…) ズバババッ! 使い魔『!?』 二人を拘束している使い魔がバラバラに切り裂かれる 我夢「な、なんだぁ!?」ドサッ まどか「あ…」 さやか「二人とも!大丈夫!?」スタッ まどか「さやかちゃん!?…その格好まさか!!」 さやか「話はあと…あいつを片づける!」 ダンッ 我夢「な、なんなんだこの世界は…」 さやか「ふっ!!」ブンッ 魔女『キッ!?』ブシュッ さやかが力任せに剣でハコの魔女を斬りつける 使い魔『…』スタッ ゾロゾロ 大量の使い魔がさやかを取り囲む さやか「…!」 さやか「どっけえええええええ!!」グルンッ ズババッ!! 回転してまとめて使い魔を斬りはらう まどか「さやかちゃん…」 我夢「あとはあの大型だけか!?」 さやか「よし!このまま一気に…」 シュゥウウウッ 新たに天使型の使い魔が現れる まどか「!?」 さやか「へ、へん!何匹湧いて出ようが…」 さやか「さっきみたいに纏めて片づけてやる!」 使い魔の群れに突っ込んでいくさやか …………………………………… さやか「はぁっ…はぁっ…」 まどか「さやかちゃんっ!!」 我夢「やっぱり…何度倒しても湧いて出てくる…」 使い魔『…』ブンッ ゴンッ さやか「あ…かぁっ…!」フラッ さやか「くぅ!」 倒れそうになるところをかろうじで耐える さやか「このっ!!」ズバッ さやか「…やっぱり魔女を倒さなきゃどうしようもない!」ググッ ダンッ! 魔女に向かって一気に跳躍するさやか さやか「これでえええええっ!!!」 まどか「!?…仁美ちゃんっ!!」 さやか「!!」ピクッ 使い魔が気絶している仁美を担ぎあげる 魔女『ヒヒヒ!』ゴッ さやか「しまっ…!!」 仁美に気を取られ、魔女の攻撃への反応が遅れる ドガガッ! さやか「ぐうあっ!!」 使い魔『…』ガシッ 使い魔に両腕を拘束されるさやか さやか「は、離せーっ!!」 魔女『…』スゥッ 魔女『…ヒヒヒヒヒ!』 さやか「はっ!?」 使い魔「…」グググッ ボキボキッ! さやか「ッ!!あああああああっ!!!」 まどか「ひ…いやあああっ!!」 我夢「!!」 さやか「う…あ…ああ」ピクピクッ 使い魔『…』ググ まどか「さやかちゃんっ!!もうやめて!」 まどか「やめてえええええええ!!!」 我夢「…こんな子供たちを!」スッ 懐からエスプレンダーを取り出す我夢 我夢「許さん!!」 バッ 我夢「ガイアーーーー!!!」 シュウウウウン ズズーンッ! ガイア「ディヤッ!!」 まどか「!…ウルトラマンだ!!」 さやか「あ…」 使い魔『!?』 魔女『!!!』 ガイア「ジュワッ!」バシュバシュッ 使い魔『!』ズバッ ガイアスラッシュで使い魔をまとめて消滅させる ガイア『大丈夫かい?』スッ さやか「う、うん!ありがとう!」 まどか「さやかちゃん!…あれ?」 すでに回復が始まっているさやかの腕を見つめるまどか さやか「これ…あたしの能力みたいだね…」 魔女『ヒィー!!』グオッ ガイアに体当たりを仕掛けてくる魔女 ガイア「ジュワッ!」バッ シーン… ガイア(あれ!?バリアーが張れない!?) ドガッ ガイア「グウッ!」 さやか「ああっ!?」 魔女の攻撃が直撃する ガイア(…間違いない!この世界に来てから光の力が落ちている…!) ガイア『…だったら速攻で決める!』キュイン シュウゥウゥウウ ガイア「ディイアアアアアッ!!」バシュウウウ 魔女『ヒ…』ドカァアアン!! 頭部からフォトンエッジを発射して魔女を撃破する まどか「モヒカンだ!」 さやか「ちょんまげだよ!!」 …………………………………… まどか「さやかちゃん…その腕…」 さやか「ん…もう大丈夫だよ!これも魔法のおかげ?ははは…」 まどか「で、でもちゃんと手当して…」 さやか「だいじょ~ぶだって!心配性だなぁもう!」パシパシ 自分の腕を叩いて笑うさやか まどか「…」 タタタッ 我夢「君達!大丈夫だった!?」 まどか「あ!お兄さん!」 さやか「さっきのお兄さん…そうだ!聞きたいことが…」 我夢「?…何かな?」 さやか「お兄さんってさぁ…」 まどか「うん…ウルトラマンですよね?」 我夢「!!」 我夢「どうして…ウルトラマンのことを…?」 我夢(もしかしてこの世界でもみんな知っているのか?) 我夢「君達はいったい…!?」 さやか「えーっと…」 QB「…回収完了」ヒョコ BACKまどか「…ウルトラマン!」 1 NEXT まどか「…ウルトラマン!」 3
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女神まどかラシ 2 ┏━━┓■┃┗┛┃┗━┫┃┏┛┗┫┃┃┃┣┫┃┃┃┃ ━┫┃ ┃■┗━━┻━━┻┛┗━━┻┻┻┻┛┗┛┗┛┗━━┛┃┃┃┃■ /ヽ _ /'´ / 〃ァ'´ ! ! ,/ / 〃 i, ヽ、ヽ lト 〉 '、 ',┣┻┻┫■ /⌒`ヽ、 Y_.-=/ .// / !∨〃〃 || !', ヾヽ∨ヾ、 / i .!┃ ━┫■ /_ ==―_/7´, -| /' ! ,ハ∨〃 || ! i iィメ, ヽヽ ,イ ! |┃ ━┫■ /´ / ィ !ニ ̄| ト l 〃ハ∨_ -_ニ!!=、 ヽl ゲヽ ヽ ',〃 |l┣━━┫■ ', /,イ/ヽトヽー| l_\ l !l/ ムT´__|! ヽ ',ィz、ヽ Y| //┃┏━┫■ ! //〃//! トヽ\l {=_-\l |/ / メえイ'ト' 彷r' ハ リ 〃┃┗┛┃■ Y/〃/ l l l トヽ ヽ! ミ =Y! ハ ィ{弋リi八 ヾ-゙__|i ハ l '´┣━┻┫■ {'〃〃 l l l liト、.\ ヽ`Y,-i ハl__ ヾ'- ゙ ヽ `Y! ! l !┃┏┓┃■ |/,〃 /| l ll! ヽヽ\X/r ! i| .iY゙ ` , ll i!| !┃┣┫┃■ /// / l !il| \\'ヽ(| l| lii _ イハll| !┣┻┻┫■ !' i' / /! l ll >、ミ`! i| il ヾ´‐ ´ ,イ l| il/〃┃ ┃■ |/ /' /.! |l! ´/´(ヾヽヾ ハ、 / !.i| lY/┃┃┃┃■ l 〃 / |. l l| { r'ユ__ヾ、 ヘ` - ._ / !i!_メi|┣┻┻┫■ /// / ! .!.i! ` ) ハ` ヾ- _ / `´-、 li! li|┗┓┏┛■ /// ./ i! !l| _レ⌒` ヘ. ヘ  ̄/ 「/_ !! !!┏┛┗┓■ /// / il! |i| / _ハ ヽ ! /{` ''ヾ-、.|! i| ああっ女神さまっ ┗━━┛■┏┓┏┳┓┏━━┳━━┳━━┳━━┳━━┳━━┓. ☆ .■┃┃┃┃┃┗┓┏┻┓┏┫ ┃┏┓┣┓┏┫ ━┫ ┏━━┓■┃┗┛┃┗ . 〃⌒)( ノ(__,/ / | ;( .┃┃┃┃ ━┫┃ ┃■┗━━┻━ /.{-‐//i }ニ〃 | \/ { i|ノ ) ノト、┛┗━━┛゙ __ . ┃┃┃┃■ . // . |´/. {// {{ ノ /\| i| / ノノ )_ノY⌒V⌒Y´⌒)) ┣┻┻┫■ //| . |/ . /⌒'|( ( ノノ_ノノム-ミ ≪V⌒i |ー‐ノ ノ(__彡 . ┃┏┓┃■ ( ( | | / . 人ミー'" ̄ `⌒㍉\ \,ノ | ̄ ̄ / 美樹さやか@魔法少女まどか☆マギカ ┃┣┫┃■ \`八 |/⌒\/ 八\x‐ - 、 八 )j⌒乂__,,. イ__. ┣┻┻┫■ \ \| | i { 〉xrt trxヽムイ し'⌒≫ 丿 . 最期まで笑顔でいて欲しい┃┣┓┃■ \ノ _| i ∨代り 、 弋ソ〉从|八─《-=ニ /. ┃┣┛┃■ .(_彡⌒|八__乂=ミ 八;廴_\ノー=彡. ┣━━┫■ /. /廴彡人 ノ ` ´ ムイ\'⌒))-───=ニ二┃┏┓┃■゙ /. / .;ノ|\ ノ >r - r<及_ノニニ7 ┃┗┛┃■ ゙. (. _厂二| \___ノフ7-| ,/二二二二〈__ 二二ニ=-‐┣┳┳┫■  ̄厂二二二二7⌒ヽ/  ̄二フ⌒i二二ノノニニ〉 ((┃┗┛┫.. -==ニ二(二二二二二| / V \ |二二二二/ ))┃┣┓┃■ .  ̄)二二ニノ /| |_| | |、〈⌒`ノニニニソ∨====彡┣┻┻┫■ . _{ 二二/ { | { | | i | \〉〃ニニニ(──── _┃┏┓┃■゙-‐=ニ二 _乂二二二二|_ノ\_) V|. | /仄)ニニ厂─=ニ二 ̄┃┣┫┃.゙⌒\─-ミ `ー=ニ二ノ \ \\/ /  ̄ ̄ [[投票済み]]┗┻┻┛■┏┓┏┳┓┏━━┳━━┳━━┳━━┳━━┳━━┓. ☆ .■┃┃┃┃┃┗┓┏┻┓┏┫ ┃┏┓┣┓┏┫ ━┫ ┏━━┓■┃┗┛┃┗━┫┃┏┛┗┫┃┃┃┣┫┃┃┃┃ ━┫┃ ┃■┗━━┻━━┻┛┗━━┻┻┻┻┛┗┛┗┛┗━━┛┃┃┃┃■ [[AST1130-2xhtyG8g-WD]]-10160┣┻┻┫■ 鹿目まどか@魔法少女まどか☆マギカ ┃┏┓┃■┃┣┫┃■ /ヘ ノ}}┣┻┻┫■ 「ヽ/゙~⌒^ lイ}‐、 私はまどかのキャラスレで、┃┣┓┃■ ー≠ ハ ハ/ ヽ 一番最初に07 00 00 00のおはようジャストをとった者です。┃┣┛┃■ ノ厶/八/ Y八 ハヘ ト-┣━━┫■ イ/イ ┃ ┃ jノイ ハ{ 最終回直前にようやく出たのは記憶に残っています。┃┏┓┃■ |人" r‐┐"〃^ У ┃┗┛┃■ ≧ニ7≦く' ┣┳┳┫■ ( }=={_ Y│ もちろんさやかも好きですが、今日はまどかに入れさせてください。┃┗┛┫■ T トくjリソ 笑顔を独占できたらいいな。┃┣┓┃■ └ァ┬┼く┣┻┻┫■ ヾ7ーチイ¨}ヽ ┃┏┓┃■ /ー/` ̄ `-’┃┣┫┃■ (こV パタパタ┗┻┻┛■┏┓┏┳┓┏━━┳━━┳━━┳━━┳━━┳━━┓. ☆ .■┃┃┃┃┃┗┓┏┻┓┏┫ ┃┏┓┣┓┏┫ ━┫ ┏━━┓■┃┗┛┃┗━┫┃┏┛┗┫┃┃┃┣┫┃┃┃┃ ━┫┃ ┃■┗━━┻━━┻┛┗━━┻┻┻┻┛┗┛┗┛┗━━┛┃┃┃┃■ ,i´ \~ヽ┣┻┻┫■ i´\ ,,'┼-,, _\!┃ ━┫■ ,,, -‐┼‐テ'ヽ". . .i. . . _. . ヽ┃ ━┫■ i |, ' . . ヽ. . . . . . 、. |',┣━━┫■ i /|. . /. . . . . . i . i . i. .|.. .',、┃┏━┫■ j、 ,'. ..|. .i . . . i.. . . .i‐チ‐-i',. . .',\┃┗┛┃■ )、i. . |..i . .. -‐i. . . ノi ノ,,j=g'リ. . . ', \┣━┻┫■ ,r'i. .i . .!/.;;ムjルノ ' i沁ヽ!. . i. i⌒~┃┏┓┃■ / i. .i . . . メリ心 弋ノ .! ,. i. .i┃┣┫┃■ | /}. .i i . 八 込ノ 、 ヽヽイ. . i. .i ピンクで女神なまどっち頑張れ┣┻┻┫■ ! i i. .i. .ヽ、ヽヽ ,'i. . ! .i あと、LCさんがCブロック代表として頑張ってって言ってました┃ ┃■ i.i i i. . i. . \ ´` ,_',ィi. ノ /┃┃┃┃■ ! i i. i. `、 ヽヽン、 イ/ ノイノ--‐ナ-、┣┻┻┫■ !、 i i. i. . .\ト-ニ- ,ァニヽ〈) 〈 / /. . . . ', 中川かのん(女神アポロ)┗┓┏┛■ ゝ斗─‐‐'} ⊂/, ‐- ヽ _〉〃/. . . . . . i┏┛┗┓■ i\ \\ ト/,',ィキニヽ ヽ〃/. . . . . . . i┗━━┛■┏┓┏┳┓┏━━┳━━┳━━┳━━┳━━┳━━┓. ☆ .■┃┃┃┃┃┗┓┏┻┓┏┫ ┃┏┓┣┓┏┫ ━┫ ┏━━┓■┃┗┛┃┗━┫┃┏┛┗┫┃┃┃┣┫┃┃┃┃ ━┫┃ ┃■┗━━┻━━┻┛┗━━┻┻┻┻┛┗┛┗┛┗━━┛┃┃┃┃■[[AST1130-Z5Tu1VqU-AA]]-10011 鹿目まどか@魔法少女まどか☆マギカ ┣┻┻┫■┃┏┓┃■ ―Don't forget. ┃┣┫┃■ 忘れないで ┣┻┻┫■┃┣┓┃■ always, somewhere,┃┣┛┃■ いつも、どこかで ┣━━┫■┃┏┓┃■ someone is fighting for you.┃┗┛┃■ 誰かがあなたのために戦っている事を ┣┳┳┫■┃┗┛┫■ ―As long as you remember her.┃┣┓┃■ あなたが彼女を忘れない限り ┣┻┻┫■┃┏┓┃■ you are not alone. ┃┣┫┃■ あなたは一人じゃない┗┻┻┛■┏┓┏┳┓┏━━┳━━┳━━┳━━┳━━┳━━┓. ☆ .■┃┃┃┃┃┗┓┏┻┓┏┫ ┃┏┓┣┓┏┫ ━┫ ┏━━┓■┃┗┛┃┗━┫┃┏┛┗┫┃┃┃┣┫┃┃┃┃ ━┫┃ ━┫■┗━━┻━━┻┛┗━━┻┻┻┻┛┗┛┗┛┗━━┛┣━ ┃■ | | ├――┤ l |┣━━┫■ | 」.ィ ┴――┴‐- L | くさやか ┃┏┓┃■ |´ | , -‐ 、 ‐- 、| `T ト、 く まどか ┃┗┛┃■ l |{ じ じ } V } そばや ┣━━┫■ 〃! | ー ー | i }_/┃ ━ ┃■ / | i ; | u ' jイ ハ ど~れだ?┃ ━ ┃■ l ト、 ト . ^TTIト .イ/ / ヽ┣━━┫■ | ヾ ィ>イl川´}∨∠ェー ´┃┏┓┃■ _.. ヘ ヽ 川||/ ハー- ._┃┣┫┃■ , ィ''´ } ンrtく { /ヽ┣┫┣┫■ / l 、\ {_/ |o| \_} / ,┃┗┛┃■ {、 l --\ |o| 、 ,′ 、┗┓┏┛■ ハ_} / _二ヽ \ Ll V/ ヽ┏┻┻┓■ { / -- 、ン‐ヘ {i __}┃┏┓┃■ に7 ‐ァ-一'’_¨二\二二¨ `Y⌒ヾ_-―‐ノ┃┣┫┃■ // [[AST1130-0BGmMpAI-XB]] `ヽ |┗┛┗┛■┏┓┏┳┓┏━━┳━━┳━━┳━━┳━━┳━━┓ 神 ■┃┃┃┃┃┗┓┏┻┓┏┫ ┃┏┓┣┓┏┫ ━┫ ┏━━┓■┃┗┛┃┗━┫┃┏┛┗┫┃┃┃┣┫┃┃┃┃ ━┫┃ ┃■┗━━┻━━┻┛┗━━┻┻┻┻┛┗┛┗┛┗━━┛┃┃┃┃■ {xミミー'ヾ(、ル( 厶tァァく⌒ヾ} )ハ . \ニニニニニニ┣┻┻┫■ 彡ィ'">tァ} \(`ニ彡 ノ` /ト=く i \ニニニニニニ感謝するぜ このアニメと出会えた┃ ━┫■ ( V^`こ7 _, \``ヾヽ` ノ|`ヽ ヽ l | \ニニニニニこれまでの 全てに┃ ━┫■ ∧ { ' ` ノ^ヽ { ノ ! | ___ノ^ヽニニニニニニ┣━━┫■ /. \ゝヽ. _ノヽ``ヽ, -――- 、 / / /  ̄`ヽニニニニニ┃┏━┫■ /. '"ノルハヽ`/ -―- 、⌒V /.// j___ノ、 ヽニニニニニ┃┗┛┃■ /ニニ、`ヽ`ヾヘ{ {、ムイ 、_( \/ (__ ノニニニ \ニニニニ┣━┻┫■ ,仁ニニニ\ヽヽヽ ∨ /ニニ>彡>--')__ ノ `ヽニ \ニニニ二┃┏┓┃■ ニニニニニニヽ / {ニニ> ´ `¨¨´ ニ} \>''"´┃┣┫┃■ ニニニニニニニニ/ ∨ / }八┣┻┻┫■ ニニニニニニニ./ }ニ{ ノニヽ ノ┃ ┃■ ニニニニニニニ/ }ニハ /⌒ヽヽヽ ___彡┃┃┃┃■ ニニニニニニニ! ノニニヽ、 / ` ー=彡'ニニニニニ┣┻┻┫■ ニニニニニニニ} ⌒`丶、 /⌒ヽ ノ ノ_____┗┓┏┛■ / ̄ ̄ ̄`ヽ/ヽ、 _彡ヘ{ { > 、 / /  ̄ ̄ ̄┏┛┗┓■ ) 、 / ヾ、 ヽ ヽ ( `{ / [[にぎやかし]]┗━━┛■┏┓┏┳┓┏━━┳━━┳━━┳━━┳━━┳━━┓. ☆ .■┃┃┃┃┃┗┓┏┻┓┏┫ ┃┏┓┣┓┏┫ ━┫
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ID 1001 変身したまどか 攻撃:100/260 防御:105/273 魔力:100/300 売却価格:333 友達想いで心優しい性格の魔法少女。みんなを傷つける悪い魔女を絶対に許さない。 ID 1002 病院の異変 攻撃:109/284 防御:100/260 魔力:100/300 売却価格:338 防御力UP さやかの幼馴染が入院している病院に孵化しかけたグリーフシードを発見したまどか。 ID 1003 制服のまどか 攻撃:105/272 防御:102/265 魔力:/100/300 売却価格:335 どこにでもいる平凡な中学2年生。家族と友達を思う優しい少女。 ID:1004 歯磨きまどか 攻撃:114/296 防御:105/273 魔力:100/300 売却価格:348 天上の矢 キュゥべえと出会った翌日、昨夜起こった不思議な出来事を思い返すまどか。 ID:1005 キュゥべえを守れ 攻撃:100/260 防御:108/281 魔力:100/300 売却価格:336 昨夜、ほむらに襲われたキュゥべえをかばうまどか。 ID:1006 照れるまどか 攻撃:311/1055 防御:318/1108 魔力:270/920 売却価格:1233 光の矢 転校してきたほむらに「魔法少女として一緒にがんばろう」と宣言されたまどか。 ID:1007 お手伝いまどか 攻撃:209/571 防御:198/546 魔力:100/600 売却価格:656 泥酔して帰ってきた詢子を開放するまどか。仕事を頑張る母親の生き方を、父親から教えられる。 ID:1008 母の助言 攻撃:196/541 防御:200/550 魔力100/600 売却価格:676 詢子から掃除用洗剤の取り扱いを諭されるまどか。この母親の言葉が彼女を救うこととなる。 ID:1009 喜びまどか 攻撃:310/1108 防御:320/1151 魔力:280/920 売却価格:1272 防御力UP 魔女との戦いに不慣れだったほむらの初勝利を喜ぶまどか。思わず彼女に抱きついてしまう。 ID:1010 友達を思う 攻撃:320/1080 防御:311/1155 魔力:280/920 売却価格:1262 光の矢(強) 豹変してしまったかつての友達に呼びかけるまどか。その声と思いは彼女に届いているのだろうか。 ID:1011 戦うまどか 攻撃:580/1600 防御:280/1320 魔力:460/750 売却価格:1468 魔女と戦うまどか。目線の先には希望だけが映っている。 ID:1012 まどかの奇跡 攻撃:511/1722 防御:503/1870 魔力:310/1400 売却価格:1998 ついに魔法少女となったまどか。彼女は願うもの、守りたいものをやっと見つけたのである。 ID:1013 まどかの願いごと 攻撃:512/1742 防御:511/1863 魔力:310/1400 売却価格:2002 防御力UP 中 今までいた、そしてこれから生まれてくる魔法少女のために、まどかは願い続ける。誰も絶望なんてさせないように。 ID:1014 魔法少女☆まどか 攻撃:180/1433 防御:169/1363 魔力:120/1100 売却価格:1558 天上の矢 魔法少女まどかの願いは傷つき悲しむ人を救うこと。今日も人々のため、彼女は魔女と戦うのだ。 ID:1015 魔法少女たちの希望 攻撃:883/2446 防御:955/2562 魔力:720/2000 売却価格:2803 攻撃力UP 大 魔法少女となったまどかは、全ての魔法少女たちの希望となった。その光は希望を失いかける少女たちの心を温かく癒していく。 ID:1016 まどかという存在 攻撃:871/2475 防御:961/2558 魔力:720/2000 売却価格:2813 防御力UP 大 魔女が生まれる前に消し去ることを望むまどか。全宇宙、全ての時間軸、並行世界の濁ったソウルジェムを浄化する彼女の存在はただの概念となってしまうのだった。 ID:1017 リボンを手に入れたまどか 攻撃:175/335 防御:181/346 魔力:100/270 売却価格:380 リボンの色を迷うまどかに、母親の詢子が派手な方のリボンを勧める。 ID:1018 照れるまどか 攻撃:158/301 防御:179/342 魔力:100/270 売却価格:365 防御力UP 転校してきたほむらに見つめられ、照れるまどか。 ID:1019 戸惑いまどか 攻撃:167/320 防御:182/348 魔力:95/270 売却価格:375 不気味な空間に閉じ込められたまどかとさやか。そんな2人の目の前に現れたのは… ID:1020 登校するまどか 攻撃:170/325 防御:183/350 魔力:95/270 売却価格:378 今日も元気に学校へと向かうまどか。これが平凡な少女が愛する毎日なのである。 ID:1021 駄菓子まどか 攻撃:171/326 防御:180/344 魔力:95/270 売却価格:376 攻撃力UP 佐倉杏子からいきなり手渡された駄菓子に驚くまどか。これが杏子の親愛のしるし。 ID:1022 朝の日課 攻撃:201/596 防御:212/628 魔力100/530 売却価格:702 まどかの朝の日課は、母親の詢子と一緒に歯を磨くこと。愛すべき日常の風景である。 ID:1023 まどかの心 攻撃:319/1508 防御:321/1611 魔力:280/1100 売却価格:1688 光の矢 友達のこと、転校生のこと、魔法少女のこと、まどかの優しい心は不安が絶えない。 ID:1024 別れ 攻撃:321/1203 防御:332/1199 魔力:300/890 売却価格:1317 ほむらと共に強敵な魔女との戦いに挑み、倒れてしまったまどか。友との別れの時、彼女が告げた言葉とは…。 ID:1025 憧れるまどか 攻撃:612/1671 防御:653/1703 魔力:420/1380 売却価格:1902 攻撃力UP 魔法少女の先輩であるマミの戦いに見とれるまどか。魔法少女への憧れが募っていく。 ID:1026 心配するまどか 攻撃:321/1148 防御:301/1240 魔力280/890 売却価格:1311 光の矢(強) 帰り道、様子のおかしい友達を見つけたまどか。意識を戻そうと、必死で彼女に語りかける。 ID:1027 学校生活 攻撃:505/1170 防御:320/1610 魔力:550/820 売却価格:1440 学校へ向かう通学路を歩くまどか。出会ったばかりのキュゥべえもすっかり彼女の肩に落ち着いている。 ID:1028 帰り道 攻撃:614/1651 防御:663/1790 魔力:420/1340 売却価格:1912 攻撃力UP 魔法少女となったさやかを心配するまどか。つい自分とさやかを比べてしまうのだった。 ID:1029 お祝いまどか 攻撃:626/1626 防御:664/1787 魔力:420/1340 売却価格:1901 防御力UP 中 事故で入院していたさやかの幼馴染が学校へ戻ってきた。クラスメイトと一緒に復帰を祝うまどか。 ID:1030 尊敬する人 攻撃:614/1633 防御:663/1798 魔力:420/1340 売却価格:1908 今日も魔法少女体験コースに参加するまどか。相変わらずのマミの華麗な戦いぶりに、見とれてしまう。 ID:1031 悩みごとまどか 攻撃:884/2437 防御:971/2608 魔力:720/1980 売却価格:2810 攻撃力UP 大 キュゥべえに願い事を問われ悩み続けるまどか。この時、側にいたさやかの言葉に動揺してしまう。 ID:1032 やっと解ったの 攻撃:800/3150 防御:900/3000 魔力:800/2800 売却価格:3580 攻撃力UP 特大 自分の願い、守りたいものを見つけたまどか。その揺るぎない思いは、誰にも覆す事など出来ないだろう。 ID:1033 体育祭☆まどか 攻撃:614/1633 防御:663/1798 魔力:420/1340 売却価格:1908 攻撃力UP 中 見滝原中学校体育祭にて競技に参加するまどか。 【Mobageオリジナル】 ID:1034 おそうじまどか 攻撃:210/510 防御:205/380 魔力:180/530 売却価格:568 母親の詢子と一緒に家のお掃除にいそしむまどか。 ID:1035 変身したまどか 攻撃:220/1400 防御:330/830 魔力:300/850 売却価格:1232 光玉の矢 ハロウィン特別バージョン ID:1036 ハロウィン☆まどか 攻撃:450/1830 防御:520/1650 魔力:630/1530 売却価格:2004 光玉の矢 見滝原中学校学園祭にて変装するまどか。 【Mobageオリジナル】 ID:1037 まどかの意思 攻撃:140/1620 防御:100/1250 魔力:820/1150 売却価格:1608 ワルプルギスの夜に立ち向かう決心をしたまどか。母親と二人で最期の会話をする。 ID:1038 立ち向かうまどか 攻撃:425/1195 防御;535/1635 魔力:400/850 売却価格:1472 強大なワルプルギスに一人で立ち向かいにゆくまどか。 ID:1039 まどかの不安 攻撃:663/1895 防御:716/1750 魔力:460/1580 売却価格:2090 たった一人でワルプルギスの夜に立ち向かうほむらに対してまどかは…。 ID:1040 クリスマス☆まどか 攻撃:210/920 防御:150/1100 魔力:210/1100 売却価格:1248 ドレスを着てクリスマスパーティーを楽しむ、おめかしまどか。 【Mobageオリジナル】 ※ファミ通Mobage Vol.3特典 ID:1041 クリスマス☆まどか 攻撃:370/920 防御:350/1100 魔力:380/1100 売却価格:1248 光の矢(強) ドレスを着てクリスマスパーティーを楽しむ、おめかしまどか。 【Mobageオリジナル】 ID:1042 お正月☆まどか 攻撃:880/1950 防御:910/1810 魔力:350/1620 売却価格:2152 攻撃力UP 大 晴れ着をお披露目する、おすましまどか。【Mobageオリジナル】 ID:1043 魔女を倒したまどか 攻撃:900/2620 防御:750/2010 魔力:250/2520 売却価格:2860 光の矢(強) 魔女を倒して安心した顔のまどか。 ID:1044 大切な人の幸せ 攻撃:612/1350 防御:653/1820 魔力:420/1820 売却価格:1996 防御力UP 中 恭介のバイオリンを聴き涙を流すさやかを見守るまどか。 ID:1045 気圧されるまどか 攻撃:240/1020 防御:340/1320 魔力:220/680 売却価格:1208 転校生に気圧されつつも話しかけるまどか。 ID:1046 おでかけ☆まどか 攻撃:120/1710 防御:210/700 魔力:180/720 売却価格:1252 防御力UP 中 お気に入りの服でわくわく気分のまどか。 【Mobageオリジナル】 ID:1047 パジャマ☆まどか 攻撃:240/1025 防御:340/1120 魔力:310/640 売却価格:1114 お気に入りのパジャマを着た、リラックスまどか。 ※電撃ゲームアプリ Vol.2特典 ID:1048 未来の夢の中で 攻撃:260/1780 防御:360/1000 魔力:280/800 売却価格:1432 光の矢 世界が破滅している夢をみるまどか。 【Mobageオリジナル】 ID:1049 気づくまどか 攻撃:450/980 防御:450/1200 魔力:450/900 売却価格:1232 光の矢 窓に気配を感じて振り向くまどか。 ID:1050 バレンタイン☆まどか 攻撃:650/2950 防御:1200/2100 魔力:580/3700 売却価格:3500 光玉の矢 手作りチョコを抱く、どきどきまどか。 【Mobageオリジナル】 ID:1051 待ちぶせまどか 攻撃:420/1500 防御:500/1850 魔力:400/1955 売却価格:2122 防御力UP 中 チョコを抱きながら待ちぶせをするまどか。 【Mobageオリジナル】 ID:1052 お邪魔するまどか 攻撃:505/1350 防御:320/1010 魔力:550/750 売却価格:1244 さやかと一緒にマミの家に上がるまどか。 ID:1053 冬服のまどか 攻撃:400/1955 防御:420/1500 魔力:500/1850 売却価格:2122 攻撃力UP 大 通学にコートをはおって登校するまどか。 【Mobageオリジナル】 ID:1054 ひな祭り☆まどか 攻撃:300/1930 防御:200/1680 魔力:300/1820 売却価格:2172 攻撃力UP 大 桧扇(ひおうぎ)を手にしたお雛さままどか。 【Mobageオリジナル】 ID:1055 ホッとするまどか 攻撃:200/1620 防御:200/900 魔力:200/750 売却価格:1308 一件落着し、ホッとするまどか。 ID:1056 問うまどか 攻撃:300/1150 防御:250/1300 魔力:400/900 売却価格:1340 キュゥべえの真意をほむらに問うまどか。 ID:1057 びっくりまどか 攻撃:120/300 防御:120/380 魔力:100/250 売却価格:372 マミさんが作り出したバットにびっくりするまどか。 ID 1058 交戦するまどか 攻撃:300/2050 防御 420/1980 魔力 250/1450 売却価格:2192 攻撃力UP 大 魔女を見定めて弓を構えるまどか。 【Mobageオリジナル】 ID 1059 ぬいぐるみとまどか 攻撃 220/1580 防御:120/1220 魔力 100/980 売却価格 1512 天上の矢 お気に入りのぬいぐるみを抱くまどか。 【Mobageオリジナル】 ※アプリNewtype特典 ID 1060 母と会話するまどか 攻撃 110/300 防御 130/200 魔力 140/220 売却価格:288 母・詢子の願い事に苦笑するまどか。 ID 1061 怪訝な顔のまどか 攻撃 150/450 防御 180/400魔力:90/480 売却価格 532 魔女という言葉を聞き、怪訝な顔をするまどか。 ID 1062 未来から来た友達 攻撃 250/1480 防御 200/1150 魔力 300/920 売却価格 1420 光の矢 転校生のほむらに突然手を握られ目を白黒させるまどか。 ID 1063 時間軸の中のまどか 攻撃 550/2100 防御:600/2250 魔力 670/2720 売却価格 2828 防御力UP 大 時間軸の中に縛られるまどか。 ID 1064 お花見☆まどか 攻撃 250/2200 防御 300/1830 魔力 400/1250 売却価格 2112 攻撃力UP 大 みんながいるお花見の場所へ向かうため、ほむらと待ち合わせをしているまどか。 【Mobageオリジナル】 ID 1065 満足するまどか 攻撃 320/1030 防御 350/1400 魔力 200/1050 売却価格 1392 みんなとショッピングに出かけて、大好きなぬいぐるみを買ったまどか。 【Mobageオリジナル】 ID 1066 待ち合わせ☆まどか 攻撃 300/1600 防御:430/2300 魔力 200/1900 売却価格:2320 天上の矢 約束した場所で、ほむらと待ち合わせをするまどか。 【Mobageオリジナル】 ID:1067 戦う魔法少女☆まどか 攻撃:320/1350 防御:350/1050 魔力:200/1000 売却価格:1360 魔女と戦う魔法少女のまどか。 【Mobageオリジナル】 ID:1068 記念写真☆まどか 攻撃:400/2100 防御:400/2100 魔力:200/1500 売却価格:2280 天上の矢 一緒にキャンプへ来たみんなの記念写真を撮るまどか。 【Mobageオリジナル】 ID:1069 キャンプ☆まどか 攻撃:700/3000 防御:800/2800 魔力:1200/2900 売却価格:3480 攻撃力UP 特大 キャンプ地での景色を楽しむまどか。 【Mobageオリジナル】 ID:1070 迷うまどか 攻撃:300/400 防御:350/450 魔力:400/480 売却価格:532 魔法少女になりたい願望をキュゥべえに話すまどか。 ID:1071 挨拶するまどか 攻撃:400/1150 防御:500/1480 魔力;600/920 売却価格:1420 光の矢 登校したさやかに笑顔で挨拶するまどか。 ID:1072 まどかとぬくもり 攻撃:1200/2250 防御:1100/2100 魔力:1340/2720 売却価格:2828 攻撃力UP 特大 ほむらに抱き締められて驚きのあまり身を強張らせるまどか。 ID:1073 ジャージ☆まどか 攻撃:200/1600 防御:180/1300 魔力:200/950 売却価格:1540 光の矢(強) 下ろしたてのピンク色のジャージを着て、もじもじするまどか。 【Mobageオリジナル】 ID:1074 呆気に取られるまどか 攻撃:320/1250 防御:350/800 魔力:200/800 売却価格:1140 さやかとの仲を勘違いする仁美に、呆気に取られるまどか。 ID:1075 取り込まれたまどか 攻撃:100/350 防御:110/500 魔力:120/400 売却価格:500 魔女空間に取り込まれてしまうまどか。 ID:1076 休日☆まどか 攻撃:1000/2900 防御:1000/2850 魔力:1000/3000 売却価格:3500 防御力UP 特大 旅行準備を整えて鏡の前でポーズをとるまどか。 【Mobageオリジナル】 ID:1077 服を合わせるまどか 攻撃:400/2150 防御:400/2000 魔力:300/1800 売却価格:2380 攻撃力UP 大 おろしたての服を合わせ上機嫌のまどか。 【Mobageオリジナル】 ID:1078 ジューンブライド☆まどか 攻撃:400/1800 防御:400/2200 魔力:400/2300 売却価格:2520 防御力UP 大 華やかな花嫁衣裳のベールをみて思わず自分の憧れる花嫁衣裳を想像してみるまどか。 【Mobageオリジナル】 ID:1079 花嫁衣裳のまどか 攻撃:400/2000 防御:400/2000 魔力:400/2000 売却価格:2400 攻撃力UP 大 自分の想像した華やかな花嫁衣裳を着ているまどか。 【Mobageオリジナル】 ID:1080 魔法の使い方 攻撃:500/1900 防御:600/2200 魔力:300/1700 売却価格:2320 光の矢(強) 魔法少女となり守りたいものを救うことが出来たまどか。 ID:1081 見つけ出した答え 攻撃:300/1200 防御:300/1200 魔力:300/1000 売却価格:1360 ほむらに守られてきたが、ついに自分の望みを見つけたまどか。 ID:1082 憧れの自分 攻撃:300/1200 防御:300/1000 魔力:300/1100 売却価格:1320 魔法少女となり憧れの自分に変貌していくまどか。 ID:1083 七夕☆まどか 攻撃:1100/2950 防御:1100/2900 魔力:800/2900 売却価格:3500 攻撃力UP 特大 七夕の短冊に想いを込め、星に願いをかけるまどか。 【Mobageオリジナル】 ID:1084 笹の葉とまどか 攻撃:500/2200 防御:500/2200 魔力:500/1700 売却価格:2440 攻撃力UP 大 七夕の笹の葉に願いを込めた短冊をかけるまどか。 【Mobageオリジナル】 ID:1085 お買い物☆まどか 攻撃:500/2200 防御:500/2000 魔力:500/1900 売却価格:2440 攻撃力UP 大 ほむらに似合いそうなリボンを見つけ、こっそり購入するまどか。 【Mobageオリジナル】 ID:1086 ショッピング☆まどか 攻撃:1000/2800 防御:1000/2900 魔力:1000/3100 売却価格:3520 防御力UP 特大 一目惚れした洋服を試着して、ゴキゲンのまどか。 【Mobageオリジナル】 ID:1087 マーメイド☆まどか 攻撃:500/2980 防御:800/2800 魔力:700/2950 売却価格:3492 攻撃力UP 特大 新しい水着をほむらに褒められ、照れるまどか。 【Mobageオリジナル】 ID:1088 海水浴☆まどか 攻撃:400/1800 防御:600/2100 魔力:500/2300 売却価格:2480 防御力UP 大 さやかと杏子に水鉄砲で狙われ、逃げ回るまどか。 【Mobageオリジナル】 ID:1089 お祭り☆まどか 攻撃:600/2300 防御:600/1900 魔力:300/1950 売却価格:2460 攻撃力UP 大 綿飴を生まれて初めて食べるというほむらを、嬉しそうに眺めるまどか。 【Mobageオリジナル】 ID:1090 花火☆まどか 攻撃:800/2700 防御:500/2980 魔力:500/2980 売却価格:3464 防御力UP 特大 一緒にお祭りへやってきたタツヤのために、あれこれ買ってあげてしまうまどか。 【Mobageオリジナル】 ID:1091 夏休み☆まどか 攻撃:450/2400 防御:450/1700 魔力:450/2000 売却価格:2440 攻撃力UP 大 一緒に遊びに行く約束をしたみんなの事を待っている内に、マミの家で眠ってしまうまどか。 【Mobageオリジナル】 ID:1092 サマータイム☆まどか 攻撃:200/600 防御:200/1600 魔力:200/700 売却価格:1160 天上の矢 水をあげながら、夏の太陽に向けて咲く花たちに元気をもらうまどか。 【Mobageオリジナル】
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…………………………………… マミ「…み…さん…」 ほむら「…」 マミ「暁美さん!」 ほむら「っ…?…巴マミ…?」 マミ「…よかった…気がついたのね」 ほむら「…」キョロキョロ 辺りを見回し、自分の状況を理解する 店員「…電話…繋がらないかしら…?」 少女「…」 ほむら「…生き埋めね…最悪だわ…」 マミ「どの方向も瓦礫で塞がれてるわ…ここには全員で四人閉じ込められてる」 ほむら「…さっさと脱出するわ」スッ ソウルジェムを握りしめるほむら マミ「ちょっと!?変身する気!?」 ほむら「当たり前でしょ?この程度の瓦礫ならいくらでも…」 マミ「駄目よ!下手に一ヶ所崩せば他の瓦礫も崩れてくるわ!」 必死で彼女を引き止める ほむら「魔法少女はそのくらいじゃ死なないわ」 マミ「私達が無事でもあの二人がいるでしょう!?」 少し離れた所にいる二人を指差す ほむら「…」 ほむら「そんなもの関係な…」 プルルルルルル… 店員「あ!繋がったわ!」 マミ「?」 店員「はい…はい…」 店員「わかりました!はい!」ピッ マミ「…どうしたんですか?」 ほむら「…?」 店員「よかったわね~!もうすぐレスキューの人達が来てくれるんですって!」 ナデナデ ほむら「ちょ、ちょっと…」グイ 顔を赤らめ、店員の手を払いのける 少女「おうち帰れるの?」 マミ「ええ、もう大丈夫!」ナデナデ 少女「よかったぁ…」 マミ「…関係無いなんて言える?」 ほむら「う…」 マミ「…とにかく大人しくした方がいいわよ?」 ほむら「…くっ」 ほむら(こんなとこしてる場合じゃないのに…!!) マミ「…暁美さん?あなたは焦って…」ピクッ ほむら「…!?」ピクッ ほむら「…来るわよ」 ゴゴゴゴゴ… ギューン 結界に引きずり込まれる四人 マミ「やっぱりこの揺れは地震じゃなくて魔女の…」 ガラガラガラ… 店員「!!」 少女「ひっ…!」 ほむら「ッ…危ないっ!!」ダッ ドグシャッ マミ「暁美さん!」ダダダッ ほむらの元へ駆け寄る ほむら「…大丈夫、二人は気絶してるだけよ…」 マミ「で、でもあなた…背中が!」 ほむら「問題…ないわ。それより…」 魔女『グルル…』 使い魔『ギャゥウ…』ゾロゾロ 巨大な狼のような魔女と使い魔の群れが現れる ほむら「こいつらを倒すわよ…」シューン マミ「…ええ!」 マミ(変身…するしかないわよね)シューン ほむら「巴マミ、先に仕掛ける」バンバン 使い魔『ギャ…!』 マミ「大型狙いで行くわ!」バンッ 魔女『グルゥ…』 銃を乱射して使い魔を蹴散らす ほむら「…予想外に使い魔の数が多い…!」 魔女『ガルルルル!!』ダッ マミ「!…暁美さん!そっちに行ったわ!」 ほむら「…!」 キンッ ほむら「これでも喰らいなさい…!」ポイ 魔女『!?』ドカァン! 魔女の鼻先で手榴弾が炸裂する 魔女『…グゥ』 マミ「!? 聞いてない!直撃したはずが…」 ほむら「…!」 ほむら「あれを見て!」 マミ「?…使い魔?」 使い魔が魔女の体に密着し、爆発の衝撃を防いでいた ほむら「あんなことができるなんて…」 マミ「…」 ほむら「…ならアレごと倒すわ!巴マミ、手を貸して!」ジャキッ 重火器を盾から取り出す マミ「ええ!」 マミ(ミライ先生のメモリーディスプレイに記録されていたあの技…) マミ(あれならこの魔女を…!) ほむら「あなたはそっちから!私は右に回り込むわ!」タタタッ マミ「わ、わかったわ!」 指示を出し、魔女の側面に回り込むほむら 魔女『グゥ…?』 マミ(形をイメージして…) マミ(あの銃の生成…!)グッ パシュン 自分の胸元に魔力を集中するが、すぐに拡散してしまう マミ「あ、あれっ!?なんで…!?」 マミ(恐怖心が…私にあったから…?) マミ(今の私には無理なの!?) 使い魔『ギャウ!!』ダッ マミ「…!」 使い魔がマミに飛びかかる マミ「しまった…!」 ほむら「ッ…巴マミ!」チャキ カチン… ほむら「!?」 ほむら(弾切れ…!) バシュン! 使い魔『ギャウ!?』ドカン マミ「えっ…?」 突然飛んで来た光弾が魔女を消滅させる マミ「あの人は…?」 孤門「…残弾の数は常に確認すべきだよ?ほむら」チャキ ブラストショットを腰に収納し、ほむらに歩み寄る ほむら「孤門…!?」 ほむら「どうしてここに?」 孤門「魔女の反応を感じてここまで来たんだ…今までこんなこと無かったのに」 ほむら(…どういうことなの?) ほむら(彼にもそんな能力があるとでも…?) 魔女『ガルルルル…!!』 孤門「!…話は後にしよう!まずはコイツを!」 マミ「あ、あの…あなたは?」 孤門「大丈夫、事情はだいたいわかってるよ」ギュン 鞘からエボルトラスターを引き抜く 孤門「おおおおお!!」 ギュォォオオオン ズンッ! ネクサス「シェアッ!」 マミ「!…銀色の巨人…?」 ほむら「そう…彼もウルトラマンよ」 魔女『グルル…』 ネクサス「シュッ…ハァアア…」バチバチバチ 腕を腰の横に回し、エネルギーを溜める ネクサス「シェァアアッ!!」バシュゥゥウ 魔女『!!』 ドカァアアアアン! マミ「…早い!」 クロスレイ・シュトロームを受けた魔女が粉々に爆散する シュォオオ… ほむら「…?」 ほむら(今、何か黒いものが…) ジュジュジュゥゥウウ… マミ「?…何の音かしら」 ネクサス「…?」 ほむら「…!!」 ほむら「気をつけて!まだ来るわ!」 ネクサス「!?」 魔女『グォアアアアア!!!』ダッ 爆煙の中から魔女が突進してくる ネクサス「グゥオア!!?」 マミ「きゃあっ!!」 ほむら「くうっ…!」 ドガガガッ! マミ「っな…なんでっ…!」 マミ「粉々になったはずがでしょう!?」 ほむら「知らないわよ…!」 魔女『グオオ…』シュィーン 魔女が口にエネルギーを集束させ、狙いを定める ネクサス「…!」 ネクサス「シュアッ!」シュオン ほむら「あっ…!?」 マミ「きゃっ…な、なに!?」 店員「…」 少女「…」 ネクサス「ハッ!」グイッ 光の鞭、セービングビュートで四人を自らの後ろに引き寄せる ネクサス『そこにいて!』 ほむら「!!…孤門!来るわ!」 魔女『ギャオオオッ!!』ドシュゥン! ネクサス「…シャッ!」キュピィン ドゴォォオオオン! ネクサスが魔女の光弾の爆発に巻き込まれる ほむら「孤門…!」 バチバチバチッ… 魔女『…!!?』 ネクサス(JB)「ハァアアッ…!」 マミ「青く…なった…?」 光弾の爆煙が晴れた後、 そこに立っていたのは青い姿に変わり、光弾をそのまま右手で受け止めているネクサスだった ネクサス(JB)「ヘアッ!」バシュン! 光弾のエネルギーを変換し、魔女に撃ち返す 魔女『!!』 使い魔『ギャウッ!』ササッ ドバンッ! マミ「!…やっぱり使い魔が盾に…」 ほむら「…」 ほむら「彼を援護するわ!」チャキッ マミ「暁美さん…」 マミ「…ええ!」チャキッ ネクサス(JB)『二人とも!全員で同じポイントを狙うぞ!』キュイン ほむら「一点集中ね…!」 マミ「わかりました!」 ネクサスの右腕に巨大な光の弓が出現する ネクサス(JB)「ハァアアアッ…!」シュォオオ 魔女『ガアアアアッ…!』シュォオオ お互いがエネルギーをチャージし、勝負に出る ほむら「これで…!」 マミ「終わりよ!」 ネクサス(JB)「ヘァアアアアッ!!」 ドシュゥウン! 魔女『ギャオオオッ!』ドシュゥン 使い魔『ギイッ!』ササッ 魔女『…ギ!!?』 ドガァアアアアン… 二人の魔法少女の攻撃とアローレイ・シュトロームが 光弾と使い魔を消滅させ、魔女を吹き飛ばす ネクサス「フゥゥウ…」 マミ「…勝った…わね」 ほむら「…」 …………………………………… 孤門「…なんとか脱出できたね」 マミ「あ、あの!ありがとうございました!」 ほむら「…助かったわ孤門、それじゃ」ダッ 駆け出すほむら ガシッ 孤門「待つんだほむら!」 ほむら「っ…この手を離しなさい!」 孤門「どこへ行くんだ!?」 ほむら「あなたには関係ないわ!急いでるの!」 孤門「冷静になれ!ソウルジェムを見ろ!」 ほむら「あ…!」 ほむらの手に握られたソウルジェムは黒く濁っていた 孤門「それに…その背中の傷」 ほむら「…」 孤門「…魔女と戦いにいくんだろう?」 ほむら「!…」 孤門「そんな体じゃ…危険すぎる」 ほむら「…危険だから私がやるのよ」 孤門「…何をそんなに焦っているんだ?話してみなよ?」 ほむら「…」 ほむら「守りたい人がいる…」 マミ「!」 ほむら「その子の為なら私は…」 ほむら「私の命は…」 孤門「君は間違ってる」 ほむら「…?」 孤門「人を守るために…死んでもいいと思って戦うことと…」 孤門「死ぬ気で戦うことは違うんだ」 ほむら「…」 孤門「君を一人じゃ行かせられないよ」 孤門「僕も行こう」 ほむら「…孤門」 マミ「暁美さん!私も手伝うわ!」 ほむら「!…巴マミ…」 ほむら「…あなたはまだ私を信用しきっていないんじゃなかったかしら?」 マミ「その話を聞いちゃ黙ってられないでしょ?」 ほむら「…嘘を吐いてる可能性も考えないの?」 マミ「そんな人は背中に傷なんか作りません」 ほむら「!!」 孤門「…ほむら、君はもう少し人に頼ってもいいと思うよ?」 マミ「そうそう、無理しすぎると駄目になるわ」 ほむら「…」 ほむら「ありがとう…」 マミ「…ふふっ」スッ ほむらにグリーフシードを手渡す 孤門「決まりだね…じゃあ急ごうか!」 …………………………………… 杏子「…近いな」 まどか「…」 結界の中を進む二人 杏子「いいか?アンタはさやかに呼びかけることに集中するんだ」 杏子「その間はアタシが絶対に守り抜くからな」 まどか「うん…」 スタスタ… まどか「…」 杏子「…」 まどか「あのね杏子ちゃん…わたし契…」 杏子「!!」ピクッ 杏子「気付かれた!来るぞ!」 まどか「えっ!?」 ギューン オクタヴィア『オオオ…』ズン まどか「!…さやか…ちゃん…」 上半身は鎧を着た騎士、下半身は人魚のような姿 マントと剣を装備し、さやかの姿を思わせる魔女が立ち塞がる 杏子「怯むな…アンタは呼び続けろ!」パシッ ガシャーン! まどか「う、うんっ!」 防御壁を作り、まどかを覆う オクタヴィア『オォオオオオオ!!!』 杏子「…いくぞ!」 まどか「さやかちゃん!聞いて!わたしの声」 オクタヴィア『オオオォ…』バシュバシュ 杏子「そらっ!」バキィッ 打ち出された巨大な車輪を打ち砕く まどか「っ…!」 まどか「さやかちゃん、お願い!正気に戻って!」 まどか「もうやめてよ!」 オクタヴィア『ウァアアアア!!』ブンッ ガンッ! まどか「ひっ…!」 杏子「…くそ!」ダッ オクタヴィア『!!…オオオ!』ブンッ 杏子「おっと…!」サッ 跳躍し、魔女の腕を避ける 杏子「聞き分けがねぇにも…」 杏子「程があるぜ!さやかぁ!!」ジャキッ オクタヴィア『ウ…!』 杏子「!!…」ピタッ 杏子「さや…か…!」 オクタヴィア『オオオッ!』 杏子「!…っあ!?」 ドゴッ! まどか「杏子ちゃんっ!?」 杏子「ぐはっ!」ドシャッ 躊躇ったところを攻撃され、地面に叩きつけられる まどか「さやかちゃん!やめてぇっ!」 オクタヴィア『ウウウウ…』 杏子「く…あ…!」 まどか「!!…」ダッ まどか「くうう…!」ギギギッ 鉄格子の防御壁のわずかな隙間から外に出るまどか まどか「さやかちゃん!」タタタッ オクタヴィア『!?』 杏子「!!…ばっ…!」 杏子「バカ野郎ーっ!戻れ!!障壁から出るなぁーっ!!!」 まどか「さやかちゃん!気付いてよ!」 まどか「わたしだよ!まどかだよ!?」 オクタヴィア『ウゥ…』 まどか「!!」 杏子(声が…届いた…!?) オクタヴィア『オオァアアア!!』 ガシッ まどか「うっ…あああ!」 魔女の腕に掴まれるまどか 杏子「…!」 杏子「さやかぁああああ!!」ダッ …………………………………… ムサシ「…やっぱりここにもいない…か」 杏子と初めて会った場所を訪れる ムサシ(杏子ちゃん…彼女はなにか苦しみを…) ムサシ(もう一度…彼女と話がしたい) ムサシ「…次はどこを探そう?」 キーン… 『…ムサシ』 ムサシ「!?…頭に声が…?」 『ムサシ…私の声が聞こえるか?』 ムサシ「…この声は!」 ムサシ「コスモス、あなたなのか!?」 懐かしい友の名を呼ぶ コスモス『…そうだ、私だ』 ムサシ「やっぱり!…君もこの世界に?」 コスモス『ああ、何者かの強力な力によりこの世界に飛ばされた』 コスモス『今はその輝石を通じて宇宙から君と交信している』 ムサシ「何者か…?一体誰が…」 ムサシ「いや、それよりどんな目的で?」 コスモス『この世界に何か巨大な悪意が迫ってきている…恐らくは…』 ムサシ「それに対抗するために集められた…かい?」 コスモス『そうだ、そしてその悪意は彼女達にも…』 ムサシ「彼女達…?…まさか」 コスモス『そう、佐倉杏子達だ…』 ムサシ「!!」 ムサシの表情がより一層険しくなる コスモス『彼女達は今、危機に直面している』 コスモス『ムサシ…私は彼女達を救ってやりたい…』 ムサシ「…ああ!僕も同じ気持ちだ!」 コスモス『…もう一度、私と共に!!』 ムサシ「…」コクッ ゆっくりと頷く バッ! 青い輝石を空へと掲げ、叫ぶ ムサシ「コスモース!!」キュイン! …………………………………… ガキン ガッ 杏子「さやか!アンタその力を人を守る為に使うんじゃなかったのか!?」 オクタヴィア『ゥウ…』 杏子「人と助け合う道を探すって…アンタあの人と約束したじゃないか!!」 ガキン オクタヴィア『…!!』 まどか「あ…うう…」グググッ 片手でまどかを握りしめ、 もう片方の手に掴まれた巨大な剣で杏子の攻撃を弾く 杏子「答えろ!さやかぁあああっ!!」 オクタヴィア『アアアアアッ!!!』ブンッ サグッ! 杏子「!!!」 杏子「ぐっ…ごはっ…!」ブシュウッ オクタヴィア『フゥゥウ…』 巨大な剣に貫かれ、血が噴き出す オクタヴィア『…ゥウ』 ズプッ 杏子「ぐっ…ちく…しょ…」 まどか「くあ…」 まどかの体を離し、剣から杏子を引き抜く 支えを失った二人の体は地面へと落下する 杏子「…う…あ…」 杏子(神様…頼むよ…) 杏子(こんな…こんな人生だったんだ…) 杏子(最後くらい…)ジワッ 杏子(幸せな夢…見させて…よ…)ポロポロ ギュゥゥウン! ドガッ! オクタヴィア『オオ…!?』 シュン まどか「な…なに…?」 杏子「…」 突然飛んで来た光が魔女を弾き飛ばし、二人を包み込む 杏子「っ…?」 杏子(なん…だ?この光…?) 杏子(なんか…懐かしいような…あったいような…) 杏子(それに…なんか…) 杏子(…優しい…光…だ) 二人を包む光は次第に巨人の形を形成する コスモス「…」 まどか「…青い…ウルトラマン…」 コスモス『助けに来たよ…二人とも』 二人を手のから降ろす 杏子「なっ…?お前その声っ…ゴホッゲホッ!!」ボタボタ まどか「き、杏子ちゃん!…っつう…!」 コスモス『…酷い怪我だ…じっとしていて?』スッ シュゥゥウウン… まどか「この光は…?」 杏子「ぐっ…ううあああっ…!」ジュウッ コスモスの手から放たれたコスモフォースの光が二人を覆う 杏子「っ…腹の…傷が…!」 まどか「すごい…!塞がってる!?」 杏子「ソウルジェムも…少しだけ…」 オクタヴィア『ウウウウ…』ムクッ コスモス「!…シェアッ!!」 魔女と巨人が対峙する オクタヴィア『オオオォ…!』 コスモス「ハァッ!」 ガッ! ドスン! オクタヴィア『…!?』 魔女の攻撃を流れるように避け、掌底を打ち込む オクタヴィア『ァアアアアア!!』 ゴウッ コスモス「イィイヤッ!!」グンッ 突進の威力を利用し、魔女を投げ飛ばす 杏子「相手の攻撃を…利用して…!」 まどか「…」 コスモス「ハアッ!」キュイン! コスモスの右手に破壊のエネルギーを溜める 杏子「!! ま、待って!待ってくれ!」 コスモス「?」シュン 杏子の声を聞き、エネルギーを拡散させる まどか「その魔女は…さやかちゃんなんです!」 コスモス「!?」 杏子「そいつは…なりたくてそんな姿になったんじゃ…ないんだよ!」 コスモス「…」 かつての宿敵、カオスヘッダーを思い出す 杏子「頼む…!もうさやかを…それ以上苦しめないでやってくれ!!」 コスモス「…!」コクッ オクタヴィア「…ウウウオオ…」 コスモス「ハァアアッ!」 シュゥウ… コスモス「シェアァアアッ…!」 オクタヴィア『…!?』 フルムーンレクトの光が魔女を包む オクタヴィア『アアアアアアッ!!』バシュバシュ コスモス「グッ…オオオッ…」ドガガッ 無防備なコスモスに巨大な車輪が直撃する 杏子「あ…!」 まどか「ムサシっ!!」ダッ コスモス『来るな!君達は彼女を呼び続けろ!!』 まどか「…!!」 オクタヴィア『ウアアア!!!』 コスモス「ハァア…!」 まどか「っ…」 杏子「…やるぞ!まどか!」 魔女に向かって叫ぶ二人 まどか「さやかちゃん!もう苦しまないで!」 杏子「さやかぁあ!いい加減に戻って来い!!」 オクタヴィア『…ウウウウ!?』 頭を押さえ、苦しみだす魔女 まどか「わたし達の声を聞いて!」 まどか「一緒に帰ろう…さやかちゃん!!」 コスモス「シェアアアアッ!!」シュォオオ 魔女『…ア…ア…』 魔女『アアアアアアアアアア!!!!』 バシュン! まどか「!!?」 魔女の体が弾け、辺り一帯に飛び散る コロン 杏子「!! まどか!アレ!」 まどか「あ、あれはさやかちゃんの…」 魔女が消滅した地点にはさやかのソウルジェムが転がっていた 杏子「…はは…ははは!」ヒョイ まどか「やったね…やったんだね!!」 コスモス「…」 まどか「これで…さやかちゃんも…!」 杏子「ああ…!」 杏子「ムサシ!」クルッ コスモス「…」 杏子「ありがとな…ムサシ!あんたのおかげ…」 コスモス『…待って』 杏子の言葉を遮る まどか「…?」 杏子「!…」ピクッ コスモス『あれは…なんだ…?』 まどか「…あっ!?」 三人の視線の先、魔女が消滅した場所の上空 杏子「黒い…蛇…霧か?」 まどか「あれは…!」 まどか「わたし…!あれ見たことあるかもしれない!!」 コスモス『なに!?』 三人の前を黒い霧のようなものが舞う その霧の先にはハッキリと分かるほどの赤い二つの目が着いていた シュォオオ… 杏子「!!…あいつ何かする気か?」 まどか「…?」 シュォオオオオオオォ…! 黒い霧を中心に飛び散った魔女の破片が集まる まどか「う、嘘!?」 ズシン オクタヴィア『ウウウウ…』 杏子「終わったんじゃ…なかったのか!?」 まどか「そんな…」 オクタヴィア『…フゥゥウ』 完全な姿で復活する魔女 コスモス『…迷っている暇は無いみたいだね!』 コスモス「ハァッ!」キュイン シュォオオ 青を基調とした体色が、燃える太陽の炎のごとき赤へと変わる コスモス(コロナ)「ハァア…」 杏子「赤くなった!?」 コスモス(コロナ)「オオオオオオッ!!」ズシンズシン オクタヴィア『アアアッ!』ブン! コスモス(コロナ)「ゼアアァッ!!」 バキィィイイン! オクタヴィア『!!?』 シャイニングフィストで魔女の振り下ろされた剣を腕ごと粉砕する 杏子「つ、つえぇぞ!」 まどか「声もあんなに低くなって…」 コスモス(コロナ)「ハァアアアアアァ!!」 オクタヴィア『アアア…!!?』 ドガッ! ドガガッ バキィッ ドズン! 連打を繰り出し、魔女を吹き飛ばす コスモス(コロナ)「ハァ…ハァ…ハァ…」ピコンピコンピコン 連戦でエネルギーを消費し、肩で息をする オクタヴィア『…』ムクッ まどか「そんな!あれだけ喰らったのに!?」 コスモス(コロナ)『…効いてないのか?』 キラッ 杏子「…!」 杏子「ムサシ!鎧だ!あいつには鎧がある!」 コスモス(コロナ)『!?』 杏子「あの堅い鎧がある限り…本体にダメージは通らないぞ!」 コスモス(コロナ)『だったら…砕けるまで打ち続けるまでだ!』ダッ オクタヴィア『!!…アアアッ!』バシュ 杏子「危ねぇ!!」 ドガッ! コスモス(コロナ)「グッ…!?」 コスモス(コロナ)「ウ…ォオオオオオッ!!」ガクッ 肩に車輪が直撃し、膝をつくコスモス まどか「なんで!?一発当たっただけであんなに…」 杏子(…肩?) 杏子「…!」 杏子「まさ…か!」 杏子「あの時だ…あの時の傷だ…!!」 まどか「!…」 杏子『アンタなんかに…アタシの何がわかんだよーっ!!!』ズパッ まどか(あの時避けなかった傷…) ドガガガガッ! コスモス(コロナ)「グ…ゥウッ」ドシャッ 執拗に肩を攻撃され、とうとう倒れ込むコスモス オクタヴィア『オオオォ…』 ガシッ コスモス(コロナ)「グッ!」 コスモス(コロナ)「グ…ァ…アア…!」ピコンピコン のしかかって来た魔女に首を絞められ、カラータイマーの点滅が速まる まどか「こ、このままじゃ…」 杏子「…!」 杏子(また…アタシのせいで人が…!) 家族の凄惨な最期が頭をよぎる 杏子(…) 杏子(…はは) 杏子「やるしか…ないよな」ジャキッ まどか「杏子ちゃん…?」 杏子「まどか…無理なことに付き合ってくれてありがとな」スッ まどかの手にさやかのソウルジェムを握らせる 杏子「あと…頼むわ」 まどか「えっ…えっ?」 杏子「…」グッ シュォオオオ! 自分のソウルジェムを握りしめ、槍の先端に魔力を集中する まどか「杏子ちゃんっ!?何するの!?」 コスモス(コロナ)『…!?』グググ コスモス(コロナ)(魔力を一点に集中…?しかしあれでは…!) コスモス(コロナ)『やめろ杏子ちゃん…っ!死ぬ気か!?』 まどか「なっ!?」 杏子「おい魔女!」 オクタヴィア『…?』 杏子の言葉に反応する 杏子「いまからアンタの鎧に風穴開けてやる!覚悟しとけ!」ジャキッ 槍を構えて向き直る まどか「やめて!やめてぇっ!」ガシッ 杏子「…!」 まどか「せっかく…みんな一緒に…」 まどか「一緒に…!」ポロポロ 杏子「…ッ!」 ダッ まどか「!! 待って!行かないで!!」 杏子「うおぁあああああああっっ!!!」ゴオッ! まどか「駄目ーーーーっ!!」 オクタヴィア『オオ!!?』 ドガァアアアアッ!! 槍の一撃で魔女は吹き飛ばされ、壁に叩きつけられる 杏子「…へへ…ムサ…シ…」シューン 杏子「これ…で…借りは…返した…ぜ」 ドシャア 変身が解除され、そのまま地面に落下する コスモス(コロナ)『ぐっ…ゴホッ!き、杏子ちゃん!!』 まどか「いやぁあああっ!!杏子ちゃん!」ダッ ガラガラガラ… オクタヴィア『ウゥウ…』 コスモス(コロナ)「!!」 瓦礫の中から立ち上がる魔女 その強固な鎧には大きく亀裂が入っていた コスモス(コロナ)「…!!!」グググッ コスモス(コロナ)「ハッ!…ハァアア…」シュォオオ 荒ぶる鷹の構えから両腕を突き出し灼熱のエネルギーを溜める オクタヴィア『!!…オオオオオオオォ!』ゴォッ!! コスモス(コロナ)「ハァアアーーーーーーッ!!!」バシュゥゥウウン! オクタヴィア「!?…ォ…オオオ!!」ドガッ! 接近したところにブレイジングウェーブを零距離で放つ ビキッ…バキバキバキッ… オクタヴィア『ウォ…アアアアア…!』 ドカァアアアアン… 灼熱の光波は魔女の鎧を破壊し、その体を焼き尽くす シューッ… コスモス『…』 まどか「…杏子ちゃん」 呼びかけに対する彼女の返事は無い まどか「…終わったよ」 まどか「だから…起きて…」 まどか「起きてよぉ…」ユサユサ まどか「杏子ちゃぁああん…」 …………………………………… ムサシ「…」 まどか「さやかちゃん…はいコレ…」 ポスッ さやか「…」ピクッ あらかじめ結界の外に寝かせておいたさやかの抜け殻にソウルジェムが戻る さやか「…」 まどか「…さやかちゃん?」 さやか「…」スゥ…スゥ… ムサシ「安心して。眠ってるだけみたいだ」 ムサシ「自然に目覚めるのを待とう」 まどか「…でも」 まどか「さやかちゃんは助かったけど…」 まどか「杏子ちゃん…がっ…」ポロポロ ムサシ「…」 さやかの横に寝かされている杏子を見つめる二人 まどか「…やだよぉ…」 ムサシ(杏子ちゃん…君のおかげで僕は…) まどか「杏子ちゃん…きょ…こ…ちゃん…」ポロポロ ポタッ 杏子「」ピクッ まどか「…え?」 ムサシ「!」 まどか「い、今…!」 ムサシ「…!」 ムサシ「まどかちゃん!彼女のソウルジェムを!!」 まどか「えっ…は、はい!」 ゴソゴソ まどか「!!」 ムサシ「や…やっぱり!」 杏子のソウルジェムは微かに輝きを取り戻していた まどか「あ…」 杏子「っ…冷たい…ぞ…傷に…沁みる…」 さやか「あ、あれ…?あたしは…魔女に…」 ムサシ「!!」 まどか「!…」 まどか「~~~~~~っ…」 まどか「うわぁああああああん…」ポロポロ さやか「あ…」 杏子「おいおい…」 …………………………………… 杏子「…泣きやんだか?」 まどか「ん…」グスッ ムサシ「杏子ちゃん…無事で本当によかった…」 杏子「…無意識の内にちょっと加減してたのかもな」 杏子「それはそうとムサシ!あれで借りはチャラだな!」 ムサシ「僕は君に貸しを作った覚えは…」 杏子「アタシが嫌なんだよっ!」 ムサシ「はは…そっか!」 まどか「…そうだ!このとこ早くマミさん達に教えてあげようよ!」 まどか「ムサシさんみたいな人もいっぱいいるよ!」 杏子「まだまだ他にもイレギュラーがいるのか!?」 まどか「ホラ行こう?さやかちゃん!」 さやか「…」 俯いたまま、動こうとしないさやか 杏子「…?」 まどか「さやかちゃん?」 さやか「…あたし…行けないよ」 まどか「え?」 さやか「あたし…一人で突っ走って…」 さやか「魔女になって…」 まどか「…」 さやか「まどかにも最低なこと言って…」 さやか「マミさんがあたしの事想ってくれてたのに…その思いも裏切って…」 さやか「今ここにいる皆を…殺しそうになった…」 杏子「…」 さやか「それに…なんで魔法少女になったのか…とか」 さやか「なにを信じたらいいのかとか…もう分かんなくなって…」 ムサシ「信じるものなんて…いくらでもあるじゃない」 さやか「!!…え…?」 ムサシ「ほら…顔を上げて」 さやか「…!!」スッ さやか「あ…」 まどか「…えへへ」 杏子「…はは」 顔を上げた視線の先には笑顔の二人 ムサシ「君は…君自身を信じて…」 ムサシ「そして…彼女達を…信じて?」 さやか「で、でもあたし…怖い…」 さやか「また魔女になって皆を…」 杏子「あーあーあーもう!」 さやか「!」ビクッ 彼女の言葉を杏子が遮る 杏子「湿っぽい話はもうやめやめ!」 杏子「それに…またアンタが魔女になったら…」 杏子「またアタシ達で止めてやるよ!な?」 まどか「うんっ!」 ムサシ「ああ!」 さやか「う…」ポロッ さやか「ふ…ぐぅ…っ…」ポロポロ まどか「わあっ!?」 杏子「こ、今度はアンタが泣くのかよ!?」 さやか「だ、大丈夫…うん…」グスッ 杏子「よかった…じゃあ行くか!」 さやか「うん…えーっと…あれ?」 首を傾げるさやか さやか「あたし…まだあんたの名前聞いてない!」 ムサシ「ええ~?」 まどか「そうだっけ?」 杏子「今さらかよ…こっちはとっくに知ってるのに」 杏子「まぁいいや…佐倉杏子だ!」 さやか「わかった、杏子!…あたしは美樹…」 杏子「お、おいおい!アンタの名前は知ってるって!」 さやか「ううん…言わせて…」 さやか「あたしは美樹さやか!よろしく!」スッ 杏子「…ああ!」ガシッ 差し出された手を掴み、固い握手を交わす まどか「じゃ、今度こそ…」 杏子「行こうぜ!」 ムサシ「行くあてもないから…僕も付いていこうかな」 さやか「あはは!」 さやか(…そうだよ) さやか(こんなにいい人たちが周りにいたんだ…) さやか(一人で背負いこむことなんて…なかったんだ…) さやか(…)クス 静かに微笑み、思う さやか(あたしって、ほんとバカ…) …………………………………… さやか「う~…みんなになんて謝ろ…」 まどか「いつも通りのさやかちゃんでいいよ!」 杏子「そんな気負うなよ!大丈夫だろ!」 ムサシ「そうそう、君達みんな無事なんだしさ」 タッタッタッ ほむら「…え!?」 マミ「あ…れ?」 孤門「え?どうしたの二人とも」 まどか「あ!マミさん!ほむらちゃん!」 さやか「う…」 ほむら「美樹さやか…!!?」 マミ「な、なんで?」 …………………………………… さやか「ってなわけで…ご迷惑おかけしまして…」 さやか「すいませんでしたぁあああっ!!!」 豪快に頭を下げる ハヤタ「はは…力が抜けたよ…」 我夢「でも無事で本当によかった!」 ミライ「さやかちゃん…もう一人で悩まないで…」 ダン「やれやれ…それだけ元気なら大丈夫だろう」 まどか「よかった~…さやかちゃん許してもらえたみたい」 ムサシ「そりゃそうさ。ちゃんと謝ったんだから」 杏子「ふ~ん…」キョロキョロ マミ「どうしたの佐倉さん?」 杏子「いや…イレギュラーがいっぱいここに集まってるって聞いたけどさ」 杏子「なんというか…あんな爺さん達で大丈夫か?」 北斗「おい爺さんとはなんだ!爺さんとは!」 アスカ「そーだそーだ!謝れー!」 杏子「あっ!アンタとか特に心配だわ」 アスカ「な、なんだと~このくそチビ!」 杏子「マジになるなよ~」ケラケラ マミ「こらっ!佐倉さん!仲良くしなさい!」 マミ「あなたは今日からここに住むんですからね!」 杏子「は、はぁ!?」 マミ「だってあなた毎日毎日その日暮らしでしょ?」 杏子「…まぁそうだけど」 マミ「じゃあ決定ね!…お二人もどうぞ遠慮なさらずに!」 ムサシ「…お言葉に甘えさせてもらおうかな?食べる物も無いし…」 孤門「僕はほむらの家の方が…」 ほむら「孤門?」ギロリ 孤門「はい…」 ほむら「…」 部屋の中にいる一同を見回すほむら ほむら(こうして見ると…とてつもないメンバーね…) ほむら(ここにいる大人全員がウルトラマンの力を持っているなんて…) ほむら(…まぁその内の三人は力を失っているようだけど) ほむら「…」 ほむら(これなら…) ほむら(これならワルプルギスの夜も…) キィィイイン… ほむら「!?」 ほむら(頭に直接…) ほむら(これは…テレパシー?) ダン『暁美ほむら』 ほむら『…あなたは…モロボシ・ダンね』 ほむら『何の用かしら…?こんな回りくどいことをして…』 ダン『この会話は俺とお前にしか聞こえていない』 ほむら『…ええ、そうみたいね』 ダン『…俺達がお前に最初に質問したことをもう一度聞く』 ダン『…お前が持っている情報を教えて欲しい』 ほむら『…!』 ダン『当然お前にも事情というものがあるだろう』 ほむら『…』 ダン『答えるも答えないもお前の自由だ』 ダン『だが…』 ダン『ここにいる全員と真に打ち解け合うなら…隠し事は綺麗さっぱり無くしておいた方がいいぞ』 ほむら『!!…』 ほむら『…』 ほむら『…わかったわ』 ダン『…ありがとう』 ほむら「…皆ちょっと聞いて」 まどか「?」 部屋にいる全員の視線がほむらに集中する ほむら「ここにいる魔法少女達全員が生き残った今…」 ほむら「私の知っていること全てを…聞いてもらいたいの」 さやか「生き残った…って」 杏子「まるで死ぬ運命を知ってました…って口ぶりだな」 マミ「私達は生きてるけどね」 ほむら「…私はこの時間軸の人間じゃない」 ハヤタ「…何?」 ダン「!!」 アスカ「え?どういうこと?」ポカーン ダイゴ「静かに聞いてよう…」 ほむら「私は運命を変えるために別の時間軸からやって来た」 まどか「えっ…?」 ほむら「鹿目まどか…あなたが死ぬという運命を変えるために…」 まどか「!?」 杏子「なに?」 マミ「…」 ほむら「別の時間軸で私は約束した…あなたを救うと」 まどかに見ながら話を続ける さやか「な、なんで…?なんでまどかが死んじゃうの!?」 ほむら「…初めは…これから二週間後に来る魔女…ワルプルギスの夜との戦闘で…」 杏子「!!…そんな大物がこの町に来るのかい?」 ほむら「…」コクッ マミ「戦闘ってことは…その時間軸での鹿目さんは魔法少女だったの?」 ほむら「ええ…」 ほむら「彼女は私達でも及ばないほどの圧倒的な素質を持っている」 まどか「!!!」 ほむら「当然インキュベーターはそれを見逃すはずもなかった」 ほむら「あなたに積極的に契約を持ちかけて来たのはそのためよ」 まどか「…」 ほむら「…私は何度も最悪の結末を変えようと…戦い続けた」 ほむら「けど…運命を変えることは…不可能だった」 さやか「…そんな」 杏子「なるほどな…でもこの時間軸では事が上手く運んでいる…と」 ほむら「そういうこと」 まどか「…」 ほむら「…まどか、あなたを守ることが…」 ほむら「私に残された…たった一つの道しるべだった」 さやか「…だった?」 マミ「今は…違うの?」 ほむら「ええ…」 ほむら「私は…あなた達全員を…守りたい!」 ほむら「もう誰も失いたくない…!」 まどか「!」 さやか「転校生…」 杏子「…へへ」 マミ「…ようやく素直になったわね」 郷「なるほどな。妙に事情通だったのはその為か」 孤門「これは僕も知らなかったね…」 ダン「これで俺達の間では隠し事は無くなったわけだ」 ハヤタ「あらためてよろしく…暁美ほむら」 ほむら「ええ…」 まどか「…ほむらちゃん」 ほむら「まどか…ゴメンね…わけわかんないよね…こんな事言われても…」 まどか「ううん…わたし嬉しいな」 まどか「ほむらちゃんがわたしの事…そんなに想ってくれてたなんて」 ほむら「…!」カアァ… さやか「あはは!顔真っ赤~」 ほむら「う、うるさい…」 マミ(守りたい人ってやっぱり鹿目さんだったのね) 北斗「とにかく…そのワルプルギスの夜を倒せば全ては終わるのでしょうか?」 ダン「それは分からないが…とにかく強大な力を持っていることはわかった」 ハヤタ「結界を形成しないで接近してくる魔女…町の住民の避難はどうする?」 ほむら「その点は心配しないで」 ほむら「ワルプルギスの夜は一般人には巨大な天災…台風のようなものとしか認知できないから」 ほむら「警報でも出てくれれば避難してくれるわ」 郷「そうか!それなら余計な混乱も起こらないな!」 アスカ「ちぇー…最後まで何もできねぇのかよ」 ダイゴ「まぁまぁ、ここは皆に任せよう?」 我夢「全て終われば元の世界に帰れるのかな?」 さやか「さて…そろそろ帰ろっか?」 まどか「そうだね」 ほむら「巴マミ…明日学校が終わればもう一度ここに集まっていいかしら?」 マミ「ワルプルギスへの対策ね?もちろんよ!」 杏子「じゃーなー!」 ガチャ バタン マミ「さて…と」 アスカ「マミさん」 マミ「あら?どうかしました?」 アスカ「夕飯の材料…」グー マミ「!!…い、今すぐ行ってきます!」 アスカ「あー…俺も行くよ!急かしたみたいで悪いし!」 杏子「晩飯か!アタシも行く!」 マミ「…じゃあお願いしようかな?」 ハヤタ「じゃあそれまで僕達はパトロールに行こうかな」 ダン「ああ、決戦の日までこの町の構造を知るのもいいだろう」 郷「ジープ出しますよ」 北斗「正確な出現ポイントも調べておいた方がよさそうですね」 ガチャ バタン …………………………………… さやか「それじゃあね!あたし達こっちだから!」 さやか「まどか…また明日」 まどか「う、うん!ばいばい」 タッタッタッ まどか「…」 まどか「…」 ほむら『彼女は私達でも及ばないほどの圧倒的な素質を持っている』 まどか「…!」 まどか「わたしは…」 まどか「…」クルッ まどか「…」タッタッタッ …………………………………… ダン「さて…行くか」 郷「ええ、マミの夕食の準備が終わるころに戻ってこれば…」 北斗「ハヤタさん、乗ってください」 先にジープに乗り込む三人 ハヤタ「ああ…うん?」 タッタッタッ まどか「あ、あのっ!」 ダン「ん…?彼女は…」 郷「戻ってきましたね」 ハヤタ「どうしたんだいまどか?何か忘れ物?」 まどか「その…」 まどか「ちょっと話を聞いてもらいたくて…」 ハヤタ「話?」 まどか「はい…出来ればハヤタさんに…」 ハヤタ「…?」 ダン「聞いてやればいいさ。俺達は先に行っている」 北斗「じゃあ三人で行きますか!」 郷「それじゃ走らせますよ」 ハヤタ「すまないね」 ブロロロロロ… ハヤタ「…近くの公園にでも行こうか」 まどか「はい…」 ~公園~ ハヤタ「それで?何だい話って?」 まどか「…」 公園のベンチに座る二人 まどか「わたし…これでいいのかなって」 ハヤタ「?」 まどか「ほむらちゃんが言ってましたよね?わたしに魔法少女の素質があるって」 ハヤタ「…」 まどか「わたし…さやかちゃんが魔女にやられそうになってた時も…」 まどか「杏子ちゃんとさやかちゃんを助けに行った時も…」 まどか「わたし…守られてばっかり…」 ハヤタ「ふむ…」 まどか「わたし…大切な人達が帰って来るのを待ってるだけなんて…」 まどか「悔しいんです…」 ハヤタ「…」 まどか「でもわたしの力で…皆の役割を変わってあげられるなら…」 まどか「契約…しても…」 ハヤタ「そんな気持ちで力を手に入れても…自分の身を滅ぼすだけだよ」 ハヤタ「迷いある力は滅びを生む」 まどか「…!」 ハヤタ「それに彼女達の役割を肩代わりはできない…どんなに親しい人でもね」 ハヤタ「それが彼女たち自身が決めた道だからだよ」 まどか「自分で決めた…道…」 ハヤタ「そう、自分自身で見つけるんだ」 ハヤタ「答えを僕に求めちゃ…いけないんだよ?」 まどか「あ…」 ハヤタ「それに…帰りを待ち、仲間の戦いを見ているだけしかできないのなら…」 ハヤタ「見ていてあげなさい…最後までね」 まどか「!!…」 まどか「…」 まどか「わたし…皆を待ちます…」 ハヤタ「…そうか」 ハヤタ「今日はもう帰りなさい、疲れているだろう?」 まどか「はい…ありがとうございました!」 まどか(…これでいい) まどか(これでいいんだ) ~翌日~ ガチャッ 我夢「ただいま~」 孤門「ただいま…よいしょっと」ゴトッ 大きな包みを抱えて二人が帰ってくる 杏子「よう!おかえり!」パタパタ 我夢「あれ…?杏子ちゃん?」 我夢「この時間は学校じゃないのかい?」 杏子「!…あ~…言ってなかったっけ?」 杏子「アタシ学校行ってねーんだ…いろいろあってさ」 我夢「え!?そ、その歳で?」 杏子「なんだよ駄目かよ?」 我夢「駄目だよ!学校は行かないと…」 杏子「うるせーなぁ…いまさら行ったって勉強もなんにもわかんねーよ」 我夢「じゃあ僕が教えてあげるよ」 杏子「は!?」 我夢「中学生くらいの内容だろう?余裕だよ」 杏子「そ、そうじゃなくてアタシはな…」 我夢「君だってさやかちゃん達と一緒に学校行きたいだろう?」 杏子「う…あ、アタシは…別に…」 我夢「はいはい…教えてあげるからこっちおいで」 杏子「むぅ…」 ムサシ「頑張れ杏子ちゃん!」 ダン「彼は確か学者だったか?…頭がいいはずだ…」 孤門「ええ…これを作るのにも力を貸してもらいました」ポン 包みを叩く孤門 北斗「それはなんだ?」 孤門「ほむらの新武装の一つですよ…ちなみにもう一つは…」 キィィィイイン… ムサシ「…!」ピクッ コスモス『ムサシ…』 ハヤタ「!…なんだこの声は?」 郷「俺達の頭に…直接?」 ムサシ「あれ?皆さんも聞こえてるんですか?」 孤門「僕も聞こえるよ…これはなに?」 杏子「アタシもアタシも!」 コスモス『宇宙警備隊員の方達も一緒か…ちょうどいい』 コスモス『ムサシ、君には宇宙に来てもらいたい』 ムサシ「え!?どうしたんだい急に?」 ダン「彼もウルトラマンか…しかし宇宙に来いとは一体…?」 …………………………………… ムサシ「月に怪しい影?」 コスモス『そうだ…恐らく私が以前言っていた巨大な悪意…』 コスモス『それと関係があるのかもしれない』 ハヤタ「…ワルプルギスの夜?」 コスモス『それは私にも分からない』 ダン「何か別の侵略者のもの…とは考えられないだろうか?」 郷「どちらにしろ調べてみた方がよさそうですね」 北斗「俺が行きましょうか?」 杏子「え!?みんな宇宙に行くのか!?」 突然の事に驚きを隠せない杏子 ダン「待て!こんな昼間に変身して宇宙に飛ぶ気か?」 ハヤタ「確かに…目立って仕方ないね」 北斗「ではどうしろと!?放っておくわけにもいかないでしょう?」 孤門「…じゃあ僕とムサシで行きます」 杏子「え?」 郷「嬉しい申し出だが…目立たずに宇宙へ行く方法など…」 孤門「大丈夫です…皆さん外へ」 ガチャ 扉を開け、外へ出る ムサシ「…?」 …………………………………… 杏子「…で?どうするんだ?」 孤門「まぁ見てなって」チャキッ バシュ! ブラストショットを空へ向け、光弾を打ち出す ハヤタ「…なんだ?何をしたんだい?」 ダン「…?」 シュゥゥウウン… 孤門「…来た」 ムサシ「!!…これは?」 白く透き通った石碑のようなメカが一同の前に出現する 孤門「ストーンフリューゲル…小さいけど中は広い…らしいよ」 郷「これなら変身して飛ぶよりもはるかに目立たないな…」 北斗「それで宇宙にたどり着いたら変身する…ということか!」 杏子(らしい…ってもしかして乗ったことないのか?) シューン… 孤門とムサシが光の粒子となり、フリューゲルの中に吸い込まれる 孤門『それじゃ、行って来ます!』 孤門『我夢…ほむらにあれを渡しといてくれよ?』 我夢「ああ、もちろん!」 ムサシ『ワルプルギスとの決戦までには帰ってきます…それじゃ!』 ギュゥゥゥウウン… 空の色と同化し、宇宙へと飛び立つ 杏子「行っちゃったな…」 ハヤタ「…何事もなく帰ってこられればいいが…」 マミ「…みなさん外でなにしてるんですか?」 杏子「お!マミ、おかえり!」 マミ「ただいま…佐倉さん」 まどか「こんにちは~」 ほむら「…お邪魔するわよ」 さやか「…」ズーン まどか「あれ…?ムサシさん達は…?」 ダン「それは中で話そう」 さやか「…」ズーン 杏子「…?」 ~マミホーム~ ほむら「…なるほど、だいたい分かったわ」 マミ「こんな時に…厄介なことね…」 杏子「…というかこっちも聞きたいんだけどさ」 マミ「なにかしら?」 さやか「…」ズーン 杏子「コイツはなんでこんなに落ち込んでるんだ?」 さやか「!」ピクッ さやか「あぁぁああああああ…!!」 突然叫びだすさやか 杏子「ええ!?」ビクッ まどか「実は…自分の気持ちにきちんとケリをつけたいって言って…」 ほむら「ダメ元で上條恭介に告白したのよ」 杏子「ええええ!?」 マミ「見事に玉砕したけどね」 さやか「くそぉおおおお!男なんてぇええええ!!!」 まどか「さ、さやかちゃん落ち着いて…」 さやか「もう男なんていらない!」 さやか「まどか!杏子!お前達があたしと結婚してくれ~!」ガバッ まどか「ええ~!?」 杏子「おいおいヤケになるなよ…」 マミ「あらあら…じゃあ私の相手は暁美さんかしら?」 ほむら「な、ななな何を言っているの巴マミ!!」カァァ… 顔を赤らめて否定するほむら ほむら「それに私は…」チラッ まどか「?」 ほむら「…な、なんでもない!」 マミ「あら…まぁ」 杏子「おやおや」 さやか「お?お?」 ハヤタ「若いなぁ」 BACKまどか「…ウルトラマン!」 4 NEXT まどか「…ウルトラマン!」 6